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【RIZIN】榊原CEOが“脱・地上波”を宣言。『THE MATCH』は「50億円をゆうに超える」売上達成、那須川天心vs.武尊、メイウェザーvs.朝倉未来にはPPVインセンティブ契約も

2022/06/24 18:06
 2022年7月31日(日)、さいたまスーパーアリーナで開催される「湘南美容クリニック presents RIZIN.37」の8カードが24日、発表された。  会見後、榊原信行CEOが囲み取材に応じ、「50億円興行」といわれた『THE MATCH』の総売上げが50億円を「ゆうに超える」こと、那須川天心と武尊のメインイベンターとは、PPVインセンティブ(契約件数に応じた歩合給)も含む契約を結んでいること、メイウェザーvs.朝倉未来の両者にもPPVインセンティブが支払われる契約であることなどを明かし、「地上波に向けてコンテンツを作る時代は完全に終わりを告げた」と語った。  今回の「RIZIN.37」会見にフジテレビスタッフの姿が無いことを報道陣から問われた榊原CEOは、「これからですね。テレビ中継も毎回あるわけではない。放送・配信環境は動いているので、地上波とはいろんな意味で向き合っていきたいですけど、地上波に向けてコンテンツを作る時代は完全に終わりを告げたと思います」と、“脱・地上波”をあらためて宣言した。 「今後のスポーツ中継の在り方も変わる。たとえば、羽生結弦の試合も、ショートプログラムは地上波で、フリーはPPVで、という時代になる。それでも地上波の必要性は間違いなくある。中継というより、プロモーションのメディアとしてどう活用するか。いい機会なのでいろんな局さんといい機会なので向き合っていきたい」 “脱・地上波”を決定づけたのは、ABEMAでPPV配信された『THE MATCH』の成功だ。その総売上げは、「50億(円)を優に越えている」という。 「総売上では50億(円)を優に越えている。僕らは数字に照れがない。でも、目指しているのは国内最高峰ではないので、世界規模では当たり前で100億、200億の売上げでもおかしくない。UFCは年収1千億あるわけだから、日本のプロモーションもそういう事業規模で構えていけるようにしていかないと格闘技界は潤わない」と、今後は世界をマーケットにしていく予定だ。 [nextpage] 那須川vs.武尊、未来やメイウェザーにもPPVインセンティブはある  そのためにも、“売れる”カードにはファイターに還元をしていく。 「『THE MATCH』でも選手へのPPVインセンティブはありますね。当然、次回のメイウェザーvs.未来でも、未来にもメイウェザーにも(PPVインセンティブは)ある。今後、北米向けに作るとなると、ひょっとしたらメイウェザーと未来の試合も──2019年のBellator日本大会が12時開始で午後3時くらいにヒョードルが出てきたように──お昼の時間帯でやることが必要になってくるかもしれない。  テニスの大坂なおみが1人で年間40、50億円も稼ぐんだから、同じスポーツアスリートとして、あれだけのことをやり遂げる武尊や天心が何億も稼げる世界を作らないと、この競技の未来はない。その意味では(50億円興行を)実証することができたのは格闘技界にとっては財産。RIZINにとっても、K-1やRISEにとってもこういうマーケットがあると顕在化させられたのはよかった。選手たちも“俺たちがやっていることに未来はある”と感じたと思う。  今回は50億以上にはなるけど、100億は越えないので、ほんとうにまた次回、格闘技界が力を合わせてやるときは、100億を超えられるように、配信環境も整ってきていますし、世界規模で起こせればいいと思います」 『THE MATCH』では、海外ファンからも視聴を望む声も挙がったが、軽い階級の立ち技の需要が少ないことと、時差の問題が大きく、海外PPV配信会社と折り合いがつかなかったようだ。 「海外PPV会社にも声はかけました。ただ、驚くほど軽い階級のキックボクシングに需要が無い。