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極真会館と真正会が全日本体重別空手道選手権大会を共同開催、オープントーナメントとして「多くの団体から多くの参加者を募りたい」

2022/04/06 18:04
極真会館と真正会が全日本体重別空手道選手権大会を共同開催、オープントーナメントとして「多くの団体から多くの参加者を募りたい」

流派・会派に関係なくオープンに出場者を募りたいと趣旨を発表した松井館長

 2022年4月6日(水)都内にて極真会館が記者会見を行った。

 会見では6月4日(土)・5日(日)大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)にて、『日本赤十字社 災害義援金チャリティー 2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会』の開催が発表された。

 この大会は国際空手道連盟 極真会館と全日本真正空手道連盟 真正会の共同開催として行われ、極真会館の第37回全日本ウェイト制空手道選手権大会を兼ねる。


 会見に出席した松井章奎館長は「直接打撃制を標榜する空手団体、その起源ともいえる極真会館が空手道の社会的地位向上、技術的、各団体各々の発展を目指して行うものであります。極真会館と真正会が共同主催で行いますがオープントーナメントで行います。私共の大会は第1回の無差別の全日本から第1回からオープントーナメントとして行っておりますけれども、この20~30年以上オープントーナメントと言いながら限定された団体や流派から少数の招待選手が参加してくるような大会に、これは自然淘汰的になってしまっていました。

 それに相反して空手界という意味で言えば、直接打撃制を標榜するフルコンタクトの空手界の団体・流派は乱立しているような状況があり、交流の場が限られている現状があります。もちろん個々に独自性、主義主張がありますが、それも踏まえて団体間またはそこに関わる個人がお互いを尊重できる形で交流できる場が必要だろうと、まずは私共と真正会がこういった取り組みをしてみようと両者が合意したということです。


(写真)直接打撃制=いわゆるフルコンタクト空手と呼ばれる空手の試合

 これは競技団体を作るわけではなく、自立した個々の団体がお互い尊重する関係を保ちながら内政には干渉せず、前向きに技術的に、人為的に情報を共有して交流を重ねて行く中で各々が発展できる場を作っていきたい。その延長戦上には団体協力会のようなものを組織して、さらに大きな取り組みも出来るといいなと考えております。ですから極真会館、真正会以外でも個々の団体が尊重し合える関係性であれば多くの団体から多くの参加者を募っていきたいと考えております」と、大会の趣旨を話した。

 つまり、流派・会派に関係なくオープンに出場者を募りたいという真の意味でのオープントーナメントにしていきたいとのこと。続いて松井館長は1969年9月に史上初の直接打撃制の空手大会(フルコンタクト空手)として開催された『第1回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』を前に、極真空手の創始者・大山倍達総裁が世に出した開催趣意書を読み上げた。


(写真)第1回全日本大会の開催趣意書を読み上げる松井館長

 そして「50数年前にこういった趣意書を書かれていることを私も改めて再認識いたしまして、我々の師である大山総裁の志を再認識した次第でありますし、大山門下であることを改めて誇りに思いました。この精神に則て、私共もこの趣意に沿うような大会を開催していかなければいけないと思います。来年に行われる世界大会は大山総裁の生誕100年の記念大会となりますが、この趣意書に沿った活動を内外に問わず見せていきたいですし、6月の体重別は真正会と共にそこを目指していきたいと思っております」と、原点回帰でもあるとした。

 質疑応答で、JFKO(全日本フルコンタクト空手道連盟)など他の連盟に加盟している団体・選手、または極真会館から離れた道場・選手でも出場が出来るのか、との質問には次のように答えた。

「基本的にどの団体に参加していても出場を望む選手は受け入れようとの前提です。それぞれの団体が尊重できうる関係でないといけないので、ある意味で極真を名乗っている団体がもしそれを望んできた場合、特にうちから離脱していった人たちから団体も含めて、何もなければ離れていかないのであって、我々的に言うと責任と義務を逸した、規約に違反したような組織に対する離反行為があったとか、または債務が残っているとかそんな話もありますから、ひとつは我々との軋轢を埋めなければならないということはあります。
そういったことに対するどの組織に対しても、個人に対しても話し合いのテーブルには前向きにつこうと思っております」

 今大会に出場した団体や選手が他の大会に出ることに対する規制も「基本的にはないです」とし、「団体間の内政には干渉しないことが前提です。制限はないですが、過去に軋轢があるところは複数あると思いますが、そこについては積極的に望まれるのであれば積極的に話し合いのテーブルに着きたい。我々は望んでいますと明言しておきます。ぜひ他団体の方にも理解していただいて、話し合って決裂はあるかもしれませんが、話し合わなければ分からないので、前向きに第一歩を踏み出しませんかとの呼びかけはしたいです」と、話し合いのテーブルに着く用意はいつでもあるとした。

 さらにこの大会を経て、全世界の体重別大会を3年後に予定。この大会を重ねる中で選抜大会にもなっていく。階級は男子は軽軽量級(-60kg)を新設し、軽量級(-70kg)、中量級(-80kg)、軽重量級(-90kg)、重量級(+90kg)の5階級。女子は軽量級(-50kg)、中量級(-55kg)、重量級(+55kg)の3階級。極真会館の大会で採用されているI.K.O.フルコンタクトルールで行われる。

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