フェザー級王者・新美（左）が4度目の防衛戦に臨む。挑戦者は玖村（C）K-1
2022年5月21日（土）東京・後楽園ホール『Krush.137』の第2弾対戦カードが発表された。
Krushフェザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rとして、王者・新美貴士(名古屋JKファクトリー）が挑戦者に玖村修平（K-1ジム五反田チームキングス）を迎えて4度目の防衛戦に臨む。
（写真）前戦はK-1で椿原（左）に敗れた新美
新美は2018年8月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」で1回戦が不戦勝、準決勝で優勝候補と目されていた玖村修平を破り、決勝では森坂陸に延長戦の末に勝利して王座に就いた。2021年2月には6戦無敗の麗斗を退けて初防衛に成功、6月には岡嶋形徒に1Rわずか16秒でTKO勝ちして2度目の防衛に成功。5連勝と絶好調だったが、9月のK-1で軍司泰斗に敗れて連勝はストップ。12月には篠塚辰樹をKOして3度目の防衛を果たすも、今年4月のK-1では椿原龍矢に判定負け。戦績は14勝（6KO）5敗のサウスポー。
（写真）前戦はK-1で小澤（右）から勝利を奪った玖村
玖村は空手を学び、キックボクシング転向後は2017年6月にNJKFバンタム級王座を獲得。2018年6月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2019年6月には「K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント」に出場。同年10月の試合を最後に網膜剥離（全治3カ月）で戦線離脱していたが、階級を上げて復帰。2020年11月の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準決勝で新美貴士に敗れて涙をのんだ。その後は2021年3月に鷹大に勝利、5月には椿原龍矢に敗れるも、12月には才賀紀左衛門を1Rでマットに沈めると今年2月には第2代Krushフェザー級王者・小澤海斗をも破った。戦績は17勝（8KO）9敗1無効試合。
4月14日に行われた記者会見で新美は「先週試合をしたばかりなんですけれど、ドンドンドンドン試合していって格闘家はこうやって試合してなんぼだと思っているので、K-1で負けた悔しさとかを来月しっかり出していけるように。また先週の試合の感覚が残ったままいい感じで仕上げられると思っているので、しっかり前回玖村選手と戦った時よりも強くなった姿を見せられるように頑張ります」との意気込み。
（写真）2020年11月、第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝で両者は対戦、新美が判定勝ち
挑戦者の玖村は「約2年前に兄弟初のKrush王者になるためフェザー級に階級を上げて、トーナメントに挑戦しました。そこで準決勝で新美選手に敗れてしまって、その夢は打ち砕かれてしまいました。そこから試合を重ねて、こうやってまた新美選手に挑戦出来るチャンスをくださって感謝しています」と挨拶。その弟・将史はKrush王座を返上したたため「兄弟同時王者の夢はもう叶わないですが、玖村修平としてこのKrushの歴史に名前を刻みたいと思います。リベンジして、ベルトを獲りに行きます」と新たな目標として掲げた。
再戦となる両者。改めて互いの印象を聞くと、新美は「玖村選手の印象はどれだけ攻撃を当てててもひるまないし倒れないし、凄く気持ちの強い選手だと思っています。多分また試合しても熱い試合になるとは思っているので、前回勝ったからといって全く油断出来ないですし、印象としては本当に気持ちの強い選手だなって思っています」、玖村は「前回戦った時はいい意味でも悪い意味でもトーナメントやベルトを意識し過ぎて、目の前の1試合1試合の大切さを新美選手に教えられた試合でした。新美選手の印象は凄く打たれ強くて、気持ちが強くて、ドンドン前に出てくる選手だなって戦って思うんですけれど、それからKrushで絶対王者的な位置を確立していると思うし、その倒れない新美選手を倒せば、というかこのベルトを獲るには倒さないといけないと思っているので、全力で倒しに行きます」とした。
これが4度目の防衛戦になる新美だが「何回とかは気にしてないので、全ての試合において同じなんですけれど、試合で全て自分を出し切るっていう想いです」とし、K-1では連敗中のことは「K-1ではまだ結果を出せていないんですけれど、前回負けた反省点とかも明確に分かっているので、そこをしっかり改善出来ればレベルアップした姿が今回のリングで見せられるかなと思っています」と、反省を活かした戦いを見せたいとする。
対して玖村はK-1で2連勝。「前回の試合でもっと圧倒してアピールしたかったんですけれど、去年の年末に大阪で才賀紀左衛門選手をKOした後に、来年はリベンジロードを歩んでいくと目標を掲げて。それの第1弾というか。まず新美選手に負けているので、ベルトよりもリベンジロードの1発目で新美選手にリベンジするっていうことだけを考えて今過ごしているので、絶対にリベンジします」と今年はリベンジする年だとし、その第一弾として新美に借りを返したいと宣言。
とはいえベルトにはやはり思い入れがあり、「昔から見てきたベルトなので、前回本当に全部懸けて挑んだつもりやったんですけれど、甘い気持ち、新美選手のほうがこのベルトに対しての気持ちが強くて、あの時の自分では似合わなかったのかなと思います。あれから新美選手の防衛を重ねていく姿を見て凄い悔しかったので、あの時以上にこのベルトへの想いは強いです。僕がベルトを獲って、このまま新美選手が防衛していると変わらないと思うので、また違う形のチャンピオンに、Krushをもっと上げていける選手になるために、まず獲りに行きます」と話した。
互いにタイトルマッチとしてどんな試合を見せたいか。その問いに新美は「僕もアツい試合になると思っているので、殴り合いというかそういう試合もしつつ、圧倒的な強さを見せたいなと思っています。来月までしっかり追い込んで、必ず勝つので応援よろしくお願いします」、玖村は「タイトルマッチはKrushでは初めてなんですけれど、やっぱり新美選手も気持ちが強いですし、アツい試合には絶対なると思うので、Krushらしい殴り合いというか壊し合いをして、倒れない新美選手を倒しに行きます。今回、このベルトにも新美選手にもリベンジして、Krushの歴史に僕の名前を、玖村修平という名前を刻みたいと思うので、応援よろしくお願いします」と、それぞれアツい試合をすると誓った。
