これまで上の階級で戦ってきた田渕(左)がスーパーフライ級戦線へ、大﨑は今回が8カ月ぶりの復帰戦
2022年3月27日(日)東京・後楽園ホール『RISE 156』の前日計量&記者会見が、26日(土)都内にて14:00より行われた。
セミファイナルのSuperFight!スーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1Rで対戦する、RISE同級王者・大﨑一貴(OISHI GYM)は52.95kg、MA日本バンタム級&第2代アクセルバンタム級王者・田渕神太(拳聖塾)は52.85kgで計量をパス。
大﨑はタイ・ルンピニースタジアムで8連続KO勝利を飾り、同スタジアム王座に挑戦したこともある。2018年には「KING OF KNOCK OUT初代フライ級(51kg)王座決定トーナメント」で準優勝。RISEには2020年2月に初参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2021年7月に開幕した「RISE DEAD or ALIVE 2021 -53kgトーナメント」では1回戦で石井一成を破って優勝が期待されるも、右足関節外果骨折で準決勝を欠場した。今回が復帰戦。戦績は33勝(17KO)5敗2分1無効試合。
田渕は空手とキックボクシングを並行して行う二刀流で、2020年12月にACCELバンタム級王座の初防衛に成功すると、2021年3月のHOOST CUPではOISHI GYMのルーキー・HΛLを判定で下している。戦う場所や相手を選ばず、4月はRISEでRISEフェザー級王者・工藤政英に判定負け、7月は修斗大会内で行われた「CKC2021-54kgトーナメント」で準決勝に進出するも、優勝した寺山遼冴に判定負け。11月のRISEでは大森隆之介に判定負けとなったが、今年2月13日にMA日本バンタム級王座を獲得した。戦績は22勝(4KO)12敗2分。これまでフェザー級、バンタム級で戦っていたが、今回はスーパーフライ級での参戦となる。
計量に続いての会見で大﨑は「明日は久しぶりの試合ですが、前回怪我をしてしまって欠場になってしまい(トーナメント準決勝を棄権)悔しい思いをしたので、その悔しさをしっかりぶつけていこうと思っています」と挨拶。田渕は「明日は自分らしい戦い方で、関わってくれる方に感謝して最後まで戦いたい。先月もしっかり勝っていい流れが来ていると思うので、明日もしっかり頑張りたいと思います」とコメントした。
互いの印象を聞かれると大﨑は「けっこう動いて来るような選手で、手数も多くてリズムよく攻撃を当ててくる選手かなと思います」、田渕は「久しぶりの試合だからこそしっかり仕上げていると思うし、今日も身体を見て仕上げてきていると思ったので、それに負けないようにしっかり頑張って戦いたいと思います」と、それぞれ評した。
どんな個性をアピールしたいかとの質問には、大﨑は「この階級だとなかなか倒せる選手がいないですが、僕はパワーがある方だと思っているので、倒せる力もあるのでそこをしっかり見せていきたいと思います」、田渕は「自分の試合で個性はあるかないかと言われると自分はないと思っています。自分の気持ちを相手にぶつけるだけだと思っているので、相手にも感謝してしっかり戦っていきたいと思います」と答える。
RISEでは初めてとなるスーパーフライ級での試合について田渕は「先月のMAのタイトルマッチでも53kgでやらせていただきまして、53kgは3回目になります。減量に関してはキツいですが、そこまでギリギリということもなくて、身体的にも一番いい階級だと思っているので明日はそれをお見せできたらと思っています」と、本領を発揮できる階級だとした。
早いペースで試合を行っている事に関しては「オファーが来て身体の状態もそうですし、空手も続けていて空手の試合のスパンは2週間に1回とか普通にあるので、(キックは)1カ月1回ペースで去年も試合をしていたんですけれど怪我もなく、勝ったり負けたりではありましたが、特に決めてないです。期間が空くと感覚が鈍るというか、短い期間の方が自分には合っていると思います」と1カ月1試合が自分に合っているとし、「(大﨑が)7月以来としても(自分はその期間に)けっこうやっているので、そこは自分の強みかとも思っています」とコンスタントに試合をしてきた差が出るのではと話す。
