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レポート

【ONE】計量ミスの平田樹が最終ラウンドに右でダウンを奪い、逆転勝ち。リヴェンジを希望

2022/08/27 10:08
 2022年8月27日(土)シンガポール・インドアスタジアムにて、ONE Championship『ONE Fight Night 1 : Moraes vs. Johnson』が開催されている。前日の『ONE160:Le vs. Tang』に続く2日連続大会は、北米に向けて、27日の午前9時から、日本ではABEMEおよびONE Supper Appで配信されている。  柔道出身の平田樹は、2019年にONEでプロデビューを果たし、MMA5戦無敗から、2022年3月の『ONE X』で、ジヒン・ラズワンと対戦し、スプリット判定で敗北。プロ初の黒星後、今回は初めて試合直前まで米国で調整を行い、セラBJJ、ロンゴ&ワイドマンMMA、アルティメット・ジム等でファイトキャンプを敢行した。しかし、まさかの計量ミス。  試合は両者の合意により、119ポンド契約のキャッチウェイト戦での実施が決定。平田の報酬の50%がホーチンに渡されることになった。  対するホーチンは散打出身、プロMMA15勝3敗1分で、ONEのMMAでは2勝1敗。2022年3月にはONEキックボクシングルールにも挑戦し、ミラグロス・ロペスに遠間からの左の打点の高い前蹴り、右ストレートを当てて判定勝ちを収めている。  ONE MMAではジョマリー・トーレスに三角絞めで一本勝ちと、ビー・ニューイェンに判定勝ちも、レスラーのリトゥ・フォガットにはテイクダウンを許し判定負けを喫している。 ▼ONE女子アトム級(※52.2kg)→119ポンド契約 5分3R〇平田 樹(日本)119ポンド(53.97kg)1.0124 ※体重超過[判定3-0]×リン・ホーチン(中国)114.75ポンド(52.05キロ)1.016   平田のセコンドにはアルティメットジムのネスタコーチ。アーセン、平田直樹がつく。  1R、身長差10cm、ともにオーソドックス構え。左ローから入るホーチンはジャブ&右ローも。遠間に立つ平田にワンツーを伸ばすホーチン。右ローを打つが平田はチェックせず。ホーチンはジャブ。平田は右を振ってシングルレッグで尻餅を着かせるが、ホーチンはすぐに立つ。  ホーチンの左の打ち終わりに組もうとする平田。そこは察知するホーチン。右ローをかわす平田。打ち終わりに胴に組む形になった平田はボディロックから右で差して腰に乗せて投げようとするが、片ヒザを着かせてゴング。  2R、ジャブ&右ローで圧力をかけるホーチン。右ローを2発ヒット。平田の左前足が赤くなる。右の後ろ廻し蹴りも見せるホーチン。右でいきなり飛び込む平田だが、かわすホーチン。飛び込み引き手をつかんだ平田に右ヒジはホーチン! 引き手も外して距離を取る。  前足に左右からローを当てるホーチンは左ジャブ。平田は右を伸ばすも単発。左インローはホーチン。低いタックルも差し上げるホーチンは金網背に。内股かた小内刈でテイクダウンは平田! すぐに立ち、バックを狙うホーチンに平田はキムラクラッチから回してストレートアームバーからキムラロックに。下になるホーチンだがゴング。ニアフィニッシュと取れるか。平田は両手を広げてアピールする。  3R、長い左ジャブを上下に突くホーチン。さらに左インロー。ホーチンはヒザ蹴りのフェイントも見せる。右ローを突くホーチンに遠間から足を手繰り金網まで押し込み、右で差して前方に振ってバックを狙う平田。正対したホーチンに首を抱える平田だが、体を入れ替えるホーチンは首を抱えられながらも右ヒザ!  片腕で首を抱え、払い腰テイクダウンは平田! しかし押さえ込めず立ち上がりがぶりのホーチンは離れる。  再び組み付く平田だが、切るホーチンはジャブ&ロー。さらに右を振るが、そこに平田はカウンターの右をヒット! ダウンしたホーチンに、一瞬両手を広げてアピールする平田。亀になるホーチンにパウンド連打し、ハーフガードになるホーチンに平田はなおもパウンド連打。ゴングが鳴ると、マウスピースを飛ばして咆哮した。  判定は3-0で平田が勝利。最後の最後で勝利を手繰り寄せた平田は、ケージの中で、「5分3Rに絶対になると思っていました。『最後1分』と聞いていままでの練習の成果を出そうと思いました。コーチとチームメイトと対策を練ってきました。(最後の右は)来ると分かっていて、得意な右をいっぱい練習しました。(次は?)前回、めちゃくちゃ悔しい思いをした、ジヒン、もう1回やろう!」と、前戦で敗れたジヒン・ラズワンとのリマッチを希望した。  試合後、平田樹はABEMAのインタビューに応じ、「応援ありがとうございました。無事……かどうか勝つことができました。勝つって意味がわからないくらい嬉しいです。まだまだもっとできます。これから? ジャンクフード食べに行きます、あっ、これダメか(苦笑)。これからジャンクフード食べてプールに行って。前回は負けて帰りたくないと思ったけど、今回は帰りたいです」と、安堵の表情を浮かべた。  解説席の若松佑弥は「でも計量は格闘家としてしっかりしてほしいという気持ちは正直あります」と苦言。また、同じ解説で、一時は平田の練習もコーチしていた大沢ケンジ和術慧舟會HEARTS代表は、「ハイドレーションテスト、クリア出来ると思うのでチームで取り組んでほしいですね」と語った。  試合後、平田は前戦で敗れたアトム級のジヒン・ラズワンへのリベンジをアピールしたが、前日の解説の青木真也は「(階級を)上げたほうがいい」とも進言している。2度の計量ミスにONEはどう判断し、平田は次戦にどう取り組むか。
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