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【K-1】挑戦者・佐々木大蔵、王者・大和哲也に「格闘技が楽しい、大好きだという思いをぶつけて横浜アリーナで爆発させたい」

2022/09/08 17:09
【K-1】挑戦者・佐々木大蔵、王者・大和哲也に「格闘技が楽しい、大好きだという思いをぶつけて横浜アリーナで爆発させたい」

得意のミドルキックで快音を響かせる佐々木(C)K-1

 2022年9月11日(日)横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~』にて、K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで王者・大和哲也(大和ジム)に挑戦するKrush同級王者・佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が公開練習を行った。


 試合4日前という時期だけあって、KRESTの高萩ツトム・トレーナーの持つミットに重いミドルや鋭いパンチを叩き込み、仕上がりの良さを示した佐々木。6月の前戦・寺島輝とのKrush同級王座防衛戦では3年ぶりのKO勝ちも記録しており、その攻撃力にはさらに磨きがかかっているようだ。

 佐々木自身も「自分としては変わらずやっているつもりなんですが、体重を落としているので、そういった部分で変な力みとか重さが抜けているのかもしれないですね。僕も後で映像を見るのが楽しみです」と顔をほころばせた。

 この夏は全国的に猛暑が続く異常気象に見舞われたが、体調に大きな影響はなかったという。「確かに暑いなと思いましたけど、これが夏だなと(笑)。格闘技は室内競技なので、練習ではあまり感じませんでしたけど、外をランニングするだけでもすぐ汗が出てたので、脱水症状にならないようにとか気をつけながら過ごしてました」

 前述の通り10連勝・約3年間にわたって負けなしという状況だが、その実感を問われると、「どうなんですかね?」と首を傾げた。

「結果的に見れば、そして一般の方から見ればそう思われるでしょうけど、自分の中ではいい時もあれば悪い時もあるし、もっと言えば後退している可能性もある。試合が近づくにつれてピークというか、一回『あ、いいな』という時があっても、また自分が望んでいることができなくて落ちたりという時期が、2週間ぐらい前に一回訪れてるんですね。

 格闘技に限らず、人生にはそういうものはつき物ですけど、そこでどうするかというのが学びというか。その中で、本当に周りの方の協力があって悪い時期を抜け出せた時があって。いろんなもののありがたさ、本当に当たり前じゃないなというのを実感している中で今いい状態にいますし、試合が楽しみだなという思いが続いています」


 その10連勝の中には、前回の大和戦(2020年12月)も含まれている。一度勝ったという経験は、この試合に影響しているのだろうか。

 佐々木は「全くないとは言えないと思いますし、自分の中ではかつて勝利した、大和選手の中では一度負けたというのは事実なので、それが全く関係ないということはお互いにないと思います。でも、以前やった時と同じ感覚ではない、というのは確かですね。前回やってから1年9カ月ぐらい経ってますけど、その中で変化というものはお互いにあるので、勝ったからといって自分の中に油断は1ミリもなくて、新しい1選手、1人の男とリングで向き合いたいなという心境です」と話し、あくまで新たな気持ちで臨むという意思を示した。

 その佐々木戦での敗北で一度は引退も頭をよぎったという大和だったが、今年4月、山崎秀晃から秒殺勝利してタイトルを奪取。セコンドについていた佐々木の目の前での出来事だった。

 佐々木はあの試合について「僕の中であの一戦はすごく大きいですね。どう言ったらいいか、言葉にするのはなかなか難しいんですけど…本当にあの一瞬だけじゃなくて、その後、数日は胸に穴が開いたような日々を過ごして、練習にも打ち込めないというか、そんな気持ちがあったんですよ。その中でどんどんどんどん悔しさが出てきて。だけどそこには、ヒデさんの仇を取るためにあのベルトを獲りたいとか、そういう気持ちは一切なくて、あのベルトに挑戦したい、今の大和選手に向かいたい、そういった思いがどんどん募ってきて、その中で寺島輝選手とのKrushタイトルマッチに勝って、あの挑戦表明のマイクにつながったという心境でした」と語る。


 まさにこの一戦は、約3年にわたる佐々木の好調、その中での大和戦の勝利、そして佐々木が兄と慕う山崎から大和がKO勝利という、さまざまな出来事が絶妙に折り重なって実現したものだ。

 大和の必殺技と言えば、やはり山崎を倒した左フック。だが、警戒すべきはそこだけではないことを、佐々木は熟知している。「もちろん、そこだけじゃないですね。一度対戦した中で実感した部分もあるし、大和選手がそれだけじゃないというのは重々承知の上で練習に取り組んでいるので、当日その瞬間に、いろんな意味で一つの作品と称される試合ができればいいなと思いますし、一人でも多くの方にそういった一瞬のパフォーマンスを、力を届けていければと思っています」

 その上で、「僕は僕らしく、“佐々木大蔵”という試合をしたい」と力強く話す佐々木。「ファンのみなさんも『前回の大和戦以上の試合を』という期待をされると思うので、その期待をいい意味で裏切るような試合を見せたいです。何より格闘技が楽しい、大好きだという思いを大和選手にぶつけて、大和選手も同じ気持ちを持っていると思うので、そういったものを横浜アリーナで爆発させたいと思います」

 また当日は同じKRESTから大岩龍矢も、武尊が返上したスーパー・フェザー級王座を獲得すべく、トーナメントに出場する。武尊が『THE MATCH 2022』で激闘を見せてから3カ月。2人でKRESTに王座をという思いは強い。「同じジムで同じ時間を共に過ごしてきて、龍矢ともすごく長い時間を過ごさせてもらって、お互いにすごく士気が高まっているので、その中でお互いに結果を残せたらいいなと思っています」

 最後は「もう横浜アリーナ大会が4日前になって、今はいい状態ですけど、当日はもっといいものをお見せできるように、この4日間、さらに1日1日噛み締めながら過ごしていきたいと思います。当日、見に来ていただける方、そしてABEMAでご視聴いただける方は、ぜひ楽しみにしていてください」と締めくくった。

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