第4代フェザー級王座決定戦を争う梅井(左)と平野
2022年3月27日(日)東京・後楽園ホール『RISE 156』の前日計量&記者会見が、26日(土)都内にて14:00より行われた。
メインイベントの第4代フェザー級(-57.5kg)王座決定戦3分5R無制限延長Rで対戦する、同級1位・平野凌我(MTS)は57.45kg、同級6位・梅井泰成(TEAM TEPPEN)は57.4kgで計量をパス。
平野は英雄伝説アジアトーナメント3位に輝いたことのある岡山の実力者で、戦績は10勝(4KO)4敗1分。2021年7月大会ではYU-YAを失神させ担架に乗せる戦慄の初回KO勝ちを収め、10月大会でもSB日本フェザー級1位・手塚翔太を2R1分52秒でKO。今年1月大会では当時1位の竹内将生に判定勝ちして今回のタイトルマッチへ辿り着いた。
梅井は4歳の頃より始めた空手、中学一年から始めた柔道、そして高校ではレスリングと、様々な格闘技経験を持つ。柔道では全国中学柔道大会に出場し、レスリングでは近畿大会で3位入賞。19歳でキックボクサーを志し、2019年10月にはRIZINで植山征紀と対戦(判定負け)。その後、TEPPENに移籍して2021年7月大会ではランキング上位の山川賢誠をKO、11月には宮崎就斗に初回TKO勝ちして現在4連勝中。戦績は12勝(3KO)6敗。
両者は2020年11月に対戦し、その時は梅井が判定勝ちしている。
調印式を終え、伊藤隆RISE代表は「メインのフェザー級タイトルマッチは、両選手ともベルトを獲りたい気持ちがあると思いますが、それにプラス魅せる試合、気持ちの伝わる試合をして獲ってもらいたい」と、試合内容にもこだわってもらいたいと両選手にメッセージ。また、「今後、フェザー級に限らずチャンピオンには半年に1回防衛戦をしてもらおうと思います」とタイトルマッチを活性化させていく方針を発表した。
平野は「ここまで来たからにはやるだけって感じなので何があってもベルトを巻きます」、梅井は「明日はここまで来るのも、あとこうやって平野選手とやるのも含めて、僕が王者になるのも全部僕のストーリーなので、明日は次のストーリーに行けるようにいい試合をして、自然といい試合になると思うので僕が王者になって最高にします」と、それぞれ自分がベルトを巻くとの意気込み。
両選手ともかなり派手で個性的な髪色で、そのことを聞かれると平野は「僕、色盲で色が分からなくて美容師に毎回任せるんですよ。今回はピンクか青という話があって、ピンクにしなくてよかったと今日来て思いました(笑)」、梅井は「僕はピンクや紫が好きなので、桜の季節なので明日は会場を満開にしようかなって感じです」と、それぞれ髪色に関するエピソードを話した。
続いて、タイトルマッチまでの道のりは遠かったか、それとも思ったより短かったかと聞かれると、平野は「早かったです。こんなに早く出来ると思っていなかったですし、前回の勝ち方も微妙だったので、王座決定トーナメントをやると思っていたので思ったより早かったですね」、梅井も「僕も早かったです」と口を揃える。
互いの印象については、平野は「1回戦っているので、その時とあまり変わらないですかね。速くてやりにくい相手です」、梅井は「1回戦っているんですけれど、アグレッシブで気の強いファイターだと思います」とそれぞれ評した。
引退した前王者の工藤政英は、常にアツい試合を見せる王者だったが、その後を継ぐ王者としてどういう王者になって行きたいか。平野は「僕の試合は面白いと思うので、明日の試合を見てもらって工藤さんに負けていないとみんなに思わせたい」、梅井は「王者になったからと言って、それがトップかと言われればそうじゃない、守りに入らない、王者でもどんどん挑戦して行けるように。挑戦していく王者がいいですね」と、それぞれが目指す王者像を話した。
再戦であることについて、前回の試合とはどう違うのかと聞かれた平野は、「前回の試合も微妙な感じで負けたとは思っていないので、前回みたいにドロドロの試合にならないようにはっきり差をつけて倒して勝ちたい」と、圧勝したいとする。対する梅井は「前回の試合は平野選手も納得いっていないようだし、僕も納得いった内容かと言ったら全然いってない内容なので、タイトルマッチといういい機会で白黒はっきりさせて僕がきっちり勝とうかなと思います」と、完全決着を口にした。
また、梅井は勝ったら4月2日(土)に東京・国立代々木競技場第一体育館で開催される『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』にも出たいと口にしており、「(出る気は)めちゃくちゃあります」と伊藤代表にアピール。平野も負けじと「そうはさせないと言うか、僕がスカッと勝って出たいです」とアピールする。
この両選手のアピールを聞いた伊藤代表は「早い回で倒せば検討は出来ますけれど、期間が期間ですからね。まあ、考えます」と苦笑い。
最後に、平野は「絶対にリベンジして前回負けてからの1年半、TEAM TEPPENよりMTS岡山の僕の方が濃い練習をしてきたことを見せてベルトを巻きます」、梅井は「明日は梅井泰成のタイトルマッチ。しっかり僕がベルトを巻いて興行を締めます。いい試合を期待してください。絶対に勝ちます」と、それぞれ必勝を宣言した。
また、伊藤代表にはベルギーで開催されたGLORYを視察して、今後世界と戦っていくうえでRISEの選手に求めたいものはあるか、との質問がされ、伊藤代表は「フィジカルの差だと純粋に思いましたね。でも気持ちの部分は負けてないので、それを出せる試合を見せられるかですね。プロなのでお客さんを感動させてなんぼだと思うので。そういう部分では世界との差はないと思うので、そこの部分でどんどん上回って行きたいし、GLORYとの対抗戦は2敗していますけれども8月のビッグマッチで(GLORYの選手を)呼んでしっかり勝ちたいと思っています」と語った。、