約2年ぶりにホームリングに帰還した内藤。まだ時代が終わっていないことを証明するか
2019年6月23日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2019 act.3』の第9試合で、SB日本フェザー級王者・笠原弘希(シーザージム)と対戦する元SB日本スーパーバンタム級王者・内藤大樹(BELLWOOD FIGHT TEAM)。
内藤は2014年11月に伏見和之をKOしSB日本スーパーバンタム級王座を奪取。2度の防衛に成功しているほか、17年11月には各団体のチャンピオンが集結した「RISE DEAD OR ALIVE -57kg TOURNAMENT 2017」に出場、一日3試合の過酷なワンデートーナメントで優勝を果たすなどSB最強王者として君臨してきた。
しかし昨年11月、3年前にKO負けしているRISE世界フェザー級王者・那須川天心との再戦を行ったが、初回KO負け。その後、所属していたストライキングジムAresを離れ、その進退が注目されていたが、元同門で元SB世界スーパーライト級王者・鈴木博昭が代表を務めるBELLWOOD FIGHT TEAMに移籍。心機一転、階級を上げ今大会で復帰することとなった。
内藤が復帰するその理由を語った。
鈴木さんがONEで活躍している姿を観ていたら刺激になった
――昨年11月、RISE世界フェザー級王者・那須川天心との再戦でKO負けして以来の復帰戦が決まりました。
「那須川天心選手に3年前に負けてリベンジすることを目標にやってきましたが再び負けてしまい、今後何を目標にしていけばいいんだろうと。今後どうしていこうと考え、全く練習もしないで格闘技から離れていましたが、僕は格闘技が好きだし、まだ戦いたいという気持ちが少しずつ沸いてきたので、今思えばあの休養期間はいい時間だったと思います」
――その期間は格闘技の会場にも行かず?
「そうですね。試合はBELLWOOD FIGHT TEAM代表の鈴木(博昭)さんのONEでの試合をネット中継で見るぐらいで、会場には行かないようにしてました」
「鈴木さんがONEで活躍している姿を観ていたら刺激になり、なぜ俺はこんなところで落ち込んでいるだろうなと。現役続行すると決めて、年が明けてから練習を再開し、いつ試合が決まってもいいぐらいに仕上げてきたので今は楽しみな気持ちでいっぱいです」
――ストライキングジムAresを離れ、BELLWOOD FIGHT TEAMに移籍したのは?
「僕はずっと鈴木さんと練習してきましたし、もう一回この人と一緒に練習してリングに上がりたいと思いました」
――早速復帰戦が決まり、現SB日本フェザー級王者・笠原弘希選手が対戦相手となりました。
「随分前に何度か練習したことがありましたが、上の階級の選手なので戦うことを意識したことがありませんでした。彼もチャンピオンになり、いずれ戦うこともあるのかなとは思うようになりましたね。強いチャンピオンだと思うので戦うのが楽しみです。何でも器用にこなす選手なので一瞬たりとも気を抜けない相手だと思います」
「55.0kgでは体重を落とすのがきつくなりました。無理やり落とすぐらいなら、階級を上げてでも自分のコンディションのいい体重で戦うのがベストかなと。昨年8月にRIZINに出た時(般若HASHIMOTO戦)も59.0kg契約で試合をしたら相手の身体の大きさを感じましたが、減量しない分、動きがいいと思いました」
――練習ではどういうところを強化していますか?
「これといったものはありませんが、全体的な攻撃の幅を広げています。以前はテクニックに自信がありましたが、階級を上げたことでパワーも上がり、全ての技に殺傷能力がプラスされたと思います。それを試す一発目が笠原選手との一戦になります」
「SBのリングに上がるのは2017年9月の植山征紀戦以来、約2年ぶりです。最近のSBファンは僕のことを知らないと思うので、まずは僕のことを印象付ける試合をしたいですね。笠原選手はまだ20戦。僕は約倍の戦績があり、くぐってきた修羅場の数も違います。那須川戦で負けて心配してくれたファンもいますが、その姿を忘れさせるような勝ち方をしますよ」
――今回現王者に勝てばタイトル挑戦の可能性も出てきます。
「まだそこは意識してないですね。今回勝つことだけを意識していて、一度ドン底を味わったのでまた一つ一つ勝ち上がって、ただひたすら上に上がるのみ。またSB、そして格闘技界で存在価値を上げていき、SB軽量級にはまだ内藤大樹がいるというのを示します!」