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【修斗】黒部三奈が国際戦で一本勝ち! 山内渉が内藤頌貴を撃破、平川が根津に一本勝ち、岩﨑がヒジTKO勝ち! 齋藤が4連勝、木下が三日月&左ハイKO! 石橋佳大 引退「皆さんが僕をここに連れてきてくれました」

2022/07/17 18:07
プロ修斗公式戦 2022 Vol.5 速報 2022年7月17日(日)後楽園ホール ABEMA配信 ▼メインイベント 第10試合 スーパーアトム級 5分3R〇黒部三奈(同級世界3位/マスタージャパン東京)[2R 1分34秒 リアネイキドチョーク]×パク・ソ・ヨン(韓国・GUNSAN ROAD GYM)  3年ぶりの国際戦となる黒部と対戦するパク・ソヨンは、MMA1勝1敗。前戦は2022年5月のROAD FC 60で判定勝ちしており、激しい乱打戦を好むストライカータイプだ。削り合いなら黒部も望むところだろうが、19歳という若さもあり怖いもの知らずなパクの勢いをどう止めるのか?  RIZINでも浜崎朱加と戦っている元DEEP JEWELSアトム級王者の黒部。SARAMIに敗れ、修斗女子世界スーパーアトム級王座は手放しい、無冠となったが、1月には宝珠山桃華に判定勝ちで再起。更に凄みを増し、見る者に感動すら与える黒部の気迫溢れる試合に注目だ。前日計量で黒部は「煽りVで“26歳差対決”と言われてましたが、人間で言うとだいたい私は19歳くらいなので同い歳対決です」と語っている。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローを当てるソヨン。追う黒部は左右から右で差して組むとボディロック。小外で崩すが、立ち上がるソヨンが体を入れ替える。  左ヒジを打つソヨン。首相撲にとらえ、クリンチボクシングで右ボディを連打して押し込む黒部。近い距離で左右を突いてからダブルレッグ、持ち上げてテイクダウン!  ハーフガードのソヨン。ニーシールドから蹴り上げもさばいてパスする黒部。亀になったソヨンのバックから両足をかけるといったん足を伸ばすが、戻すソヨン。バックマウントから殴る黒部。ブザー。  2R、前蹴りの打ち合いでバランスを崩したソヨンに詰めてダブルレッグで持ち上げ、テイクダウンは黒部。ハーフからクローズドに戻そうとするソヨンが亀になったところでリアネイキドチョークへ。全身が伸びてソヨンはタップ。  試合後、ケージのなかで黒部は、「ありがとうございます、後楽園! メインイベントのプレッシャーはすごいんですよ。勝ち上がると守りに入ってしまって、強さって何かなと考えたりします。難しいですけど、ひとつ確かなことは……ミーナはディズニーシーでデートをしたい! 誰かいませんか。チャンチャン!」と、安堵の表情で語った。 [nextpage] ▼セミファイナル 第9試合 フライ級 5分3R×内藤頌貴(パラエストラ松戸)[判定0-3] ※28-29×2, 27-29〇山内 渉(FIGHT FARM) 「格闘DREAMERS」で活躍、フライ級に新風を巻き起こしているデビュー以来、3勝無敗の山内渉(FIGHT FARM)がいよいよ世界ランカーの壁に挑戦。  迎え撃つのは久々の修斗登場となる内藤頌貴(パラエストラ松戸)。怪我からの復帰戦となった「RIZIN LANDMARK vol.1」では1階級上の渡部修斗と対戦し、ダースチョークに散るも、今回は適正体重での仕切り直しの一戦だ。  打撃を中心に試合を組み立てる両者だが、内藤サウスポー、山内オーソドックスなので噛み合わなければお見合いの時間が長くなる可能性も否めない。しかし、踏み込んだ打撃を打てばKOも必至。平良達郎がUFC参戦中の中、フライ級の今後を占う分水領となる重要な一戦だ。  1R、サウスポー構えの内藤、オーソドックス構えの山内は右ハイを打っていく。