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2022年7月31日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN.37』第7試合のバンタム級(61kg)で注目のカード、元谷友貴(フリー)vs.太田忍(パラエストラ柏)の両者が「RIZIN CONFESSIONS #102」に登場。同級の“門番”と、それを食おうとするプロスペクトとして、それぞれの意気込みを語った。
RIZIN旗揚げ時から参戦し、バンタム級の実力者として堀口恭司と判定まで持ち込み、祖根寿麻、ジャスティン・スコギンズ、岡田遼、金太郎、アラン“ヒロ”ヤマニハらに勝利している元谷。
対する太田は、2016年リオ五輪グレコローマン59kg級銀メダリストからMMAに転身。2020年大晦日の初戦こそ所英男に2R 腕十字で敗れたものの、パラエストラ柏に移籍後は、久保優太に判定勝ち、祖根寿麻に2R TKO勝ちで、レスリングの強さをMMAに活かしたスタイルが形となりつつある。
プロ4戦目にして、プロ41戦目のRIZINバンタム級最前線の元谷と対戦する太田は、デビュー戦を「周りは『よくやった』とか『見せ場を作った』とか言ってくれましたけど、勝負の世界なんで勝たないと意味がない」と振り返り、今回の元谷戦を「しっかりRIZINのチャンピオンになって、もっと高い位置を目指したい。一気に駆け上がって、突き抜けて、次のステージに行けるように今回はしっかり勝たなきゃいけない試合だと思っている」と、ステップアップに恰好の相手だとした。
元谷とはプロデビュー前に、KRAZY BEEで練習経験がある。そのときは胸を借りる形だったが、会見で太田は「デビューして1年半経ってますので、あの時とは違うというのをしっかりと見せられたら。しっかりと敬意を持ってボコボコにしたいと思います」と語っている。
「自分の強いところ」で戦うだけ
21日の公開練習でも、「元谷選手は、戦績も実績もはるかに自分よりも格上で、RIZINだからやらせてもらえるような相手です」と敬意を示しながらも、「“自分の強いところで戦うだけ”なので、対戦が決まった時から覚悟はできているんで、ボコボコにさせていただければと思っています。グラップリングも極められるようになりましたし、得意な形もいくつかあるのでそれも見せたいです。しっかり自分の作戦を遂行して、3Rかけて勝っていけるような試合にしたい。勝つことが何よりも大事。自分の強いところを出して戦うだけ。対戦が決まった時から覚悟は決まっているので。あとはボコボコにさせていただきます」と、得意の組んで投げて、抑え込んで削る形を、3R=15分を通して遂行することを宣言した。
5月の「LANDMARK vol.3」のグラップリングタッグマッチで再びリング上で相対した所は、太田が得意とするがぶりからの反り投げを受け、「感動しましたね、凄さに。全然違う選手になっていてやっぱり凄いなって」と、その進化に舌を巻く。
新星の挑戦を受ける元谷は、会見で「(練習していた頃から)更に強くなっているとは思うんですけど、ここはしっかり勝ちたいと思います」とバンタム級の“門番”として語る。
大言壮語を吐くことはないが、「RIZINに出ている間に、RIZINのベルトを獲りたいと思っている」と、静かに頂きを目指している。
MMAとして打撃で間合いを制しし、組みでも寝技でも極めの強さを持つ“ファンタジスタ”元谷にとって、豊富な経験から試合の流れをコントロールする術を持つ。
太田について、「得意なレスリングをさせると強いので、対策は“レスリングをさせないような動きをする”こと」と、オリンピックアスリートの太田が強さを発揮する局面を潰していく考えだ。
パラエストラ千葉ネットワークの先輩・扇久保をして「バケモノ」と言わしめる太田は、「対策は出来ない。想定はしていると思うけど、その想定のはるか上を行く自信がある」と、チームとして戦略を練るジムのバックアップも得て、元谷越えを果たすとした。