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【DEEP】真夏の“足関妖怪”の進化、今成正和が5年5カ月ぶりにDEEPマット帰還「参ったさせたい」×芦田崇宏「瀧澤選手のような試合にはしない」=8月21日(日)後楽園

2022/08/20 19:08
【DEEP】真夏の“足関妖怪”の進化、今成正和が5年5カ月ぶりにDEEPマット帰還「参ったさせたい」×芦田崇宏「瀧澤選手のような試合にはしない」=8月21日(日)後楽園

(C)ゴング格闘技

 2022年8月21日(日)に後楽園ホールで開催される『skyticket Presents DEEP 109 IMPACT』にて、フェザー級(65.8kg)で、今成正和(今成柔術)と芦田崇宏(BRAVE)が対戦。

 20日13時30分からの前日計量で、今成が66.30kg、芦田が66.20kgで、ともに規定体重(タイトルマッチおよびキャッチウェイト以外の階級制の試合は+0.5kgまで許容)をパスした。

 壇上で、元DEEPフェザー級王者の芦田は、「DEEPファンの皆さん、お久しぶりです。久しぶりのDEEP参戦がすごく楽しみです。フライ級GPの前に、会場を一番盛り上げたいと思うので、応援よろしくお願いします」と、最後のGP4試合につなぐ第6試合で、「一番盛り上げたい」と意気込みを語った。

 対する今成は、元DEEPバンタム&フェザー級王者。2017年3月の「DEEP78」以来、5年5カ月ぶりにDEEPマットに帰還。前回のDEEPでは、後のライト級王者の大原樹理を1R ヒールフックで極めている。

 計量後のマイクでは「どうも今成です。久しぶりです。えーと、お楽しみに」とシンプルに挨拶した。

 DEEPからONE Championshipで活躍し、2021年6月のRIZINでバンタム級GPに参戦した今成は、瀧澤謙太に判定で敗れたものの、2021年10月のMMAの前戦「RIZIN LANDMARK vol.1」では、春日井“寒天”たけしに1R、アームバーで一本勝ちしている。

 計量後のインタビューでは、「そろそろ試合をしたいなっていうときにオファーがあって」と参戦の動機を話し、5年5カ月ぶりのDEEPマットについては、「そうみたいですね(笑)。あまりこだわりはないです」と淡々とDEEPマット帰還を語った。

 対戦相手が芦田と聞いて、「まあいいんじゃないかなって。勝てる? まあ誰でも勝てる気がするしね。美味しい相手? 美味しくはないですね。誰が美味しいとかはあまり考えないけど、どちらかというと(芦田が)すごく強くて有名とかでもないし……まあ強いとは思うんですけど」と評する。

 その強さは主にスタンドと防御力か。今成は「警戒するのは左のパンチ。みんな左のパンチを当てられているので」とボクシング巧者の芦田の左には注意したいと語った。

 一方の芦田は、今回の今成との試合について、事前動画で「もっと反響のある試合にしないといけないから頑張んなんきゃなって。(今成は)達人というか、仙人というか、妖怪ですよね。(打撃からの引き込みやイマナリロールやシッティングガードについて)別に彼(のスタイル)が悪いとは思わないですけど、僕はそれはしないよっていうだけで」と、スタイルの違いを語る。

 しかし、ただ足関節から闇雲に逃げるだけの試合にもしないという。

「いまは(周囲は)今成選手の足関節から逃げることだけしか想像していないと思うんですけど、足関節は警戒しますけど、RIZINのバンタム級トーナメントで(今成と対戦した)瀧澤選手のような試合内容にはしないです」と、足関節潰しを予告した。

 32歳の芦田は、2019年10月の「DEEP 92」で長倉立尚に判定勝ち以来のDEEP参戦。2020年9月からRIZINに参戦し、萩原京平に1R 一本勝ちすると、2021年10月に金原正徳に2R TKO負け。2022年4月の前戦ではカイル・アグォンに判定負けしており、2連敗中だ。

 ベテラン相手に苦杯をのんだ芦田は、今成戦で警戒すべきは、「経験」だという。

「僕が格闘技好きになった頃には、もうプロとしてやっている方だったので、もうレジェンド枠じゃないですか。そう簡単には勝たせてくれないと思うので。それでもその経験も上回って、盛り上がる試合を見せることを約束しますんで、楽しんでください」と不敵な笑みを浮かべた。

 46歳の今成は「失うものは何もないです」と、一回り以上、年下の相手との試合を語る。

「前に出ても後ろに行っても捕まえてやるしかない。どこからでもっていうわけにはいかないですけど、まあ、極めます。参ったさせたいなって。パッと取るか、触れられなくて痛い目にあうのか──そういう試合になると思います」と、展開を語る。

“足関十段”として、20年以上磨いてきたサブミッションをいまも磨き続けている。最前線のマイキー・ムスメシと極め合いをし、新世代のグラップラーとも交わっている。極めるか、殴られるか──同じような展開に見えて、いかにアプローチして相手に触り、いかに極めのセットアップに入るかは、日々、試行錯誤し進化を続けている。

 今なおMMAのなかで、極め技師として生きて行くのはなぜか。

「まあ、お呼びがかかって条件が合えば、タイミングやお金、戦うモチベーションは生きていくためかな……」と言いながらも、最後に、今成は「やっぱり、それが楽しいっていうのもありますね」と、いまも実戦のなかで、自身の戦い方を問い続けていることを楽しいと語った。それは、芦田の言う楽しさと噛み合うか。

 とにもかくにも、8月21日、後楽園ホールに真夏の足関妖怪は、帰ってくる。

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