それとタイムフレーム・時差の問題がある。どこに向けて作るか。今回は、海外PPVも“これだったらやれる”と思ってもらえるプラットフォームはなかなか無かったというのが現実です。でも大会後、『やっておけばよかった』という海外のプラットフォームの声は多かったです」と、今後、海外向けのコンテンツにするためには、カードや試合時間に課題が残るという。  それでも、「大会全体のスケール感で言えば、年間通して、世界中の格闘技興行のなかでナンバーワンになれるんじゃないですかね、このまま行けば。ダナ・ホワイト(UFC代表)に会ったときも、『チケット収入だけで20億円を超えている』と言ったらぶったまげていましたから。  UFCのゲート収入は各大会で2億円くらいあればいい。Bellatorのハワイ大会もゲート収入としては7、8千万円くらい。日本のマーケットは、格闘技に関しては世界2位。十分、日本のなかでも勝負できるし、それをベースに力に変えて、世界にどう打って出るか。世界に向けたチャレンジはどんどんしていきたい」と、ポテンシャルを持つ国内市場拡大とともに、世界配信も狙う。 [nextpage] 結果的に地上波で見れなくなったことでとんでもない数字を稼いだ  地上波から有料配信へ、大きく舵を切るきっかけになったのは、2021年10月の「RIZIN LANDMARK vol.1」での朝倉未来vs.萩原京平を配信したU-NEXTのサーバーダウンだった。YouTuberとしても人気を博す朝倉の再起戦が組まれた大会を配信のみにしたことで、入会者が殺到した。 「個人的にも地上波への想いもあって、なかなか地上波から切り離せずにいたけど、やったらすごい数字は取るよね、と思っていて、期せずして、U-NEXTさんで朝倉未来vs.萩原京平をやったら、結果ブラックアウトしてしまって、あの日の実数は分からなかった。サーバーをダウンさせるほど、20万件を超えるくらいはあったんだろうなと。  これまで大晦日とかメインの試合って、地上波の生放送ありきのPPVだった。去年の大晦日メインの試合もPPVの数字は伸びていた。地上波を無くして2022年には『PPV独占のタイミングは来る』、『脱地上波』宣言するタイミングだよね、と年初めには話していた。  ただ、6.19(『THE MATCH』)に関しては戦略的にはそういかず、結果的に地上波で見れなくなったことでとんでもない数字を稼いだ。ファンからは“何だよ、タダで見せろ”という声もあると思いますが、もうそういう時代じゃない。見たいものを見るためには有料で見る。サブスクで見るか、PPVで見るか。優良なプレミアムなコンテンツは有料で見ていただいて、その後に無料で地上波を活用して、啓蒙していく。そういう新しいスキームが今回から誕生させられたなという気はしますね」(榊原CEO) [nextpage] 女子GPは海外勢4選手も、扇久保博正は7月大会の参戦候補 『THE MATCH』の大きな波が去った後の格闘技界で、RIZINは果たして、下半期もビッグウェーブを掴むことが出来るか。  この日発表された7月2大会目となる「RIZIN.37」には、朝倉兄弟が出場せず、各階級の王者の出場もいまのところ発表されていない。目玉は、今大会から開幕する女子スーパーアトム級ワールドGP(海外選手4人+日本選手4人の計8人の参戦で、9月準決勝、大晦日決勝)で、そのほかの階級でのGPは開催されない。  しかし、昨年開催されたバンタム級で井上直樹vs.瀧澤謙太、元谷友貴vs.太田忍が決定。榊原CEOは「バンタム級では、扇久保博正も7月大会に参戦予定候補ではある。(対戦相手は)Bellatorとも交渉している」と明かし、「いま堀口恭司がBellatorで結果的に2連敗しているけど、どこかで堀口の(RIZINでの)試合もある。この先の7月末に出て来る可能性を残しながらも、8月以降の大会のなかでうまくマッチメイクできたらなと思います」と語っている。
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