キックボクサー・那須川天心を作り上げた父・弘幸会長が様々な想いを綴った
2022年6月19日(日)東京ドーム『THE MATCH 2022』のメインイベントで、武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)に判定5-0で勝利した那須川天心(TARGET/Cygames/RISE世界フェザー級王者)。
その天心を幼き頃からマンツーマンで指導し、育て上げた父・那須川弘幸TEPPEN GYM会長が“世紀の決戦”を自身のInstagramにて振り返った。
天心にリング上から「今日は何の日だ?『父の日』だ。父親、いつもありがとう。いろいろあったけど、最後のプレゼント渡せたと思う。最高の親孝行、出来たと思う。最高の息子だろ? なあ?」と問いかけられ、「よくやった、さすがだよ。最高の息子だよ」とロープ越しにハグした那須川会長。
「私は昨日、間違いなく世界中で一番幸せな父親だった。息子の姿から全てが報われた気がするよ。ありがとう孝行息子よ。だが天心、お前は男として、人として格闘家としては、まだまだ修行が足りん…笑」と、さすがまだまだ厳しい父の言葉。
続けて「ここまで那須川天心を支えくれ応援してくれた皆様、息子に沢山の夢を与えてくれたキックボクシング界に心より感謝致します。これから那須川天心は第二章のステージ、ボクシングに挑戦して参ります。ボクシングは簡単に世界が取れる甘い世界ではない。イバラの道のりではあるが強くなりたいなら、キックでの功績は胸にしまい、アンチの方々の言葉も大切に受け入れ己を見つめ直し、何事にも感謝の心、素直な心を常に持ち続けることが出来れば、伸び代はまだまだあるしまだまだ強くなる。アンチの皆さんも格闘技を愛する人達がほとんどだと私は思う。努力は疲れることだが、挑戦しなければならない運命にあるのかも知れないな、お前は。だがお前なら必ず出来る!」と、ボクシング界へと旅立つ息子にメッセージを送った。
(写真)ジュニア時代の天心と那須川会長 (C)鈴木雄一郎
そして「この度は、那須川天心ラストマッチを沢山の方々がチケットを買い応援に来てくれて誠にありがとうございました。私は今日まで那須川天心を努力と厳しさで教育して来ました。その中で那須川天心も、2014年7月12日『RISE 100』でのプロデビュー戦から今日に至るまでの8年間を駆け足で歩み、挑戦し続け、毎日の努力し精進して参りました。キックボクシング界を広める為に皆様にとって格闘家として、そぐわないことも多々あると思いますが、ここに来るまでに、皆様と共に生きてきたKICK BOXERとしての締めくくりに最高の舞台で武尊選手と戦えたことは、彼の生涯の財産になりました。心よりお礼申し上げ感謝の心を伝えさせて頂きます。ありがとうございました。どうか皆様、これからも那須川天心の行く末を応援よろしくお願い致します! 押忍」と、天心を応援してくれた全ての人々に感謝の気持ちを述べ、これからも応援して欲しいと呼びかけた。
また、「2人が先頭に立ち、築き上げ、キックボクシング界に残してくれた功績は、それに続く魅力ある素晴らしい選手達がまだまだ沢山育っていると言うこと。そしてこれからを担う子供達に勇気、希望、元気、沢山の夢を与えてくれ、キックボクシングを目指す子供達が沢山増えた現実、魅力ある素晴らしいキックボクシング界にしてくれた2人に敬意を表彰し感謝の気持ちを私は伝えたいです」と、天心と武尊がキックボクシング界に残した功績を称える。
加えて、ジム会長として「それとシュートボクシングの2人の選手(海人、笠原友希)は、シーザーイズムを継承し、礼節から出る心技体の強さを感じ私もGYMを預かる身として心技体を兼ね備える選手を育成して行かなければならないと改めて感じました」と、シュートボクシングから参戦した2人に感銘を受けたとも記している。