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【RIZIN】堀口恭司と対戦、金太郎が「全員黙らせる」、追加5カードの見どころは?=9.25『超 RIZIN』&『RIZIN.38』

2022/08/31 22:08
 2022年9月25日(日)さいたまスーパーアリーナ『超 RIZIN』と『RIZIN.38』の対戦カード記者会見が、8月31日(水)正午よりハワイからライブ配信にて行われた。  12時開始予定の『超 RIZIN』は全4試合を予定。  メインは、フロイド・メイウェザー(米国)vs.朝倉未来(トライフォース赤坂)のボクシングルールによるエキシビションマッチで、ルール詳細は未定ながら、朝倉は自身のYouTubeで「70kg契約、3分3R、8オンスグローブ使用」と語っていたが、この日の会見では「オープンフィンガーグローブでの対戦」をメイウェザーに直に提案し、メイウェザーは「今回はボクシングマッチだ」と返答した。  またこの日の会見で、『超 RIZIN』2試合目のカードとして、「RIZINキックボクシングルール」(3分3R ※ヒジ有り)53.0kg契約試合として、吉成名高(エイワスポーツジム)vs.バンダサック・ソー・トラクンペット(タイ)が追加された。 ▼53.0kg RIZINキックボクシングルール 3分3R ※ヒジ有り吉成名高(エイワスポーツジム)バンダサック・ソー・トラクンペット(タイ)  ヒジ有ルールでRIZINに新境地を切り拓く名高吉成に対し、バンダサックは2016年12月にMAX MUAYTHAIで53.0kg級王者となり、WLCでラウェイも戦うオーソドックス構えのムエマッドだ。ヒジにはヒジで応戦するなど、強気でアグレッシブなバンダサックを前に、名高の新たな一面が見られるかもしれないカードだ。  15時開始予定の『RIZIN.38』では、出場が決まっていた堀口恭司(アメリカントップチーム)の対戦相手が、金太郎(パンクラス大阪稲垣組)に決定(61.0kg契約)。  また、71.0kg契約で大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)vs.ルイス・グスタボ(ブラジル)、120kg契約でシビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)vs.GLADIATORヘビー級王者カリュ・ギブレイン(ブラジル/ブラジリアン・タイ)、そして66.0kg契約で萩原京平(SMOKER GYM)vs.鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が決定した。  同大会は、日本ではABEMAがメインプラットフォームとなり、『超 RIZIN』と『RIZIN.38』を全試合ノーカット生PPV配信。前売り6,000円(当日6,600円)で、ABEMAプレミア会員は4,800円(当日5,280円)に設定された(※月額960円が必要)。また、ほかのストリーミングサービスでも配信が検討されている。 「RIZIN STREAM PASS」では、会員特別価格として、前売り5,400円(当日6,000円)のアーカイブ配信2,400円で配信される(※月額550円の登録料が必要)。会場でのチケットは9月4日から一般発売となる。  また、北米ではディレクTVなどで「全試合フルで、ワールドワイドでライブPPV配信(※視聴料金は後日発表)される」(榊原CEO)という。  発表カードでは、上記に加え、すでに『RIZIN.38』で扇久保博正vs.キム・スーチョルの格闘技ファン注目のカードが決定済みで、スーパーアトム級GPでは、伊澤星花×RENA、浜崎朱加×パク・シウの組み合わせが濃厚とされている。  その他にも「参戦予定選手」として平本蓮、三浦孝太、アナスタシア・スヴェッキスカの名前が挙げられていたが、今後の発表はどうなるか。  この日、追加されたカードのうち、注目は『RIZIN.38』での堀口恭司の対戦相手が、金太郎と発表されたことだ。 [nextpage] 堀口、金太郎ともに2連敗からの再起戦、金太郎はアップセット誓う ▼RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R堀口恭司(アメリカントップチーム)金太郎(パンクラス大阪稲垣組)  UFCフライ級で、王者デメトリアス・ジョンソンにも挑戦した堀口は、2017年からRIZINバンタム級に参戦。2019年にはBellatorとRIZINのダブル王者となった。  右膝前十字靭帯断裂と半月板損傷の手術を経て、2020年の大晦日に朝倉海と再戦し、1R TKO勝ちでRIZIN王座を奪還。 (C)Bellator  2021年12月に、怪我で返上していたBellator王座の奪還も目指し、当時の王者・セルジオ・ペティスに挑戦し、4Rまで圧倒しながらも、スピニングバックフィストを受けてKO負け。  2022年4月の『Bellator 279』では、バンタム級ワールドGPに参戦し、パッチー・ミックスのバックコントロールに判定負けで2連敗を喫していた。  堀口の日本での1年9カ月ぶりの試合の相手となった金太郎も、2連敗からの再起戦となる。  2021年6月のRIZINバンタム級ジャパンGP1回戦で伊藤空也に判定勝ちした金太郎だが、GP二回戦で井上直樹に判定負け。2021年12月の元谷友貴戦でも判定負けと2連敗中だ。  サウスポー構えの金太郎は、井上直樹の出入りとカーフキック、元谷の組みも混ぜたMMAに持ち味を封じられているが、自身より小さな堀口を相手に、左の攻撃を活かして前に出る圧力をかけられるか。堀口にとっては久々の日本リングで、日々アップデートされる最先端のMMAを披露するか。  堀口戦の発表前に、金太郎は同門の木下憂朔(パンクラス大阪稲垣組)が「Contender Series 2022」で3R TKO勝ちし、UFCとの契約を勝ち取った姿を見て、「憂朔おめでとう、ええ刺激になった。俺もやるぞ」と闘志を燃やし、堀口戦発表後には、「2022.9.25 RIZIN38 さいたまスーパーアリーナ、全員黙らせる」とアンダードッグからのアップセットを誓っている。 [nextpage] 大原vs.グスタボ、武器が似通う日伯壊し屋対決 ▼RIZINライト級(71.0kg)5分3R大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)ルイス・グスタボ(EVOLUCAO THAI)  現DEEPライト級王者の大原は、2020年9月のRIZINに初出場を果たすと、矢地祐介に判定勝ち。その後もDEEPでベテラン北岡悟、連勝中の大木良太、ZST王者・小金翔を破り5連勝。21年11月のRIZIN.32でラウェイ元世界王者の渡慶次幸平にTKO勝利を挙げると、22年3月のRIZIN.34大阪大会ではアキラに判定で勝利。さらに2022年7月にDEEPに凱旋し、挑戦者・石塚雄馬を1R 右ストレートからのサッカーキックでKO。8連勝を飾っている。  DEEP王座防衛後のインタビューでは、RIZINライト級王者・ホベルト・サトシ・ソウザへの挑戦について、「日本人では俺が一番近い位置なんじゃないですか。対国際戦もやれと言われたらやります」と、RIZIN王座とのダブルタイトルに意欲を示していた大原にとって、今回勝てば、現在、右手の出術明けで戦線から離れているサトシとのタイトルマッチに近づく1戦だ。  対するグスタボは、2018年8月の矢地祐介 戦での2R KO勝ちでRIZINデビューを果たすと、2019年10月のRIZINライト級トーナメント1回戦で上迫博仁を1R TKOに下し初戦突破。しかし、続く大晦日のトーナメント準決勝で、パトリッキー・“ピットブル”・フレイレに1R TKO負け。コロナ禍の渡航制限が解除された2022年4月のRIZIN TRIGGER 3rdで、約4年ぶりに矢地との再戦に臨み、2R TKO勝ちで再起を遂げている。  ともにオーソドックス構えのストライカー。175cmのグスタボは右の蹴りを起点に、圧力をかけてロープ、金網に詰めての左右ラッシュ、相手の頭が下がれば首相撲ヒザと、打撃の嵐のなかに巻き込んで白星を掴んでいる。  対する大原は、180cmの長身を活かした右ミドル、テンカオ気味のヒザ蹴り、際のサッカーキックとグスタブと武器が似ている。