2022年3月12日(土)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT vol.2』の一夜明け会見が、13日(日)都内にて行われた。
セミファイナル(第7試合)KNOCK OUT-RED -57kg契約3分3R延長1Rで、WBCムエタイ日本統一フェザー級王者・大田拓真(新興ムエタイジム)に判定3-0(30-28×3)で勝利したKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)が出席。前夜の試合を振り返った。
「判定はフルマークで勝ちましたが、一夜明けてみて倒し切ってKOしないとモヤモヤするし、応援してくれている人からの評価もそうですが負けたに近いような気持ちになるので。ここ2試合は王者として守りに入っているのかなと思う部分があるので、もう一回攻めて倒し切ることに執着していきたいと思っています。そうじゃないと自分がKNOCK OUTをメジャーにしたいと言っているようなところまで持ってこれないと思うので、一般の人が分かりやすいファイトをしたいと思います」
対戦した大田については「試合前はもっとパワーとかあると思ったんですが、実際に対峙してみてこの57kgでの当たり負けはなかったし、57kgという階級に対して自分が思い描いていたよりもパワーに差はなかったですね。力という部分も57kgで通用する自分の強さを感じられました」と、57kgで通用する自信を得られたとした。
「57kgでやってみて感じたのは、全然やれるなって感じましたね。フィジカル、当たり負けしない身体…今まで55kgでやってきたのでそこを感じられました」
倒せる感覚はあったのかとの質問には「正直1Rから蹴ってポイントアウトしている感は凄くあって。自分の方がミドルも入れているし、ポイントも取ってるなと。ただ、今はそこで倒し切らないとダメだなって気持ちになっているので。昔の自分なら強引にでも倒しに行っていたかなというのがあります。その強引に行ってる部分で倒し返されたり負けている部分があるので、そこに自分の中でブレーキがかかっている部分はあるんですけれど、そろそろそこを外していかないとダメなのかなってところはありますね」と、かつての逆転負けの経験がブレーキをかけているが、強引に行く部分を取り戻したいとの葛藤がある様子。
会見の冒頭で宮田充KNOCK OUTプロデューサーから「フェザー級は最激戦区として盛り上がって行くと思う」との発言があり、そのことについて小笠原は「RED、BLACK関係なく、強いヤツらと早く絡んでいって決着をつけ、フェザー級のトップが誰かと交わるのが面白いし、王者以外の子たちとまた時間をかけてトップとやるよりは、まとめて一気にやるとか。トーナメントだったりとかそういう形で出来たら面白いんじゃないかなと思っています」と、フェザー級の主力選手を集めてトーナメントで一気に最強を決めようと提案した。
6月26日(日)には東京・国立代々木競技場第二体育館で新生KNOCK OUT初のビッグマッチ開催が決定している。その舞台にふさわしいかと聞かれると「KNOCK OUTにはBLACK(ヒジ打ちなし)とRED(ヒジ打ちあり)があって。僕はREDでやっていますがそこのルールの問題もありますよね。そこはKNOCK OUTがどう考えるかなんですけれど、そのルール問題が上手くできるのであればBLACKの王者、REDの王者、あとはフェザー級で活躍するみんなが集まるトーナメントなら一番盛り上がるし、代々木をアツく出来るカードが組めるのではないかと思います」と、代々木大会での実現を熱望。
それを受けて宮田Pは「考えます。フェザー級は元々僕が全日本キックという団体で、その時にフェザー級が激戦区で。流れでいいファイターがどんどん上がってくるんですよね。今もフェザー級が充実していていい流れが出来てきたので、フェザーで代々木で勝負でも面白い。あとは7月に後楽園があって、9月、10月、11月、12月と後楽園の4連戦もある。代々木だけではなくその後の流れも考えたうえで、フェザー級で代々木で何かは考えます。いろいろな王者との調整もあるので。一案としては凄く面白いと思います」と、前向きに考えたいとした。
その中でKNOCK OUT-BLACKフェザー級王者・龍聖(TRY HARD GYM)が、3月8日に行われた記者会見でフェザー級に転向した小笠原のことを聞かれて「あまり興味ないです。けっこう負けたりしているのであまりいいかなって感じです」と、小笠原との対戦に興味がないとの発言をしている。
それを聞いた小笠原は「強気な発言は龍聖選手の魅力だと思うんですけれど、ある意味、僕もこんな性格だけど心の中ではコンチキショーというのがあるので。生意気なこと言ってるんじゃないぞって部分はある。年下だし、そういう先輩・後輩的なのはピリピリっとする部分はあるので。そういった部分でもREDだけじゃなくBLACKの龍聖選手が気にくわないところがちょっとあるので、まとめてやろうぜってみたいところはあります」と、トーナメントが開催されたら出て来い、と言い放った。
また、小笠原と2度対戦して2度とも負けている壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)が「鬱憤は瑛ちゃんに勝たないと晴らせないですね。瑛ちゃんに勝つまで僕はもやもやし続けると思います。この階級で瑛ちゃんを倒せるのは俺しかいないので、KOを量産してまたマッチメイクしてもらうしかないですね」と打倒・小笠原に執念を燃やしていることについては「僕が階級を上げたので、これで壱選手がフェザーまでまた上げて来るのはさすがにないと思う。上げてくるならそこと絡むこともあるんじゃないかと思います」と、もしフェザー級に上げてくるのなら3度目もあるかもしれないとした。
そして「2022年はフェザー級で自分が中心になってKNOCK OUTを盛り上げるファイト、アツく強引にでも倒しに行くファイトを見せます」と宣言した。