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三浦孝太が会見「止まっているわけにはいかない」、ブアカーオとのエキシは「ビビったけど、普通の人にはできない経験。恐怖でもなんでも吸収したい」。9月RIZINは「誰とやりたいと言える立場ではない」

2022/08/10 18:08
三浦孝太が会見「止まっているわけにはいかない」、ブアカーオとのエキシは「ビビったけど、普通の人にはできない経験。恐怖でもなんでも吸収したい」。9月RIZINは「誰とやりたいと言える立場ではない」

 2022年8月19日(金)にタイ・ラジャダムナンスタジアムで行われる『RWS Ratchadamnoen World Series』で、ブアカーオ・バンチャメーク(=以前はポー.プラムック/タイ)と「エキシビションキックボクシングマッチ特別試合」で対戦する三浦孝太(BRAVE GYM)が8月10日、所属ジムにて宮田和幸・同ジム代表とともに会見を行った。

 三浦が公の場に現れたのは7月31日(日)の『RIZIN.37』の前日計量以来。

 30日午前中の本計量をパスし、15時15分からの公開計量にも出席した三浦は、66kg契約試合のなか、65.40kgでパスしたことがアナウンスされ、フェリペ“キングハンター”マソーニとの20秒に渡るフェイスオフに臨んでいた。

 しかし、30日の「20時頃に発熱および喉の痛みなどの体調不良を訴え、検査を受けたところ新型コロナウイルスの陽性判定を受け」、欠場が決定していた。

 この日の会見であらためて、欠場の経緯について語った三浦は、「29日から調子が悪く、水抜きによるものだと思っていた。30日の計量時にも喉が痛くて声が枯れていたのも減量の影響だと思っていたら、公開計量後に家に帰り、突然悪化してしまい、熱を測ったら38.5度で検査し、陽性と判明しました。試合が流れてしまい、対戦相手のフェリペ・マソーニ選手、ファンの皆さま、RIZIN、関係者の皆さまにご迷惑をおかけてしまってほんとうに申し訳ございません」と謝罪した。

 10日間の隔離期間を経て、「止まっているわけにはいかない。欠場したことを忘れずに、9月の試合に向けて気を付けて準備を整えて再スタートする」という三浦は、父・三浦知良からも「いまはどんなアスリートでもコロナに感染する人はいっぱいいる。辛い気持ちや悔しい気持ちを抱えているのは孝太だけじゃない。今回のことを乗り越えてやっていくしかない」と、アドバイスを受けたという。

 宮田代表によれば、8月19日のタイでのブアカーオとのエキシビションマッチについては、『RIZIN.37』の前から決まっており、「孝太自身はいま試合をするなら海外ではなく日本でやりたいと言っていたけど、リングの上で公開練習のような形で、稽古をつけてもらうのもいい経験になると話し、受けることにしました」という。

 3分3Rのエキシビションマッチは、契約体重は70kg前後で、グローブの大きさは未定。ヘッドギア、シンガードはつけず、首相撲やヒジ打ち、こかしは無し。ヒザ蹴りは「あるけれど、KOに繋がるような攻撃にしない」条件だという。

「最近のエキシビションマッチはメイウェザーvs.那須川天心のように本気の試合が多いので『本気なら出来ない』ともう一度伝えて、ぶっつけ本番ではなく、試合前にも話し合って、KOするような攻撃は無しであることを確認している。万が一のときはタオルを投げる権限もある」(宮田)

 40歳ながらいまだにバキバキの肉体を誇る“レジェンド”との対戦に、三浦は「決まってから動画を見て、ちょっとビビっちゃって(苦笑)。エキシビションとはいえ、向こうが軽くやってるつもりでも危険なので集中したい」と警戒しながらも、「攻撃の強さを体感したいです。習ってきたボクシングも、コンビネーションを出すというよりブアカーオ選手に見てもらいたい」とブアカーオと対峙することを今後の糧にしたいという。

「最初は試合をすると聞いた時に、さすがに実力差がありすぎると思いました。MMAの選手として成長したいというのがあったので趣旨が違うなと。でも、何度かお話を聞いて、対峙することで、吸収できるものがあるんじゃないかと。ブアカーオ選手と向き合えたり、練習することは普通の人にはできない。短期間の修行ですが、今後の自分のMMAにおいてもプラスになるはず。ラジャダムナンスタジアムの雰囲気も感じて、プロとしての在り方とか、格闘技の技術ももちろん、いまとは違うものを吸収できるかなと。本番は人に見てもらえた方が僕は無の感情で楽しめる。向き合って何を感じるか。恐怖でもなんでも吸収したい」

 父・カズからも『海外に行って世界のレジェンドにあう機会はなかなかないからそういうのは大切だよ』と後押しを受けたという。RIZINで試合後、特にアジア圏でSNSを中心に一気に知名度が高まったが、「僕を格闘技の選手だと知らない人もいる。RIZINを広めるなんておこがましいですが、こういう日本のMMA団体があるんだということを知ってもらうことが出来る」と、アジアでのRIZINの普及にも一役買うつもりだ。

 エキシビションではない「次戦」は、9月25日の『RIZIN.38』さいたまスーパーアリーナ大会に決めている。

 3度流れたマソーニとは「いつか必ず試合をしたい」と考えているが、「いま自分から『誰と戦いたい』と言える立場じゃない。RIZINが用意してくれた相手と戦いたい」と、ブアカーオとのエキシビションも肥しにして、成長した姿を見せたいという。

 日本ではいまのところ放送・配信の予定はないというタイでのブアカーオとのエキシビションマッチを経て、三浦はどんな姿を日本のファンに見せるか。

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