怪我からの復帰について大﨑は「怪我が治ったのは10月くらいで、普通に走れるくらいにはなっていました。でも蹴れるようになるのは時間がかかって。しっかり蹴れるようになったのは11月後半から12月くらいですかね。走り込みはずっとやっていました。あとは上半身で出来ることは毎日やってきていたので、試合期間は空きましたが、パワーアップした姿を見せられるんじゃないかと思っています」と、以前よりもパワーアップしているという。
また、途中棄権したトーナメントで優勝した風音とは「機会があればやらせて欲しいと思っています」とも。
今大会では弟の大﨑孔稀も復帰戦を迎え、階級を上げての出場となる。大﨑は「僕は階級を上げようとは思っていなくて、今の階級のままで試合も出来ているので、この階級のままずっと王者でいて、弟にも王者になってもらって兄弟で王者になりたいと思っています」との目標も掲げた。
そして、大﨑は「久しぶりの試合ですが、試合が出来なかった期間もやれることはやってきたので、明日はいい勝ち方が出来ると思うので楽しみにしていてください」、田渕は「RISE王者が相手は2回目ですがlしっかり自分の気持ちをぶつけていければと思います。この試合に向けて師範、日付が変わるまで練習に付き合ってくれた方、そして両親にも感謝して戦いたいと思います」と意気込みを語った。
第7試合の第3代ウェルター級(-67.5kg)王座決定トーナメント準決勝3分3R延長1Rで対戦する、同級2位・中野椋太(誠至会)は67.4kg、同級1位・中島将志(新潟誠道館)は67.15kgで計量をパス。
中野は2018年12月にNJKFウェルター級王者になったパンチを得意とするアグレッシブファイター。RISE初参戦となった2019年7月の大阪大会ではDEEP☆KICK王者の憂也に初回KOで勝利。10月には65kg級のS1ジャパントーナメント決勝戦で畠山隼人を破り優勝。RISE2度目の参戦となった2020年2月にはスーパーライト級王者・山田洸誓に判定負けを喫するが、11月のRISEでは山口裕人から左フックでダウンを奪って勝利した。2021年7月にはWBCムエタイ日本ウェルター級王座を獲得、11月のRISEではNKBウェルター級王者・蛇鬼将矢をTKOに降すなど好調を維持している。
中島は新空手出身で2017年RISEミドル級新人王を獲得。ブラックパンサー”ベイノア(3RKO負け)、渡部太基(判定勝ち)、廣野祐(判定負け)らトップ選手と拳を交えた。2021年8月には第2代ZSTフェザー級王者・森興二を1R1分51秒に右ストレートでKOしたが、11月の海人戦ではダウンを奪われて敗れた。戦績は9勝(5KO)6敗。
会見で中野は「明日は準決勝なのでおもろい試合をしてKOで勝って、決勝もKOで勝とうと思っている」と自信満々のコメント。中島は「明日は準決勝ということで、このトーナメントで一番強いと思っている中島選手と試合ができるので勝って勢いで決勝へ行きたい」と、中野に勝って弾みをつけたいとした。
互いの印象を聞かれると、中野は「あまり印象はないです。明日とりあえずKOで勝つことしか考えてないです」とあっさり。中島は「印象は左フックが強いのかなと思っているので、そこに気を付けて試合したい」と左フックを警戒するという。
どんな個性をアピールしたいかと聞かれると、中野は「全然レベルが違うと思うので注目して欲しい。他の選手全員と比べても違うと思うので」と、やはり自信満々。それに対して中島は「自分は新潟出身なんですが、新潟をこれからアピールしていきたいので。新潟を知ってもらいたい」と新潟をアピールしたいとする。「新潟のいいところと言えば食べ物が美味しいところです。ぜひ新潟に来て美味しいものを食べて欲しいです」と言い、「自分も新潟名物です」とアピールした。
ウェルター級になってから好調を維持している中野だが、「しっくり来ているというか、ウェルターはナチュラル体重なので減量はないので、いつも通りって感じです」と、減量がないことが上手くいっているようだった。
最後に中野が改めて「KOで勝ってぶちかます」と宣言すると、中島は「対戦相手が倒すと言っていますが、僕が倒されることはないと思うので自分が倒すところを楽しみに見てください」と、逆にKOすると言い放った。