女子選手が多く、すべてのタイプの選手がいる。スパーでは1Rごとに入れ替わり向かってくる
──アメリカで練習するメリットは?
「女子選手がたくさんいるということ、偏らないですべてのタイプの選手がいることもそうです。ボクシングが強い選手、キック、寝技が強い選手とそれぞれいて、すべてのタイプの選手をスパーリングのときに呼んでもらっていて、1Rごとにいろんな選手が立ち代わり入って来るという練習をやっています。そういった練習は、日本では出来なかったことだなと考えています」
──フレッシュな相手とのかけ稽古も様々なタイプがいると。それを毎週行うのですか。
「スパーリングは週に1、2回で5分か6分を7Rほどやります。相手は2分半か5分のタイミングで変わります。相手は100%で向かって来るので、そのプレッシャーに負けないためのスタミナ、メンタルの強化にもなっています」
──そのスパーリングは、ロンゴ&ワイドマンMMAでのことでしょうか。
「いえ、ニュージャージーにあるケージのジムで、ネスタ先生が一緒にそこまで来てくれて、先方のジムの先生にリクエストして呼んでくれた選手とスパーリングしています」
──佐々木憂流迦選手のときもネスタコーチがニュージャージーまで付き添ってくれていましたが、平田選手にも……。
「はい。ボクシングの強い選手、レスリングの強い選手といろいろな選手を集めてくれて、試合が近いとケージで練習出来るのもいいです」
──サンディエゴコンバットアカデミーでのスパーリングでは、体重を合わせてセコンドをつけて、ギャラリーもいての試合形式のスパーリングをやっていたと聞きました。それはニューヨークでも?
「セラロンゴで、5分3Rそれをやってましたね。試合が近い選手を週に1回、その形でやって。どちらのスパーリングも、その日は緊張しますね。キツいと分かっているので。それが結構、『うー』っなりますね。でもそれが出来ないときは『もっとやんなきゃ』って思います」
──フィジカル面の強化についてはいかがですか。
「フィジカルは週1で1時間なんですけど、どこに行ってもフィジカルが強いと言われるんですが、打撃のスタミナが足りないから、フィジカルを鍛えるより、打撃のスタミナをつけようと。心拍数を上げるなど、ミット、サンドバッグをやっています」
──打撃のスタミナをつける。身体的に鍛えている部位もありますか。
「こっちの練習でボールを投げたりすることが多いのですが、マジで球技できなくて、超、大変でした(苦笑)」
──格闘家あるあるですね。強いのに球技が苦手な人、少なくないです。
「左右で投げるんですけど、右はまあまあなんですが、左は大変なことになっていて(笑)、左右のバランスを良くするのに効果的かなと」
──それはスタンドでも組み技でも寝技でもそうですよね。左右どちらからでも攻撃・防御が出来ると。
「はい。どんな選手もどっちが得意とかあるんですけど、左右どちらも出来ないとダメだなって思いながらやっています」
<後篇に続く>