内藤の左右の蹴りに左の突きを当てる山内!  右から左を当てて前に出ると、左を振るが、ここはかわした内藤はサークリング。スイッチしながら右で飛び込む山内。近くなり四つに組む内藤。右で小手に回す山内は突き放す。  右から左を当てる山内は左上段蹴りも。内藤は左の蹴り、四つで組んで離れる。右前蹴りを腹に突く山内。大きな右は空振り。右回りの内藤は右ローを返す。内藤のダブルレッグを切る山内。左ボディストレートを狙う内藤。山内の右前蹴りはかわす。  2R、左ボディストレート、山内の入りに左を狙う。左の蹴りは内藤。山内は右の飛び込み左の前蹴りをダブルで距離を作る。詰めて右の跳びヒザは山内。かわす内藤。右ローの内藤。  互いにフェイントの掛け合いから、右ストレートを突く山内。かわして左を狙う内藤。左で差して組む山内。四つからヒザの突き合い。ここも右で強引に回して離れる山内。  山内の右の蹴りに左ストレートを当てる内藤! 後ろ廻し蹴りで牽制する山内。圧力をかけると内藤もカウンター狙い。打ち合いのなかで右ストレートを当てた山内! バランスを崩すことが多くなった内藤。左に腰を2度落とす。パウンドもブザーに内藤は救われる。  3R、右を振り、右ローも当てる山内。ダメージの蓄積が見える内藤、山内の右に内藤は後退! 四つで体勢を入れ替える内藤。山内の右ハイをかわす内藤。シャープな右ストレートを当てる山内! しかし打ち合いで右フックを当てて返しのストレートでダウンを奪った内藤! 右で脇差しパス狙いの内藤に、山内はラバーガードから蹴り上げて立ち上がり。  前に出る山内の左右に内藤も内愛に。ノーガード気味の打ち合いになるなか、右を当てて前に出る山内に、内側で左を突く内藤。ブザー。  判定は3-0(29-28×2, 29-27)で山内が、世界5位の内藤に勝利。  試合後、山内は「FIGHT FARMの山内です。内藤選手、たった4戦しかしていない僕と対戦していただきありがとうございます。初めて疲れて、世界ランカーは半端じゃないなと思いました。僕がフライ級を背負っていきたいと思います。絶対に次までにもっと強くなってきますので、また僕の試合を見に来てください」と力強く挨拶した。   山内は大会MVPを獲得。「単純にあの試合で勝てたのが嬉しいですし、このお金(10万円)も嬉しいです。きれいごとみたいですけど、もらったお金で仲間と焼肉とか行きたいです。もうちょっといい試合をして来年までにタイトルマッチに行けたらと思っています。4戦やってきて完全決着が一本しかないので、激闘もいいですけど、フィニッシュしたいです」と語った。 [nextpage] ▼第8試合 バンタム級 5分3R〇平川智也(マスタージャパン東京)[ 2R 4分40秒 リアネイキドチョーク]×根津優太(&MOSH)  元環太平洋王者の二人が久々の後楽園ホール登場を果たす。まずは第4代環太平洋バンタム級王者・根津優太(&MOSH)が約3年ぶりの戦線復帰。いきなり世界ランカー・平川智也(マスタージャパン東京)との対戦が決定した。  平川は2022年4月の前戦で4年ぶりに松下祐介と再戦し1R KO勝利。根津は、2019年11月に倉本一真に敗れ、連勝が3でストップ。しかし、2020年9月の「Road to ONE」で今成正和に判定勝ちで再起を遂げている。  1R、サウスポー構えの平川に、オーソドックス構えの根津は右インロー。平川も左インロー、右ハイを突く。左ストレートを当てる平川! 右の蹴りに合わされた根津は右スーパーマンパンチ狙いも。ダブルレッグに入る平川。切る根津。  さらに踏み込んでの左ストレートは平川! ダブルレッグも押し込まず離す。左フックを返す根津。頭を下げるレベルチェンジから打撃を打ち込む平川。根津も歩くように左右を返す。ノーモーションの右ストレートを当てる根津。四つに組んで小外の崩しは根津も平川は倒れず。  2R、右ローから入る根津。平川も右ロー。