シリル・ガーヌやアラン・ボドウらとの練習が刺激になった
「最後にMMAを戦ったのはもう2年前(2020年1月日本の「HEAT」でキム・チャンヒに1R TKO勝ち)。その後、新型コロナウイルスのせいもあり、去年の夏にはシャワーで滑った時にハムストリングスを傷めてしまった。(格闘技を30年やってきてまだ戦いに飢えている?)そう、まだお腹が空いている。私は戦う腹づもりだよ」と、現役を継続させたいと語ったバンナ。
近年は、フランス出身MMAファイターの活躍に触発されることが多いという。
「シリル・ガーヌやアラン・ボドウら最高のUFCファイターたちと練習することで、この3年間は、また楽しくトレーニングができるようになったんだ。もちろんスーパーハイレベルで戦うのは年齢的に無理だし、UFCには“ベテラン”というカテゴリーも無い(笑)。でも、人生には失望や敗北、ペースを落とすようなことがあるものだ。今回はルアーブルの人たちを喜ばせて、地元にケージファイトを持ってきたいと思ったんだ」
フランスでの格闘技の理解に、バンナも一役買っている。「週に数回ボクシングの練習をしている」と報道されたエドゥアール・フィリップ市長(2017年5月~2020年7月まで首相)の練習パートナーは、実はバンナだった。
「エドゥアール・フィリップは、月・水・金の午前中によく一緒にトレーニングをする仲間。誰も語らないけど、フランスにMMAを持ち込んだのは彼なんだ。元スポーツ大臣と私たちは何度もその話をし、彼は最終的にその合法化を推し進めた」と、長くMMAが禁止されていたフランスで、いまやBellatorもUFCもMMA大会を開催するようになったきっかけを作ったことを明かした。
【写真】パートナーのコラリー・カミリも合気道家からキックボクシングデビューした。
そして、49歳のバンナ自身も、格闘技への情熱は枯渇していない。
「私自身も毎日、トレーニングをしているからね。そして、ソルボンヌ大学の哲学教授から格闘家になった婚約者がいるんだ! 彼女は32歳で、私も常に自分を超えなければならない。“自分を超えること”それは、柔道でも空手でも武道の一部だからね。MMAは、様々なスポーツの要素をピックアップして、自分のバッグの中に知識を加えることができる」