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【Krush】初防衛戦の池田幸司「バンタム級の怪物的な感じで、見ている人も恐怖心が湧くような試合をしたい」

2022/07/25 13:07
【Krush】初防衛戦の池田幸司「バンタム級の怪物的な感じで、見ている人も恐怖心が湧くような試合をしたい」

右のローキックを2分の間繰り出し続けた池田(C)K-1

 2022年7月30日(土)東京・後楽園ホール『Krush.139』にて、野田蒼(月心会チーム侍)の挑戦を受けKrushバンタム級王座の初防衛戦に臨む王者・池田幸司(ReBORN経堂)が公開練習を行った。

 池田は幼稚園で空手を始め、中学からは陸上部にも所属。一時は空手の練習から足が遠のき、大学入学後に「飲んだくれて遊んでいた」日々を過ごしていたが、一念発起してReBORN経堂に入門。アマチュアでは無敗を誇り、2019年にはK-1カレッジ優勝。同年10月にKrushでプロデビューしたが大学卒業後、一度は就職したものの、K-1ファイターの道を諦めきれずに退職。2020年10月の第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント1回戦では吉岡ビギンと延長までもつれる接戦を演じた。2021年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」では1回戦で黒田斗真にKO負けを喫したが、その後は連勝して2022年3月に壬生狼一輝を判定で破り王座に就いた。戦績は7勝(3KO)3敗。


 ビッグミットを持つトレーナーに、素手で対峙した池田。気合いのこもった雄叫びを上げながら繰り出したのはローキックだ。池田は一度もパンチを打つことなく、強烈な右のローキックを2分の間繰り出し続けた。

 今回の公開練習の意図について、池田は「野田選手、ちょこまかと動き回るんで、足から痛めつけようかなと思っています」とコメント。「それしか練習してないです。もう何も出来ないんじゃないですか?」と、どうやら野田対策の一端を公開してのデモストレーションだったようだが、自信たっぷりにニヤリと笑ってみせた。

 バンタム級は昨年K-1バンタム級日本最強決定トーナメントも開催され、最軽量の階級ながらも個性的な選手が集まり、K-1、Krush共に盛り上がりを見せている。池田もその一角を担う存在で、トーナメントこそ優勝者の黒田斗真に敗れて一回戦負けだったものの、その後は連勝を重ねて、3月『Krush.135』で壬生狼一輝を破り、Krushバンタム級王座を手に入れた。


「凄い接戦だったんでめちゃくちゃ疲れたんですけど、その接戦の中でも勝てたんで良かったです」とタイトルマッチを振り返った池田。チャンピオンになってからは「チャンピオン」と呼ばれることも多くなったので、自覚を持った行動するように心がけているという。そんな中で野田との初防衛戦が決まり、「半年ぐらいはチヤホヤされたかったですね(笑)」と冗談めかして語っていたが、「防衛を重ねていくことで絶対王者になれるので、その一歩だと思ってしっかり防衛したいです」と既に気を引き締めている。

 前回の壬生狼戦で後半にスタミナが切れたことを反省点として、タイトルマッチ後はスタミナの強化とパワーを意識した練習に取り組んできた。野田に関しては今まで対戦してきた相手の中で、「一番技術はあるんじゃないですかね?」という評価を持っているようだが、「僕よりも技術はあると思うんですけど、違う部分で勝ろうかなと思っています」と、タイトルマッチ後も積んできた練習に自信があるのか、そのテクニックもあまり意に介していないようだった。


 また、野田には会見で「地味」という言葉を連発されて、挑発も受けてきた。「うるさいっすよね。まあ口しか取り柄がないんじゃないですか?」と多少なりとも苛立ちもあるようだが、それに心を乱されているわけではない。「負けられないじゃないですか、あんなガキに」と、モチベーションに変えて当日のリングに立つ。

 目指すのは、「もう二度とやりたくねえなっていうぐらいのKOで、バンタム級の怪物的な感じで、見ている人も恐怖心が湧くような試合をしたいですね」という圧倒的な勝利だ。Krush王者になりながらも満足はしておらず、視線はさらにその先を見据えている。

 先日の『THE MATCH 2022』東京ドーム大会には池田が敗れた黒田も出場していたが、風音に敗戦。その試合を池田も見ていたそうで、「俺が出てたらやれただろうって思いました」という感想を持ったという。「黒田選手も強くなってるし、僕も強くなっているんで、今やったら凄く面白いと思います」と、約1年前の雪辱を果たす自信も持った。

 8月のK-1福岡国際センター大会にはムエタイで輝かしい実績を持つ石井一成がK-1初参戦。今後も他団体の実力者がバンタム級戦線に参入してくることも考えられるが、「他団体の選手に顔を乗っ取られないように僕がK-1のバンタム級の顔でいたいですね」と、誰が相手でもバンタム級の顔は譲るつもりはない。野田との初防衛戦はその第一歩。「『うわー強え!』って声が出ちゃうぐらいの試合がしたいです」と、怪物的な強さを披露し、K-1 JAPAN GROUPバンタム級戦線の顔となることを目指す。

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