2022年6月25日(土)国立代々木競技場第二体育館で開催されるK-1初の女子大会『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』の対戦カード第一弾が、3月29日(火) 都内にて行われた記者会見で発表された。
今大会で海外から選手を招聘しての「日本vs世界・3対3」マッチが行われることが決定。日本からはK-1女子フライ級王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)、第2代Krush女子アトム級王者・高梨knuckle美穂(Y'ZD GYM)、元WBO女子世界ミニフライ級王者・山田真子(team MAKO)の3人が出陣。フライ級(KANA)、ミニマム級(高梨)、アトム級(山田)と3階級から選手が選出された。
当初、KANAは壽美とのタイトルマッチを希望していたが、「検討していましたが壽美選手のコンディション調整が間に合わないとのことで、この世界との3vs3に登場してもらうことになりました」と中村拓己K-1プロデューサーは説明。また「外国人選手の招聘が難しい時期が続きましたが、この6月大会から本格的に招聘していきたい」と話した。
KANAは「壽美選手とベルトを懸けてのリベンジ戦をしたかったんですが、お互い万全じゃないと戦う意味がないと思うので。久しぶりに世界の選手と試合が出来るのはめちゃくちゃ楽しみ。すげぇ強い選手を呼んできてもらって試合をしたいと思っています」と、気持ちを切り替えて強豪外国人選手を迎え撃ちたいとする。
高梨は「今は緊張とワクワクでアドレナリンが凄い出ていて、よく分からない感じです。KOで倒す自信はあるので楽しみです」と、すでに興奮状態にあるとした。
山田は「素晴らしい先輩2人とこうやって対抗戦が出来るのでとりあえず勝つのは勝つんですが、一個言わせてもらっていですか? なんでウチはトーナメントじゃないのって思っちゃって。藤前、覚えとけよ!」と、なぜ同大会で行われる「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」には出られないんだとK-1のスタッフを名指しで一喝。
続いての質疑応答で、対抗戦のメンバーに選ばれた心境を聞かれると、KANAは「世界の強豪と渡り合えるのは自分しかいないので当然かと思います」、高梨は「強い相手とやると思っているので純粋に凄い楽しみです」、山田は「外国人とやれる機会ってそうないと思うので、いい経験かなと思います。とりあえず絶対に勝ちます」と、それぞれ答える。
対戦相手はまだ未定となっており、どこの国の選手とやりたいかとの質問に、KANAは「国にこだわりはないですが、KO率が高い選手とやってみたいのはあります」と答え、高梨は「さっきアトム級トーナメントのパヤーフォン選手を見たのでアドレナリンが出ちゃっているので、去年の1月にやる予定だったタイ人とやりたいと思います」とコロナの影響で中止となったペッシーニン・ソー.プアントーン(タイ)との対戦を希望。山田は「どこの国でも一緒やけん、とりあえず強い人とやりたいです」とした。
K-1初の女子だけの大会ということで、何を見せたいかと問われると、KANAは「自分はKOだけです」、高梨は「私は剛腕クイーンコングなところを見せたい」、山田は「素人でも見てハッキリ分かる試合をしたい」と、それぞれの言葉で迫力のある試合を見せたいと語る。
するとここでKANAが「自分はひとつ中村さんにお願いがあって」と切り出す。「初の女子大会ということもあり、K-1女子のベルトは私のこれひとつだけなので、このベルトを懸けて防衛戦をしたいとお願いしたいです」と、自分の試合をタイトルマッチにして欲しいと直訴。
中村Pは「日本vs外国人選手の対抗戦の枠の中で考えていたので、どういう選手かはこれから決めますが、タイトルマッチにするかどうかは今ずぐ判断は難しい」と言葉を濁したが、KANAは「ここはよろしくお願いします」と一歩も譲らない構え。
KANAの気迫に中村Pは「そうですね…そうですね…」と困惑しながらも、「女子の大会はKANA選手がいたから実現したものですし、K-1に女子が誰もいない時に1から切り開いてきて、ずっとKANA選手からK-1女子を大きくしていきたい、注目される舞台にしたいと聞いていました。実際、試合で見せてきたKANA選手なので、今大会でのタイトルマッチも元々計画していたし、KANA選手の熱意がK-1女子を動かしてきたので、相手も含めてになりますがタイトルマッチをやります。タイトルマッチにしましょう!」と、その場でタイトルマッチにすることを承諾した。
それを受けて微笑んだKANAは「初の女子大会でベルトを懸けて戦うので、いろいろなプレッシャーを背負ってこの女子大会を大成功させます」との決意を述べた。KANAの熱意に押し切られた形の中村Pも「全部の階級の女子選手が集まるオールスター戦になります。切磋琢磨してベルトの価値を高める相手にしていきたいと気持ちが上がりました」と、KANAに強い挑戦者を用意したいと約束。
最後に、山田は「外国人とは久々やけれど、とりあえず一番いい試合ができるように素人が見ても白黒ハッキリ分かる試合をします。とりあえず、藤前は残っとけよ!」とまだ怒りが収まらない様子。高梨は「KOで必ず倒します」とキッパリ。
そしてKANAは「メインは自分に譲ってもらって、(トーナメントに出場する菅原)美優ちゃんがセミでベルトを巻いて自分もメインでベルトを巻いて、2人でベルトを巻ければ最高です。女子アトム級トーナメントも文句なしの選手だし、この世界対抗戦も文句なしの3人だと思うので、必ず全勝で終わらせます。初の女子大会、全力で戦って大成功させます」と、この女子大会を必ず成功させると意気込んだ。