根津はチェックで痛めたか。平川は左右のフックで前に。ワンツーを返す根津。詰める平川は左フックを当てると組んでシングルレッグへ。ここは離れる根津。平川の左ストレートに、右のテンカオは根津!  さらに右ヒザも、平川はシングルレッグへ。右ローを当てると詰める左フックに根津がダウン! パウンドラッシュに立ち上がる根津。シングルレッグの平川は倒して腕十字へ。ポジションが悪く際で外して上になる平川は、亀になる根津のバックを奪い、リアネイキドチョーク! 2R 4分40秒、タップを奪い、3年10カ月前のリヴェンジを果たした。  試合後、平川は「4連敗の始まりの選手とのチャンスをいただき、ここで負けるわけいかないでしょ。『一本取れない』と言われてましたが、最後まで諦めずにいけてよかったです。自分ももうキャリアとして時間が無いので、タイトルにからんでいけるように、いい試合を組んでください」と世界王座挑戦をアピールした。 [nextpage] ◆石橋佳大 引退セレモニー&エキシビションマッチ    引退を表明した“激闘王”石橋佳大(ZEEK GYM)の引退セレモニーとエキシビションマッチが行われた。対戦相手を務めたのは、練習仲間の小林聖人。      レガースもなく、顔面打撃ありの激しいエキシビションを見せた小林は「ほんとうに辞めんのかなという、まだまだ出来るんじゃないかという気持ちが石橋くんにはあって、またどっかでやるとなってもみんな不思議に思わないでください」と笑顔。  ライバル佐藤将光らから花束を受け取った石橋は、最後にマットの上で、「修斗でデビューして13年、11勝9敗2分、正直、全然いい戦績じゃないけど、4回王座戦やって、ベルトも巻き、ベストバウトもいただきました。ほんとうは“激闘”をやりたくなくて、自分が負けたくなくて戦ってきましたが、激闘するつもりなんかなくても、皆さんがそういう役を与えてくれて、いまここに立っています。1試合1試合が人生の糧になっています。何もない僕を作ってくれた、修斗ファンが愛してくれたのを感じます。負けが込んで辞めようと思いましたが、もう1回やってみようと思い、やってみてよかったと今なら上から目線で言えます。主役のポジションがあります。いまは間違いなく自分が主役に、真ん中にいます。皆さんが僕をここに連れてきてくれました。どうそこれからも修斗をよろしくお願します」と挨拶。テンカウントを聞いた。 [nextpage] ▼第7試合 ミドル級 5分2R〇岩﨑大河(日本/大道塾・パラエストラ東京)[1R終了時 TKO] ※岩崎の右ヒジでカット×イム・ドンジュ(韓国/ザ・ジムラップ) “北斗旗覇者”岩﨑大河は4月24日の『POUND STORM』で三上ヘンリー大智と対戦。試合を優勢に進める中、サミングによる負傷判定となり消化不良な勝利となってしまった。  しかし、その後行われた『北斗旗全日本空道体力別選手権大会』では+260クラスで2019・2021年に優勝している奈良朋弥と決勝を争い、その実力を遺憾なく発揮。前年度の覇者を下し、岩﨑が3度目の優勝を飾った。  今回対戦するイム・ドンジュは186cmと上背もあり、韓国国内ノーギ選手権でも好成績を残しているグラップラー。『空道』で幾多の外国人選手と鎬を削りあっている岩﨑が遅れを取ることはないだろうが、何が起こるかわからないのが重量級の一発! “聖地”を揺るがすド迫力ファイトとなるか。  1R、シングルレッグからハイクロッチで持ち上げテイクダウンを狙うドンジュだが、切る岩﨑は、右で小手に巻き、左ヒジをのどもとに押し付け剥がすと、前蹴り。なおも近づくドンジュ。左で差して押し込むと、岩﨑は首相撲狙い。そこにレベルチェンジしてダブルレッグ狙いはドンジュ。ここも倒されない岩﨑が体を入れ替え押し込みブレーク。  下がりながら左ミドルハイを打つ岩﨑に、間合いを作らせないドンジュが前進し四つに。ドンジュのテイクダウンを切り、逆にダブルレッグも見せる岩﨑。  