MMA
インタビュー

【RIZIN】極真世界王者・上田幹雄「サッカーキックもいいですね。空手の蹴りは他競技とは全然違う魅力があり、武器」

2022/04/15 12:04
 2022年4月17日(日)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ『湘南美容クリニック presents RIZIN.35』に出場する選手の個別インタビューが、15日(金)都内にて行われた。  第7試合の120kg契約5分3Rで、高阪剛(ALLIANCE)と対戦する上田幹雄(BRAVE)がインタビューに答えた。極真会館の空手世界王者である上田は今回がデビュー戦であり、高阪の引退試合の相手を務める。 高阪を倒し「ヘビー級は上田がいるから大丈夫だと思ってもらえる試合をしたい」 ――試合の時も道衣を着る? 「試合をやる時は普通の格好でやるので、いつ着るかはお楽しみにしていただければと思います」 ――今の心境は? 「もうここまで来たので、後はやるだけだなって気持ちですね。自分のことで言えば世界大会よりも追い込みを入れたので自信に満ち溢れています。空手の時は午後が指導だったりの時間を入れていましたが、今回RIZIN出場にあたり午後も自分の練習だったので1日3部練で週6でやって来ました」 ――メインの練習拠点となるBRAVE以外ではどこで練習を? 「MMAと基礎練習はBRAVEでやって、キックボクシングはK-1で優勝したサッタリ選手と一緒に2人で練習したり、空手は顔面パンチがないのでその向上で言えばボクシングを大橋ジム。ウエイトトレーニングは友人がプロのボディビルダーなので一緒にトレーニングさせてもらいました。あとグラップリングはイゴール・タナベさん。いま日本の柔術界で一番強い方なので、各方面の王者と練習させていただいているので悔いなくここまで来ていると思います」 ――RIZIN出場の反響は? 「常々いろいろなところで答えているように自分の強さを証明したい、イコール空手の強さを証明したいと思ってやっているので、空手の関係者や自分を応援してくれる方々から証明してください、頑張ってください、強さを見せつけてしてくださいとお言葉をいただいています」 ――RIZIN初参戦で何を見せたい? 「僕がやっていた空手は挑戦の歴史でここまで来ているので、どんなルールにも対応できるところを見て欲しいのが一つと、立ち技なので突きはもちろん自分は蹴りの選手でもあるので、蹴り技は他の選手には出せないような蹴りを出せるのでそこも注目して欲しいです」 ――対戦相手の印象は? 「日本総合格闘技のヘビー級の歴史を作ってこられた方なので、胸を借りるつもりで戦うのはひとつですが、結果が求められる世界なので必ず倒して高阪選手に引退したあとにヘビー級は上田がいるから大丈夫だと思ってもらえる試合をしていきたいと思っています。感謝と尊敬の意を持ってしっかり倒しに行きたい」 ――どんな試合展開になるとイメージしている? 「本当かどうか分かりませんが、記者会見やYouTubeで見ると(高阪は)ド突き合いたいと言っているので、その言葉を信じていいならド突き合いになるんじゃないかな、突きvs蹴りになるんじゃないかなと思っていて。もちろんプロの興行ですから違うことで来るかもしれないし、そうなると今度は組みvs立ちになるかもしれない。あっちはMMAを何十年もやってきた方とやるということなので、技術と頭を使う人と、自分は初戦なのでとにかく自分の良さを出して暴れていきたいと思っているので、そういう試合になるのかなと思っています」 ――グラップリングはどれくらい練習している? 「グラップリングとレスリングで言えば週5ですね。逆に言えば立ち技は週2~3くらいにして、グラップリングとレスリングをひたすらやりました。だから極真最強を証明するというのは戦いというよりは、精神力で証明したいというか。挑戦の歴史であって、極真は自分たちがいろいろな競技に出て勝ってきた歴史があるので、そういう意味での証明なので。自分のMMAでのスタンスを空手だけにするとは思っていませんし、今後の目標で言えばグラップリングでも倒したいし、レスリングで倒してパウンドで決めたいとも思っています」 ――大橋ジムでは誰と練習を? 「福田トレーナーとマンツーマンでひたすら技術、パンチの打ち方をイチからやっています」 ――極真からMMAに挑戦しようと思ったのはどうしてですか?「元々空手が好きでやってきましたけれども、強さに憧れたのがひとつで。