40歳で3年ぶりのリングに上がったムエタイの英雄ブアカーオ。見事勝利して、240勝目をあげた
2022年7月6日(月・現地時間)カンボジア・プノンペンにて開催された『WORLD FIGHT TOURNAMENT 2022』で、ブアカーオ・バンチャメーク(=以前はポー.プラムック/タイ)が3年ぶりの復帰戦を行った。
今年5月に40歳を迎えたブアカーオは、32勝10敗の戦績を持つドミトリー・ヴァラッツ(ベラルーシ)と対戦。ヴァラッツは身長178cm(ブアカーオは174cm)、ロシアの『W5』にて2014グランプリ-66kgトーナメント優勝、2016年にはタイで行われたトップキングワールドシリーズ-70kgトーナメント優勝、2019年ゴールデンファイトトーナメントチャンピオンシップ優勝などの実績を誇る33歳。
ブアカーオの入場では、ムエタイ界の英雄の期間にスタジアムに集まった観客は総立ちの大騒ぎ。1R、まずはジャブと前蹴りで様子を見る両者だが、ブアカーオが得意の左フックを放つとヴァラッツは顔面前蹴りを見舞い、ブアカーオの蹴り足をキャッチすると豪快にコカす。ブアカーオが首相撲からのヒザ蹴りに持ち込めば、ヴァラッツはバックスピンエルボーを放つなどなかなか手強い。
(写真)ブアカーオの勝利とファンへのお礼を告げるBanchamek GymのInstagramより
2Rになるとブアカーオは左手を伸ばして距離を計りつつ、左ミドルを多用。相手の右ミドルをキャッチしてのヒザ蹴り、組んでのヒザ蹴りでヴァラッツのスタミナを奪っていく。時には首相撲で崩してロープの外に飛び出しそうになったヴァラッツにヒザ蹴りを見舞うラフファイトも展開。ヴァラッツもバックハンドブローやヒジ打ち、左ボディで反撃するが、ブアカーオの首相撲とヒザでかなり消耗した様子。マットが滑りやすいのか、ブアカーオは足元を気にする。
3R、ブアカーオも疲れが見える中、ヴァラッツはジャブを突き左ボディ。ここから組み付きを多用する。ブアカーオは左ミドルを蹴り、ヒジ打ちを放つがヴァラッツが組み付き、ブアカーオに追撃を許さない。ブアカーオが組み付くとヴァラッツは背中を向けてしまい消極的な姿勢。両者疲れが見えて3Rは組みが多くなり、試合終了のゴングが鳴るとブアカーオは首をひねって苦笑い。マットが滑りやすかったことも気にしていた。
勝敗は判定に持ち込まれ、ブアカーオが勝利。これで戦績を276戦240勝(73KO)24敗12分とした。
ブアカーオvs.ドミトリー・ヴァラッツの試合動画(ブアカーオの試合は1:19:21から)