タイ修業でさらに磨きのかかった蹴りを見せた武居
2019年6月30日(日)東京・両国国技館で開催される『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN～K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント～』。
同大会で行われる「K-1 WORLD GP 2019スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント」に出場する、K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者・武居由樹（POWER OF DREAM）が6月7日（金）都内所属ジムにて公開練習を行った。
武居は2分1Rのミット打ちを披露し、得意のハイキックを始めとする蹴り技、パンチのコンビネーションを披露。「けっこう追い込んでいて疲れも溜まっています。練習がキツすぎて体重が落ちているので早く試合の日がこないかなと思っています」と、日々ハードな練習を積んでいる。
今回もタイのムエタイジムへ武者修行に行ったが、「会長に行って来いと言われて行ってきたんですが、今回も全然日本での練習に比べればラクでした。タイにいて日本に帰るのが怖いくらいでしたし、帰国して日本での練習を再開したらタイへ帰りたいと愚痴っていました」と、タイよりも日本での練習の方がはるかにキツいという。
タイでは「前回よりしっかり蹴り込んできた」と言い、日本では「前回と比べるとスパーリングが多いです」と若干の変化も。
「会長がトーナメントに出場する全選手を一通り見て、特に1回戦の相手と日本人選手3人をしっかり見てもらって作戦を立ててくれています」と、作戦は会長に一任。1回戦で対戦するアレックス・リーバス（スペイン）については「若いので前回よりもかなり成長していると思っています」と伸び率を警戒するが、「やってみないと分からないけれど、激闘にしないように圧勝したい。全試合一発ももらわずに圧倒的に勝ちたいです。自分はあまり激闘はしたくないので。激闘は見ている人は面白いだろうし、僕も見るのは好きですが、自分は試合をコントロールしてそれで倒すのが目標です」と、“激闘”ではなく“圧勝”を演じたいと話す。
「追われる立場ですが、振り切ってやろうと思っています。ぶっちぎりしたいです。3試合全てKOを目指しているので、1試合1Rずつが目標です」と、圧倒的な差をつけて3試合全て1Rで決着をつけることが目標だと言い放つ。
トーナメントに参戦する日本人選手はそろって「武居選手と戦いたい」「武居選手に勝って優勝したい」と武居の名を口にするが、武居本人は「まあ、頑張りましょう」と余裕の笑み。「自分がチャンピオンなのでそういう存在でいないといけない。目標にしてもらわないと盛り上がらないですからね。でも、そこでやっぱり武居にはかなわないと思わせたい」と差を見せるつもり。
「玖村兄弟、金子選手、晃貴選手…若い選手が伸びているのを感じていますし、そういう存在は怖い。みんな若いのでまだまだ成長することは分かりますが、今の段階では僕には届かないと思っています。自分の方が強い」と、追いかけてくる選手たちの怖さは感じるものの、まだ差はあるとした。
会見では「トーナメントの3試合で武尊選手の1試合を超えたい」と、今大会を欠場する武尊を意識したコメントもあったが、「武尊選手のようになりたいとは思っています。今回は試されているな、と思います。たくさんの選手が出ますが、終わってみたら武居が主役だったとみんなに言ってもらえるようにならないといけない」と、武尊のようなK-1の顔になれるか試される大会だと認識している。
もし今回のトーナメントでも優勝すれば、もはやスーパー・バンタム級ではやり尽くした感も出てくる。武居は「そこまで思っていませんが」と前置きしつつも「そんな遠くない先に階級を上げようと思っています。その前に、同門江川（優生＝K-1 KRUSH FIGHTフェザー級王者）がいるのであいつが上げてくれないと」と、階級を上げることも視野に入れていると明言。
そして、「前回の会長の採点は40点だったので、今回は60点を目指したい」と控えめに20点アップを目指すと笑った。
