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レポート

【Bellator】ベンソン・ヘンダーソンが敵地で判定勝ち「あと3試合ある。パトリッキーvs.ウスマンの勝者とタイトルショットを」

2022/09/24 14:09
 2022年9月23日(日本時間24日)、アイルランド・ダブリンの3アリーナ・ダブリンで開催された『Bellator 285: Henderson vs. Queally』メインイベントのライト級(5分5R)で、元UFC世界ライト王者のベンソン・ヘンダーソン(米国・3位)が、同級7位のピーター・クイリー(アイルランド・7位)と対戦した。  38歳を迎えた“スムーズ”ベンヘンは、MMA30勝11敗。2022年1月の前戦では、ハビブ・ヌルマゴメドフ軍団のイスラム・マメドフ(ロシア)を相手に、ホームタウンのアリゾナでスプリット判定勝ちで3連敗から脱出している。  対するクイリーが今回はホーム。MMA13勝7敗1分で、パトリッキー・ピットブルとの2連戦で初戦は、ガードからクイリーがヒジ打ちでカットさせてドクターストップのTKO勝ち。2021年11月の前戦では「ライト級王者決定戦」としてパトリッキーと再戦、2Rにパトリッキーのカウンターの右を効かされ、連打を浴びTKO負けとなっている。 ▼ライト級 5分5R〇ベンソン・ヘンダーソン(米国)[判定3-0] ※49-45×3×ピーター・クイリー(アイルランド)  地元の大観衆による『ゾンビ』の大合唱のなか入場のクイリー。対するヘンダーソンはいつものラップでリラックスして入場。  1R、サウスポー構えのヘンダーソン。大歓声を背にオーソのクイーリーが先に前に出る。右ローはクイーリー。さらにワンツーがかすめる。距離取れないヘンダーソンはシングルレッグからディープハーフも切るクイーリー。  クイーリーの右をかわして組むヘンダーソンはボディロックでスタンドバックに。片ヒザを着いたが金網背に立ち上がるクイーリー。そこにすぐにダブルから組むヘンダーソン。  ここも片ヒザを着かせて背後からヒザも立ち上がるクイーリーが打撃で前に。右前蹴りで詰める。左ミドル、左ローで奥足を蹴るヘンダーソン。離れ際に左ヒジでクイーリーの側頭部をカットさせる。ヘンダーソンのラウンド。  2R、ヘンダーソンの左インローが股間に入り悶絶のクイーリー。出血も多くなる。インターバル後、再開。ヘンダーソンに減点1。ゾンビの大合唱で立ち上がるクイーリー。  左ミドルのヘンダーソンに前に出るクイーリーだが、そこに組むヘンダーソンは押し込み右をこつこつ打ちながらヒザも。ダブルレッグからシングルレッグに切り替えるヘンダーソン。金網背に片足立ちのクイーリーは頭に左フック。さらに腿にもヒザ。  突き離すクイーリーの右はかわすヘンダーソン。右の関節蹴りを狙う。さらに右ヒジで押し込み左縦ヒジはヘンダーソン。押し込みシングルレッグへ。首相撲ヒザはクイーリー。その左足を掴むヘンダーソンは踵でカーフを蹴る。クイーリーが押し返してゴング。ヘンダーソン攻勢も放送席はイーブン。  3R、右ローのクイーリー。飛び込むがそこにテンカオを突くヘンダーソン。下がりながらもクイーリーの入りにダブルレッグテイクダウン。片ヒザを着くクイーリーに左フックを突くと左右のヒジ! 上を攻めると一転ダブルレッグへ。  金網背に立ち上がるクイーリーに再びダブルレッグでヒザを着かせると立ち上がり際のクイーリーにヒザをコツコツ突く。さらにシングルレッグへ。クイーリーはギロチンチョーク狙い。離れるヘンダーソン。ヘンダーソンのラウンド。  4R、ヒジで前に出るヘンダーソン。効かされ後退するクイーリーにさらに左ヒジ! 腰を落としたクイーリーを腕で抱え、頭で押さえつけヒザ蹴り、パウンド! 立ち上がったクイーリーに右ボディも突く。  5R、観客を煽るヘンダーソン。奥足ローを蹴るヘンダーソンに、クイーリーもロー。二段蹴りはヘンダーソン。ブロックしたクイリーになおもヘンダーソンは左ヒジとパンチでクイーリーを金網際まで追い詰め、ヒザ蹴りを突き刺す。  流血しながらヘンダーソンのシングルレッグにギロチンチョークを合わせるクイリーだが、脇腹を叩くヘンダーソンは首を抜きヒジ打ち。ヘンダーソンはクイーリーに足関節を仕掛ける。足を抜いたクィーリーが立つと、ヘンダーソンはグラウンド状態から半身となり右足でハイキック! ゴング。  判定はヘンダーソンが3-0(49-45×3)で勝利。2連勝を飾った。クイーリーはパトリッキー戦に続く2連敗に。  ヘンダーソンは、「『ゾンビ』の曲通り、あいつはゾンビだ。何発かいヒジが入ったと思うんだけど平然と向かってきた。パトリッキーとウスマンの勝者(11.18「Bellator 288」でライト級王座戦)とタイトルショットやりたい。ブラジルもしくはロシアでいい。サッカースタジアムで!」と次期王座挑戦をアピールした。  また、試合後の会見では、「5Rを終えて、ピーター・クイリーには脱帽だよ。彼はアイルランドの人々の真価を証明している。とても気品があり、根っからの紳士だ。ピーターとダブリンのファンにも脱帽だ。君たちはクレイジーだ。素晴らしい夜、素晴らしいエネルギー、素晴らしいヴァイブス。会場はまたも大盛り上がりだし、最高だった。素晴らしい環境だ。  ピーターは素晴らしい仕事をした。序盤のラウンドでは、僕が調整できるようなスーパークリーンな技はなかったと思うけど、彼はディフェンス面でも素晴らしい仕事をした。素晴らしいポジションで、僕のレスリングを防いだ。  次はタイトルマッチがしたい。次がロシア人対ブラジル人なのは分かっている。ピットブルには心から敬意を表するよ。僕はパトリッキーの大ファンなんだ。パトリッキーはベルトを持っているし、僕にも勝っている。だから、彼が試合に勝って、私が彼と対戦してベルトを奪うというのは、とても適切なことだと思う。でも、もしウスマンが勝って、代わりに彼になったら……それもどこかでタイトルマッチをやろう。誰が勝っても、次はそれを望んでいる。だからピーターとの戦いにもイエスと言ったんだ。彼はベルトに挑戦しているからね。  引退までの感情的な影響は、まだ全く準備ができていないが、あと3試合はある。だから、まずはそのことを心配し、一戦一戦を大切に戦っていくつもりだ。それだけが楽しみさ。多くのことをコントロールすることはできないけど、自分がどれだけハードワークするかはコントロールできる。月曜日にはジムに戻り、調子を上げて、次の試合に向けて動き始めるつもりだ。その3戦が終わったら、感情的になっているだろうね」
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