左ボディストレート、右ヒジを突くとワンチー。左額をカットしたドンジュ。さらに右ハイも、前進するドンジュ。なおも岩﨑は右ヒジを打ち込む。ドンジュは出血。2R開始前にドクターチェック、続行不可能で岩﨑がTKO勝ち。  ケージの中で、「修斗3連勝で、お願いしたいことがあります。宣材写真を撮り直してもらいたいです。あの頃はブクブクだったので(笑)。そして、修斗を背負わせてもらいますので、次の試合、ランキング戦かタイトルマッチをお願いします」とリクエストした。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級 5分2R〇齋藤奨司(FIGHT FARM)[判定3-0] ※20-17×2, 20-18×高岡宏気(FORCE GYM)  セミに出場する山内渉と同門の齋藤奨司(FIGHT FARM)も揃って後楽園大会に出場。香川から参戦する高岡宏気(FORCE GYM)と激突する。  齋藤は先だって両国国技館で開催された『POUNDSTORM』で現在『ROAD TO UFC 1st ROUND』でも勝利している風間敏臣を跳びヒザ蹴り一発で衝撃の大逆転KO勝利を収め、会場を一気に盛り上げた。  対する高岡は、2021年7月にダイキ ライトイヤーに判定負けも、11月に寺嶋直人、2022年4月に井口翔太にいずれも判定ドローとなっており、粘り強い戦いで約3年ぶりの白星を掴めるか。それとも、山内渉と齋藤奨司のFIGHT FARM勢がフライとバンタムに嵐を巻き起こすか?  1R、ともにオーソドックス構え。齋藤は左の上下の蹴りから。さらに前蹴りも。左インローを返す高岡。齋藤は右ストレート、左フックも。齋藤の左ハイに右を狙う高岡。齋藤は左ボディ! 齋藤の入りに金網背にする高岡も右をかぶせに行く。  打ち合いの中で右ストレートを当てて尻を着かせた齋藤! すぐに立つ高岡の返しにヒザも狙う齋藤。前蹴りから左ボディ、右顔面と上下に散らす齋藤。高岡はシングルレッグへ切る齋藤は詰めると左ハイ。  ガードする高岡も左右を振って前に。それがバッティングとなり中断、再開。左ハイを打ち、詰める齋藤は右ヒザ!  1R、ともにオーソドックス構え。齋藤は左の上下の蹴りから。さらに前蹴りも。左インローを返す高岡。齋藤は右ストレート、左フックも。齋藤の左ハイに右を狙う高岡。齋藤は左ボディ! 齋藤の入りに金網背にする高岡も右をかぶせに行く。  打ち合いの中で右ストレートを当てて尻を着かせた齋藤! すぐに立つ高岡の返しにヒザも狙う齋藤。前蹴りから左ボディ、右顔面と上下に散らす齋藤。高岡はシングルレッグへ切る齋藤は詰めると左ハイ。  ガードする高岡も左右を振って前に。それがバッティングとなり中断、再開。左ハイを打ち、詰める齋藤は右ヒザ! 2R、右ストレートを当てる齋藤に左フックを当て返す高岡。詰める齋藤は右ロー! 高岡の左に右を合わせると、跳びヒザも。しかしタフな高岡。齋藤は左ボディを効かせて前に。そこに高岡はシングルレッグでテイクダウン! 金網まで這って立つ齋藤をなおもダブルレッグで持ち上げテイクダウン!  片足を抜き、背中を着かせる高岡。齋藤の立ち際にダースチョーク、ペルヴィアンネックタイ狙いも足はかからず。  首を抜き立つ齋藤。互いに疲労するなか、ボディ打ちの齋藤の跳びヒザを掴んでテイクダウンする高岡。下の齋藤はラバーガードを解いて、蹴り上げてスタンド勝負。高岡がスタンドで押し込んでブザー。判定は打撃で上回った齋藤が3-0(20-17×2, 20-18)が勝利。  市顎、齋藤は「FIGHT FARM所属の齋藤です。対戦相手の高岡選手、急だったのに受けてくれてありがとうございます。こんな対応じゃあまだまだなだと思いました。このあと後輩の山(内)ちゃんも出ますし、石橋選手もずっと練習につきあっていただき、引退しても付き合っていただこうかと思っています」と語った。 [nextpage] ▼第5試合フェザー級 5分2R×児山佳宏(パラエストラ松戸)[1R KO]〇木下タケアキ(和術慧舟會HEARTS)  第5代環太平洋ライト級王者・児山佳宏(パラエストラ松戸)も出場が決定。昨年11月に沖縄で行われた4年ぶりの復帰戦を白星で飾り、“聖地”再登場で“空手シューター”木下タケアキ(和術慧舟會HEARTS)と対戦する。  木下は2021年を2連勝でスタートも10月に飯田建夫に判定0-2で敗れ、2022年1月の前戦では工藤圭一郎に2R KO負けを喫している。自身初の3連敗は避けたいところだ。  1R、サウスポー構えの木下は左ロー。オーソドックス構えの児山は左前手フックを狙う。詰めてシングルレッグでテイクダウンは児山。ケージ背に立ち上がる木下は突き放す。  圧力をかける木下が左三日月蹴りを腹に効かせると、児山の動きが止まり、そこに木下は左ハイ! ダウンした児山に左、右と顔面に打ち込み、レフェリーが間に入った。  試合後、木下は「押忍。こんばんは……えー、お元気ですか。今日はいい日ですね。非情に嬉しいです。9月19日、もう1人、人を倒しますんで、応援お願いします」と、連続“一撃”を予告した。 [nextpage] ▼第4試合 49kg契約 5分2R〇永尾音波(AACC)[判定3-0] ※20-18×2, 20-17×北野きゅう(高田馬場道場)  他にもAACC期待の女子ファイター永尾音波が修斗に再登場。永尾は2021年のDEEP JEWELSで竹林エル、須田萌里にいずれも判定負け。12月にキックルールで山口遥花とドロー。2022年4月の前戦もキックルールでRISEに参戦(※写真上)し、ERIKOに判定負けも立ち技を磨いてきた。  対するベテラン北野きゅう(高田馬場道場)は、2021年5月に中村未来に2R、コーナーストップによるTKO負け、2022年4月には菅野縁に判定負けで2連敗中。再起の白星を掴むのは、永尾か北野か。  1R、右の蹴りから入る永尾。左ミドルハイも。サウスポー構えの北野は右ジャブ。しかし、永尾は左ローを前足にヒット。さらにワンツーの右! 右ハイをガード上ながら効かせる。  右ボディストレートを入れる永尾。互いにローの蹴り合いから右を当て、一気にラッシュする永尾! 左右を被弾する北野は組んで金網に押し込み。左ヒジを振って離れる。ワンツースリーから右ミドルまで繋ぐ永尾。北野は組みに行くが左を差せない。最後に北野は小内でテイクダウンを奪いブザー。  2R、永尾は出入りから左を振り前に。そこに首相撲から小手に巻く北野。遠間からの組みは切る永尾。右インローを当て、右三日月蹴り、左の蹴りも大きい。  北野の組みに右で差す永尾。ヒザを突き、小外がけを狙う北野に、離れる永尾はジャブから左右の前蹴りを腹に! 後退する北野。永尾の組みに右で差して投げた永尾。下の北野はラバーガードからヒジ! 二重がらみで右足を外せない永尾は頭が下がったままトップでブザーを聞いた。  判定3-0(20-18×2, 20-17)で永尾が勝利。1年7カ月ぶりの勝利、プロ修斗2戦目で白星を掴んだ永尾はケージのなかで「ほんとうは一本勝ちかKOして言いたいことがあったんですけど、応援してくださる方には申し訳ないです。絶対に勝ちたかったので、勝利を掴めて少し安心しています。私はまだ伸び代だらけなので、AACCの永尾をよろしくお願い致します」と挨拶した。 [nextpage] ▼第3試合 2022年度新人王決定トーナメント一回戦 女子ストロー級5分2R〇柳 仙香(ALLIANCE)[2R 2分06秒 腕十字]×ソルト(マルスジム)  2022年度新人王決定トーナメント一回戦 女子ストロー級戦。グラップリングでQUINTETにも出場した柳は、2021年5月の宝珠山桃花戦の2R TKO勝ちに続く連戦。ソルトは、2022年1月に杉本恵に判定負けも6月5日に和田千聖に判定勝ちしている。  