“一発”の強さがある危険な相手を迎え撃つ名高
2022年9月6日(火)昼12時より、『超RIZIN』『湘南美容クリニック presents RIZIN.38』(9月25日・さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カード発表会見が都内にて行われた。
8月31日のハワイ会見で『超RIZIN』にてバンダサック・ソートランクペット(タイ)との対戦が発表された、吉成名高(エイワスポーツジム)も会見に出席。改めて試合への意気込みを語った。
“ハマの神童”名高はジュニアキック出身で、日本とタイで試合経験を重ねてきた。2017年4月にWMC世界ピン級王座を獲得すると、ムエタイの二大殿堂のタイトル 「ラジャダムナンスタジアム」と「ルンピニースタジアム」のミニフライ級(47.63kg)でタイトル統一し、外国人で2人目、日本人初の快挙を成し遂げた。2022年7月にはペットニポンをヒジでKOし、タイ国プロムエタイ協会フライ級&WPMF世界フライ級の二冠を奪取して“10冠王”を達成。2019年12月から13連続KO勝ち中で、RIZINでは2020年8月の初参戦から5連続KO勝ち中。戦績は41勝(25KO)5敗1分。
バンダサックはムエサイアム東北、ムエサイアムチェンマイのミニフライ級王座とタイ地方のローカルタイトルを獲得した後、現在は『MAX MUAYTHAI』(タイ・パタヤを本拠地としてタイ人同士だけでなく世界中のファイターを招いて開催しているムエタイの国際大会)を主戦場としている。そのMAX MUAYTHAIでは2016年12月に53.0kg級のタイトルを獲得し、その後も数々の大会で活躍してきた。戦績は78勝21敗5分。
当初、名高の相手にはカンボジアのクン・クメールの選手がリストアップされていたが、その選手がバンダサックに敗れたためバンダサックが名高の相手として招聘されることに。これまで名高はムエフィームー(テクニシャンタイプ)、ムエカオ(首相撲が得意なタイプ)との対戦が多かったが、バンダサックは“一発”の強いパンチを持つムエマッド。テクニックは名高の方が上だと思われるが、ムエマッドタイプとはこれまでほとんど対戦経験がないため侮れない相手だ。バンダサックの“一発”を当てさせず、テクニックで翻弄することが出来るか。
名高は会見で「今回、超RIZINの方で参戦させていただくんですけれど、その意味を自分はしっかり分かっているので自分にしか出来ない試合を皆さんにお見せして、日本だけじゃなく世界中の皆さんに自分のムエタイと、ムエタイの美しさを知ってもらえるいい機会だと思っています。自分の試合に期待してください」と、北米を中心とした海外PPV向けコンテンツである『超RIZIN』で世界にムエタイを魅せたいと意気込んだ。
(写真)“10冠王”を達成した7月の試合には魔裟斗も観戦に訪れ、名高を祝福した
対戦相手については「自分はテクニックとスピードが相手よりも上回っていると思っています。一発のパワーだったりは向こうの方があると思うんですけれど、そこをしっかり自分のテクニックとスピードで完封していきたいと思っています」と評した。
また、会見で隣の席に座った三浦孝太のタイでの人気について聞かれると、「自分もタイで試合をやっていた頃、タクシー運転手さんとか屋台のおじさんとかが僕のことを知ってくれていたんですけれど、空港行く時にあんなに女性の方から“わーっ”て感じは経験したことがないので凄く羨ましいです」と苦笑した。
バンダサックからは「タイでも有名な名高と日本で戦えて嬉しいです。名高に勝って日本で有名になります。名高はムエタイの選手なのでお互いのリズムが合うので良い試合ができると思います。日本の皆さん、楽しみにしていてください」とのコメントを寄せている。