(C)ONE Championship
2022年4月22日(金)にシンガポール・インドアスタジアムにてONE Championship『ONE:RELOADED』が開催された。
“足関十段”今成正和(今成柔術)が、IBJJF世界王者=ムンジアル4連覇中のマイキー・ムスメシ(米国)とグラップリングルールで対戦。
MMA、ムエタイ、キックボクシングでそれぞれの王者を制定しているONEにとって、注力し始めているグラップリングルール、そしてロッタンvs.DJで解禁したミックスルールとともに注目のマッチアップだ。
46歳の今成のMMAの前戦は、2021年10月の『RIZIN LANDMARK vol.1』で61kg契約で春日井“寒天”たけしにストレートアームバーで一本勝ち。2021年6月の「RIZINバンタム級JAPANグランプリ」では瀧澤謙太を“イマナリロール”で追い詰めるも捕らえ切れず、1回戦敗退となっていた。
グラップリングでは、2021年7月の『QUINTET Fight Night 7 in Tokyo』で世羅智茂と時間切れドロー。2022年1月の今成柔術主催『IRE vol.6』では、掌底ありの「今成コンバット柔術ルール」で柔術全日本統一王者の石黒翔也とケージで対戦。本戦で互いに極めさせず、オーバータイムでのエスケープ時間差で今成が惜敗している。
対する25歳のマイキーは、アメリカ人として4人目のムンジアル覇者。2000年にBJ・ペン、2005年にロバート・ドリスデール、2007年にハファエル・ロバト・Jrが制して以降、10年間、ブラジル人が占めていた表彰台に2017年にライトフェザー級(64kg)で頂点に立つと、2018年にも同級を連覇、2019年はルースター級(57kg)、新型コロナウイルスの影響でで中止となった2020年を経て、2021年にもルースター級で優勝するなど、競技柔術における最軽量級世界最強の選手といっていい。
2021年にはノーギ(道衣無し)グラップリングにも参戦し、「Who's #1」「Road to ADCC」で4連勝。9月の「WNO Championship」ライト級トーナメントでは、ジョア・ガブリエル・ソウザのノースサウスチョークに敗れるも、10月のリチャード・アラルコン戦で、足首を自身の首横にあてて、ヒールとヒザを極める新技“マイキーロック”で一本勝ち。WNOバンタム級王者についている。
前戦は、2022年1月の「Who's #1」で、2021年のIBJJFノーギ世界王者のエステファン・マルチネスを3-0で下し、WNOバンタム級王座初防衛に成功している。
オープンスペースマットではないケージで行われる同大会で、モダン柔術のトップを相手に、今成は世界を驚かせることが出来るか。「キャッチウェイト」は何kg契約になるか。今後の展開にも注目のグラップリングマッチだ。
▼サブミッショングラップリング キャッチウェイト 65kg 15分1R
〇マイキー・ムスメシ(米国)
[4分09秒 リアネイキドチョーク]
×今成正和(日本)
EVOLVE所属と紹介されたムスメシはシッティングガードから。左足で割って入る今成。外足の右足を掴んだムスメシに、右足をストレートフットロックの今成。
ヒザを曲げてベリボロの動きからバックを狙うムスメシ。しかし、右アキレスを絞り、内から右足もヒザにかけて「キヤッチ」のコールを受ける今成。
しかしムスメシも今成の右足を左脇に挟み、右の二の腕でチョークのように組む形でストレートフットロックへ。足を外して右脇に挟み直して内ヒール、ヒザ十字を仕掛ける今成。
足を外し背中に回るムスメシ。互いにダブルガードの状態となり、右足をストレートフットロックに極めにいく今成。右脇に右手を差し入れて絞めさせないムスメシ。おそるべき柔軟性でそのまま首に手を伸ばし、足を抜いて、マウントを奪う。
右手で腰を抱いて、左手を首にかけてバックに巧みに回り込んだムスメシは両足を4の字ロック。右腕を脇下からリストコントロールして、両脇を差すと、いったん足を解除。その際で右に腰をズラそうとする今成。
対角の左手で今成の右手首を掴むと、右足を上からかけて縛って4の字ロック。首を片手で防ぐ今成の左手を左手でリストコントロールして下げると、何度も右手でスクイーズして喉下を開けさせて肩を持って絞ると、片手で絞ってアゴでロック。最後は左手を外して頭後ろで組んで、今成からタップを奪った。
足関節で攻防し、最後はマウント奪取から首を極めたムスメシは、試合後、5万ドルボーナスを獲得。レジェンド今成との試合に感謝し、移住してのボーナス獲得をチャトリ代表に感謝した。
Slick move to the back, trap opponent's right arm in the body triangle, and Mikey Musumeci taps out the legend, Masakazu Imanari. Quite impressive. #ONE156 pic.twitter.com/TwHCmmCYwC
— John Morgan (@JohnMorgan_MMA) April 22, 2022
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