自分自身が強さを証明したいし、どこまで自分が出来るかを試したいと思ったのが一番ですね。その中で自分は極真をやっていたので、自分が一番やってきたこの空手の強さを証明したい、この2つの理由があります」 [nextpage] 立っても組んでも寝ても強い選手をMMAファイターとして目指していきたい ――空手家としての一番の武器は? 「武器は挑戦してきた歴史があるので何事にも臆さない精神力。これが空手の一番の強みだと思います。例えば、冬に滝を浴びたりとか、今の時代と逆行しているようなこともやってきて精神力を身に着けてきたので。自分で言えば百人組手にも挑戦しましたし、そういう精神力は違うと思います。技術的には、もらってはいけないですけれど打たれ強さであったり、特に蹴り技ですね。歴代の空手先輩方がK-1やPRIDE、ムエタイだったりに挑戦していく中で魅了していったのは蹴り技なので、それは他とは全然違う魅力があり、武器なのかなと思っています」 ――空手では山の頂上へ登った。MMAでも頂上へ行ける自信は? 「自信があるので空手を退会してまで来たので、自信はあります」 ――MMAで目標としている選手、もしくは理想としているスタイルは? 「MMAの選手で目標としている選手はいないです。尊敬するのは大山倍達総裁なので。大山総裁は本当に強さを求めてきた人生であったので尊敬しています。自分の理想は、オールラウンダーの選手が凄くいいなと思っていて。立ち技に特化した選手というよりは、自分は立っても組んでも寝ても強い選手をMMAファイターとして目指していきたいと思います」 ――地上最強を目指す? 「そうですね。これがMMAではなくて、例えばグラップリングだけの試合に出ても勝てる、いずれはそういう男になりたいと思っています」 ――オープンフィンガーグローブを付けた感触は? 「試合では素手・素足ですが練習は極真もOFGを使うので、極真では素手の感覚が鈍るくらいなので砂袋とか素手のスパーリングをやって調整するくらいなのでOFGはやりやすいです。練習通りの感覚なので感触は全然大丈夫です」 ――重量級のMMAのスパーリングパートナーは? 「対戦するかもしれないので今はしてないですね。BRAvEの武田(光司)さんだったり、川中さんだったりと練習しています。あとはサッタリと少し組みも入れてやったりとか、そういった感じでつなぎ合わせてやっているところです」 ――イゴール・タナベ選手ともOFGを着けてのスパーを? 「今年から始めたので今はグラップリングだけで。これから交流を持っていって、自分が立ち技を教えてあちらにグラップリングを教えてもらって、いい関係が築けたらなと思いますが、それはこれからかもしれないですね」 ――高阪選手の言う「ドロドロのド突き合い」は、MMAとしての全体を含めたド突き合いかもしれない。そうなった時に自分が勝負を決められるポイントは? 「そのドロドロになった時の最後のスタミナのスピード感と言うか、MMAではフィニッシュというんですか。そこは絶対に自分の方が高いと思います。空手もド突き合いのドロドロの状態で最後バチンと決めるので、そこじゃないですかね」 ――極真の蹴りの技術はサッカーキックで出せますか? 「サッカーキックもいいですね。いろいろな蹴り方が出来るので、内股蹴りの軌道はサッカーキックに似ていますね」 ーーRIZINのヘビー級には相撲、プロレス、いろいろなジャンルの選手が集まっている。今までその戦いはどう見ていた? 「その方たちも日が浅いじゃないですか。今回挑戦される貴賢神選手もスダリオ剛選手も。今回の自分もそういう試合になると思いますが、自分がやってきたものを主としたMMAかなっていう。下がらないである程度の距離を保ちながら掌底ジャブを出したりとか、その競技に特化したものがあるなって。プロレスラーの方で言えば打っても打たれる距離にいながらも最後は極めに行くというか。自分もMMAの試合をしたいと言いながらもやっぱり20年やってきた空手は抜けないと思うので、もちろん無でやりますけれど無の状態だとまだ極真の味が出てくると思うので、それを良さに変えて今回は行きたいと思っています」 ――いずれ相撲出身選手とやることもあると思うが? 「そうですね。それは多分ファンの方やいろいろな方が楽しみにしていると思うので、同じ日本の国技ですので。そういう勝負はいずれやりたいと思いますし、盛り上がると思います」
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