2022年4月3日(日)「RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~」(代々木競技場第一体育館)の一夜明け会見が行われ、第8試合の71.5kg契約で、“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/第2代RISEウェルター級王者)を1R 41秒、左フックでKOに下した海人(TEAM F.O.D/S-cup2018世界王者)が、あらためて「自分は野杁さんと必ずやる」と頂上決戦について語った。
シュートボクシングの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にトーナメントを制してSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。2021年2月のREBELSでは日菜太との70kg級日本人最強決定戦を制するなど2021年を無敗のまま終えた。2022年2月にはチューチャイ・ハーデスワークアウトジムを3RでTKOに仕留め、今回のベイノア戦まで10連勝中だった。
ベイノアは極真会館の2018年全日本ウェイト制空手道選手権大会・軽量級で優勝した実績を持ち、キックボクシングには2016年5月から出場。デビューから7戦全勝でJ-NETWORKウェルター級王座を獲得後はRISEに主戦場を移し、2018年11月にRISEウェルター級王座を獲得した。2020年7月からはミドル級に階級を上げ、緑川創に挑むも判定負け。その後は10月の宮城寛克戦、2021年2月の憂也戦、9月のねぎ魔神戦と3連勝。さらに、2021年6月のRIZINではMMAに初挑戦、弥益ドミネーター聡志に敗れたが、11月のロクク・ダリ戦ではKO勝ちで初勝利をあげた。大晦日には武田光司に腕十字で敗れている。キックボクシング戦績は17勝(9KO)3敗。
試合は、1R開始と同時に前へ出たサウスポーのベイノアが左ミドル、左ストレート、左ローと矢継ぎ早に攻めていく。先手をとられた形となった海人はロープを背負ったが、ベイノアの左フックをかわすと右ストレートをヒット。
続いてベイノアが放った左フックに、カウンターの左フックを叩き込み、ダウンを奪うと、立ち上がったベイノアが足がもつれているを見たレフェリーがストップ。海人がわずか41秒でKO勝利し、戦績を45勝(21KO)6敗1無効試合とした。
試合後、マイクを持った海人は「見てもらって分かったと思います。自分が世界一になる男です。日本では70kgでは相手がいてないのでRISEの70kgのベルト、イ・ソンヒョン選手と戦いたいのでそれもやらせてもらうし、GLORYとの対抗戦も自分が代表としてやるので僕の応援もよろしくお願いします」と、RISEミドル級王座への挑戦とGLORY対抗戦に名乗り。
さらに「それと6月19日、自分は野杁さんと必ずやるのでRISEファンの皆さんも応援に来てください」と、東京ドーム大会で野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)とやるとアピールした。
4月3日の『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~』では、野杁が加藤虎於奈を2R、1分47秒、左ボディブローでKO。リング上で野杁は、海人の呼びかけに「ずっと対戦表明してくれていた相手、海人選手はずっと僕の名前を言ってくれているけれど、僕は誰とでもやるので、決まったら会場へ来てください」と呼応。その直後、海人は「勝つぞ、俺は」と意気込みをツイートしている。6月19日、果たして両者は拳を交えるのか。海人の一夜明け会見での一問一答は以下の通りだ。
海人「1Rで終わらせるつもりでいた。レベルの差」
「試合に関しては、勝ってホッとしてるとかもなく、自分が予想していたとおりにレベルの差を見せて勝ったんで、そういう意味では、見せたかったものを見せられたかなと思います」
──あらためて試合を見返していかがでしたか。
「試合を見返して……何て言うんですかね、自分的にとかはなくて、本当に、見てもらってる人たちにレベルの違いを見せたかったので、本当にそういう試合をしたという感じです。1Rで倒すつもりでも行っていたし、ああいう結果になったのを見てもらえて本当に良かったと思っています」
──41秒、KO勝ち。試合時間の短さも実力の差でしょうか。
「そうですね。はい。もう、時間とかはあんまり考えてなかったですけど、1Rで終わらせるつもりで行っていたので、それが41秒。レベルの差だと思います」
──アピールした選手たちとの対戦に向けて動いてもらいたいと?
「シーザー会長(シュートボクシング協会会長)にもOKはもらっているので、あとはもう、RISEでも試合させてもらえるのであれば組んでいただいて、そこで試合させてもらうだけかと思います」
──ファンにメッセージを。
「RISEにも今後、8月のGLORYとの対抗戦にも出場させてもらうつもりですし、イ・ソンヒョン選手とベルトを賭けてRISEにもどんどん出ていくので、見てもらいたいですし、自分はシュートボクサーなので、SBのリングで海外の強い人を呼んで試合させてもらえる予定なので、またそこにも興味を持ってもらえたら嬉しいです」