MMA
インタビュー

箕輪ひろば所属のSTFがひとり親家庭の子ども応援パントリーを開催、7.22 ボカン・マスンヤネ戦も決定!

2022/05/24 21:05
 12歳からキッズ修斗で活躍し、修斗世界王者へと登り詰めた経歴を持ち、現在はONE Championshipのストロー級で3位にランキングされる箕輪ひろばが所属する総合格闘技道場STFが、5月29日(日)11時~15時、埼玉県川越市(中原町2-3-2)の同ジムにて「シングルママ・パパ応援パントリー無料物資配布会」を行う。  同配布会は、ひとり親家族の子供たちを対象に、食料品や生活必需品、衣料品(リサイクル)などを無料提供するもの。 『わたしは、ダニエル・ブレイク』等の映画でも紹介されたフードバンクを、協賛各社の協力も得て、生活必需品、衣料品等にも広げて配布する。日本でも最大級のスペースを持つ同格闘技ジムでは、周囲の目を気にすることなく参加が可能で、このパントリーを定期的に開催していきたい意向だ。  今回のパントリー開催のきっかけについて、STFの箕輪はキッズ指導のなかで必要性を感じたという。 「STFは早い時期からジュニア格闘技に取り組んできました。僕も指導をするなかで、いざ試合に向けてとなったときに、出場費を払えない子供、用具を買えない子供、練習中の着替えも用意できない子供たちがいる現実を知りました。特にひとり親で生活に困窮している家庭の子供たちは、自分としては格闘技を続けたいけど、親が苦しい思いをしているのにおねだりしちゃいけないと気を遣う子が多い。そんななかで阿部直之代表が、ジムでパントリーをやりたいと言っていて、今回実現することになりました」  5月4日には、箕輪が大会プロデューサーとして、キッズ&ジュニアシューターの祭典「J修斗チャンピオンズカップ2022(JSCC)」も開催した。この大会は、箕輪らの意向により、入場料も参加費もとらない、無料の格闘技大会として行われ、全国各地から100名以上の選手が集結した。 「今回のパントリーは格闘技をやるためでなくても全然構わなくて、子供たちが何か夢を持つきっかけになってもらえればいい」という。一方で、もし将来的にファイターを目指す子供がいるなら、目標を失わずに済む環境を作りたいという。  修斗の持つキッズ、ジュニア、アマチュア、プロというヒエラルキーの中において最も成功した選手の一人である箕輪は、「僕は幸いにも、キッズのころから試合が出来て結果も残してチャンピオンを目指せました。でも、僕より実力がありながら、時間とお金の都合で強くなれなかった子供は無茶苦茶いる。夢を諦めなければいけなかったり、夢を持つことさえもできなかった子供たちがいるので、そういう子たちに何か出来ないかなと思って今回、皆さんのご協力でこのパントリーを開催することになりました。格闘技道場を構えて教えていくなかで直面した出来事だったので、まずは格闘技道場から何かをしたい」と語る。  それは、日本格闘技の底上げに繋がるという思いもある。 「子供の頃から格闘技を習わせて世界で勝つための選手を育成したい──そういう経緯のなかで完成したのが僕だと思っています。同じようにSTFジュニア出身で、いまはTRIBE TOKYO MMA所属の狩野優選手や、Fighting NEXUSからRIZINに出た橋本薫汰くん、DEEPの児玉勇也選手もジュニア出身だと思います。たとえ突出した武器を持っていなくても満遍なくMMAが出来て負けない選手たちが出て来ている。 『ONE X』でも日本人選手がトップ戦線で勝てない現状を見てきて、いまの日本の格闘技界は10年遅れている、と感じました。10年前のやり方で強くなろうとしていて、10年後には、また同じように10年遅れていると気付く。それを根本から変えるには、子供の頃から格闘技に触れるしかないんです」  小・中学校でレスリングや空手などのバックボーンを交互に習い、打撃と組み技の素地を作った上で、高校卒業と同時にMMMAに転向する、という道筋をたどる選手も出て来るなか、キッズやジュニアファイターの育成にも関わる箕輪は「MMAを前提にMMAから始める」必要性も説く。 「他競技のバックボーンが無い僕らのような選手を“なんちゃらMMAファイター”と揶揄する声もありますが、バックボーンが武器になる人もれば、そうならない人もいる。バックボーンが仇になることもある。  柔術をベースに持つアレックス・シウバやボンサイ柔術のサトシやクレベルは、パウンドをあまりもらわない。それは総合格闘技ありきで柔術を考えているからだと思います。レスリングを取っても、タックルに行くタイミングはMMMAだと異なります。パンチもしかり。MMAを学んだうえでさらに何か突出して強くなるのは問題ないんです。その競技でだけしか使えない動きではなくて、MMAのためのボクシング、MMAのためのキック、MMAのための空手、MMAのためのレスリング、MMAのための柔術などを、別次元で作っていかなくちゃいけない。 『打・投・極』とあるときにどこか2カ所で勝つことが出来る。バックボーンがある選手にも、残り2つで勝てます。打撃が強い選手に組んで極める。寝技が強い選手に極められないで殴る──一本を極めて勝たなくてもいいんです。パウンドは自分からすれば打撃ではなく寝技です。選手それぞれ体形も違えば体重も違う。自分の適性を知り、そこを活かす。無理やり型にはめると強い選手が育たない。満遍なく強くなる環境を整えれば、おのずと強くなる選手が出て来ると思います。自分はそれを証明するためにONEのチャンピオンを目指します」  自身は2018年9月の修斗から4連勝+ONE2連勝で、2022年1月のONEで元UFCのジャレッド・ブルックスと対戦。判定負けで連勝が「6」でストップした。その後、ブルックスは元南アフリカ王者のボカン・マスンヤに1R 一本勝ちし、実力を示している。そのブルックスに後半にカウンターを合わせるなど箕輪の粘り強い戦いには光明もある。 「ブルックス戦で怪我があって、格闘技が出来ない時間に格闘技をよく見る機会が多くなりました。ブルックスと戦ったとき、“越えられない壁じゃないな”と感じていました。ローブローを蹴られても気持ちが切れそうなところで切れずに出来た。“あと2年あれば追いつける”──そう感じました。その半年が過ぎて、傷も塞がってきて、次戦は夏以降には試合ができればと思っています」(※インタビュー後、7.22 シンガポール大会で、箕輪とボカン・マスンヤネの試合が決定したことが発表された) 箕輪ひろば「1年後には必ずONEでチャンピオンになります」 「ボカン選手とはいつか試合をすると思っている相手だったのでオファーをもらって特に驚きはなかったです。前回のブルックス戦については、ストロー級の世界最強の強さを知ることができたのと、自分と相手に大差がないことが分かった試合でした。前回の試合を経てチャンピオンまでの道のりを自分の中で把握できたので、一歩ずつ進んでいくだけだと思っています。必ず僕が1年後にはONEでチャンピオンになります」  再起を誓う箕輪の今回のキッズ支援のパントリーでは、「親子で格闘技が出来る体験スペース」も設けられている。
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