1R、シングルレッグからダブルレッグで尻を着かせる柳。立ち上がるソルトに、スタンドバックにつく柳が左手でリストコントロールして崩してマットに手を着かせる。その都度、立ち上がるソルトは背後の柳にヒジ狙い。  残り1分で後方にテイクダウンした柳。正対したソルトが足を効かせると、その足をさばいてパウンド。ソルトが立ち上がると、柳は終了間際に離して左右を振る。  2R、後ろ蹴りを見せるソルトに、ボディロックかテイクダウンは柳。1R同様に崩しに行く柳は手を着かせてバックから両足をかける。ソルトが腰をずらして正対際に、腕十字! タップを奪った。  試合後、柳は「思ったより強くて打撃できず、一本取れて良かったです。次の決勝戦に向けて準備します」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 フライ級 5分2R〇大竹 陽(HAGANE GYM)[1R ニンジャチョーク]×佐々木駿友(T・GRIP TOKYO)  大竹は、2021年6月に青井心ニに1R KO勝ちも、9月に後に『ROAD TO UFC』に出場する内田タケルに敗れ、2022年3月に山内渉にも敗れるなど強豪相手に連敗も、5月22日の前戦で須藤晃大に2R KO勝ちで再起を遂げている。  対する佐々木駿友は、2021年1月に寺嶋直人に2R TKO勝ちも、3月に内田タケルに1R リアネイキドチョークで敗れている。  1R、サウスポー構えの大竹に、オーソドックス構えの佐々木。大竹は左インローから。佐々木はワンツーで前進。互いに右ロー。大竹はなおも左インロー。佐々木も右インローを返す。  佐々木の右にのけぞる大竹。大竹のローにあわせてダブルレッグに入る佐々木だが、そこに大竹はニンジャチョーク! そのまま引き込み、右足でふたをして絞めて失神させた。  2連勝を決めた“ミスター第2試合”は「こつこつ1個ずつ勝ちを積んで、また上の人とやりたいと思います」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 ジュニア修斗 56kg以下契約 4分1R〇宇都宮千空(修斗GYMS直心会)[1R ギロチンチョーク]×中山流歌(総合格闘技道場STF)  近年そのレベルが急激に上がり、プロ顔負けの攻防が展開される事で大きな話題となった中学生カテゴリーとなるジュニア修斗公式戦、宇都宮千空(修斗GYMS直心会)vs中山流歌(総合格闘技道場STF)の一戦。  両者は2022年5月に開催された「第1回J修斗チャンピオンズカップ2022(JSCC)」ジュニア男子56kg級準決勝で対戦。勝利したのは宇都宮だったが、特に関係者の目を引いたのはその試合運び。「打倒極」を流れるように展開させ、フィニッシュを狙う姿勢はプロ顔負け。準決勝、そして決勝でもスムーズな試合運びで2連続一本勝ちを収め、優勝を果たした。  対する中山はJSCCのプロデューサーでもあり、ジュニア修斗を経て世界王者に登りつめた箕輪ひろばを輩出しているキッズシューター育成の名門総合格闘技道場STF所属。キッズの頃から修斗だけではなく、RISEのアマチュアキックボクシング大会にも出場し、様々なジャンルに挑戦している。前回の結果もあり、同じ轍を踏むようなことは考え難いが、5月の後楽園大会、6月の大阪大会とJSCCで行われた試合の再戦が組まれたがいずれも返り討ちとなっている。  多くのキッズシューター達に経験の場を提供し、ジャパニーズMMAの底上げを目指すJSCCが誇る国内トップの実力を持つジュニアシューター達の試合も目が離せない。  1R、左右のボディへの突きから金網に詰めてダブルレッグに入る中山。宇都宮はクローズドガードに入れてギロチンチョークも首を抜いた中山に、下から腰を切り腕十字で一本勝ちを決めた。
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