一方で打ち合いにも応じるタフさは、海外勢相手にどこまで通用するか。2017年12月のガイ・デルモ戦の判定負け以来、約4年9カ月ぶりの国際戦で近年の進化の成果を見せるか。 [nextpage] タイ、ブラジル合宿帰りの萩原と、禊の鈴木がタイプの異なるストライカー対決 ▼RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R萩原京平(SMOKER GYM)鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)  会見で「負ける気が1ミリもしない。打撃でも組みでも寝技でも全局面で勝てる」という鈴木に、萩原は「最近“ママ活問題”で話題になってたけど大丈夫? その話題を避けるということはやましいことがあるということ。そういうことをやってる格闘家はシンプルにカッコよくないので、そういう奴はぶっ飛ばすだけ」と応え、舌戦を繰り広げた両者。  萩原は、2020年12月に平本蓮に2R TKO勝ち後、朝倉未来に判定負けも、昇侍、鈴木博昭に勝利。しかし、2022年3月に弥益ドミネーター聡志に腕ひしぎ三角固めで一本負けすると、5月にクレベル・コイケにもリアネイキドチョークで一本負け。プロデビュー年以来の連敗を喫していた。MMA戦績は6勝6敗。  今回の試合に向け、プーケットのタイガームエタイでの合宿に続き、ブラジル「ピットブル・ブラザーズ」に武者修行を敢行している。  対する鈴木は、現KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級王者。キックとMMAの二刀流を目指し、PANCRASEでは現王者の猿飛流、実力者・杉山廣平に判定勝ち後、2021年9月にRIZIN初参戦。昇侍との打ち合いでは、2R KO負けでRIZINデビュー戦は飾れずも、以降、山本空良、平本蓮を相手に、いずれも判定勝ちを収めている。MMA戦績はPANCRASE時代も含め7勝3敗。  互いに打撃を武器とするが、その距離は鈴木の方が近く、左右フック、山本を崩した近距離での打撃に加え、平本蓮のヒザを落とさせた右のストレートもシャープだ。また、組みの部分でも身体の強さを見せており、一本勝ちは無いものの、削っての白星もマークしている。  対する萩原は、オーソから懐深く当て勘のいい上下の打撃と、ストライカー相手には組んで倒して押さえて削れるMMAが、体幹の強い鈴木相手に出せるか。タイ、ブラジル修行で得たMMAとしての引き出しが問われる相手となる。 [nextpage] 組みのシビサイと打撃のギブレイン ▼ヘビー級(120.0kg)5分3Rシビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)カルリ・ギブレイン(BRAZILIAN THAI)  柔道ベースで柔術を学び、Krushでプロデビューしているシビサイ。2018年7月からRIZINに参戦し、2021年6月にスダリオ剛にリアネイキドチョークで一本勝ち。しかし12月に関根“シュレック”秀樹にTKO負け。復帰戦となった2022年4月のRIZIN.35で“ラトビアの怪物”リハーズ・ビギスにTKO勝利を収めている。  対するギブレインは、現・GLADIATORヘビー級王者。ブラジルでプロデビュー後、2018年9月のHEATでイ・サンスの持つヘビー級のベルトに挑み、3R TKO勝ちで王座獲得に成功。初防衛戦で石井慧に一本負けで王座陥落も、2019年3月に韓国Double G FC 2でヤン・ドンギを1R TKOで再起。2022年4月にRISEに初参戦し、南原健太をKO。続く5月のGLADIATORで王者・大番高明もTKOに下し、ベルトを巻いた。7月のRISEでは、MAX吉田にフルマークの判定勝利を収めている。  組みのシビサイと打撃のギブレインの構図で、組み際の打撃も強いギブレインをシビサイはいかに組み伏せるか。後半の逆転勝ちも多いギブレインは組みを凌いでの打撃を当てられるか。
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