2022年3月12日(土)と3月13日(日)に竹芝・ニューピアホールにて「DEEP TOKYO IMPACT 2022 1st ROUND」および「DEEP TOKYO IMPACT 2022 2nd ROUND」が2日連続で開催中(※写真は後ほど追加)。
12日の「1st ROUND」は昼12時30分開始で、夜18時からは「DEEP JEWELS 36」が行われた。13日は「DEEP JEWELSアマチュア&DEEPフューチャーキングトーナメント(FKT)2021 JOINT大会」が朝10時30分から行われ、夜18時から「2nd ROUND」が開催されている(大会の模様はSPWN PPVにて生配信)。
DEEP TOKYO IMPACT 2022「1st ROUND」
【1st ROUND】
▼第9試合 DEEPバンタム級 5分3R〇石司晃一(フリー)61.45kg[1R 2分23秒 KO]×三村 亘(パンクラス大阪稲垣組)61.55kg
石司はMMA16勝5敗1分。バンタムとフェザー級のタイトルコンテンダーとして活躍。2019年3月に昇侍に2R KO勝ち後、白川陸斗、米山千隼に敗れたが、2021年6月にCOROにスプリット判定勝ち。さらに2021年12月の前戦で笹晋久を3R 三角絞めで極めて2連勝中。
対する三村は、DEEP&PANCRASE大阪大会で活躍、DEEPでは今回が初の東京大会出場となる。MMA13勝3敗2分。2018年7月の岩佐和哉戦の判定勝利後、DEEPで瀧口脩生にドロー、2019年4月にMG眞介に判定勝ち、2019年7月には、現在RIZIN参戦中の獅庵にもスプリット判定勝ち、さらに11月に土肥潤にもスプリット判定で競り勝ち、5戦負け無しの快進撃を見せた。
しかし、2020年12月のPANCRASEで金太郎がギックリ腰で欠場した代わりに緊急参戦し、サイモン・オリベイラに1R ギロチンチョークで一本負け。2020年3月の「PANCRASE 313」で関原翔と対戦予定も欠場。2021年7月の前戦で1年4カ月ぶりに再起戦。花レメ紋次郎TKの代わりに緊急参戦した神田T800周一に判定3-0で勝利している。
距離も巧みな石塚は、前戦で強豪・赤尾セイジを1R TKOに降すなど3連勝中だった笹の左右の前進に下がりすぎることなく、上下の攻撃で散らし、笹の蹴りにカウンターの右をヒット。最後はがぶりからバック、正対際に三角絞めを合わせてタップを奪うオールラウンダーぶりを見せている。
対する三村も蹴りも交えた打撃、際の打撃で退かず、後半でも落ちない組みの強さで神田に競り勝っており、「綺麗にやるとかよりももっと人間の根っこを見せたい」という泥臭くも熱いファイトが信条だ。東西の実力者同士の初対戦、3Rで最後に手を挙げられているのは石塚か三村か。
1R、ともにオーソドックス構え。先に左ローは三村。圧力をかける石司がサークリングする三村を左右に追う。金網背にする三村、石司はワンツーの右! 効かされた三村は一瞬背中を見せてしまうが、正対したところを詰めた石司が左フック! 三村が崩れ、すぐにレフェリーが間に入った。
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▼第8試合 DEEPバンタム級 5分2R〇海飛(和術慧舟會HEARTS)61.60kg[2R TKO]×牧野滉風(柔術&MMAアカデミーG-face)61.65kg
海飛こと吉村海飛は、極真会館山口支部出身。2015年に全日本高校生空手道選手権で優勝し、その後はTEAM TEPPENでアマキックを経験。現在は、大沢ケンジ代表率いる和術慧舟會HEARTS所属で、2020年12月のPANCRASEアマチュア全日本オープントーナメントライト級優勝。さらに2021年3月のDEEPフューチャーキングトーナメントフェザー級でも優勝し、この2つのトーナメントで7試合連続KO勝ちをマークした。
その後、『格闘DREAMERS』で漆間蒋生にスプリット判定勝利。6月19日の「DEEP TOKYO」では、山口コウタのテイクダウンに苦しみながらも、サウスポー構えからの右の蹴りを当て、最後はギロチンチョークで一本勝ちし、DEEP本戦初勝利を飾った。しかし2021年7月のDEEP2戦目で佐藤拳駿のギロチンチョークに捕まり、スプリット判定負けで初黒星。続く2021年10月のDEEPでも平松翔の右フックに1R 63秒、TKO負けを喫している。
対する牧野は、2021年5月のPANCRASEネオブラッドトーナメント・フェザー級1DAY4人トーナメント1回戦で星野豊に判定勝ちも同日の決勝で三宅輝砂にリアネイキドチョークで一本負け。2021年12月の前戦でDEEPデビューし、小川顕広に2R、左跳びヒザ蹴りでKO勝ちしている。
1R、サウスポー構えから前足の右の蹴りで牽制の海飛。牧野はじりじりと圧力をかけて右ハイで牽制。右周りの海飛は右ロー。そこに牧野は右ストレートを合わせる。
右を突いてニータップで押し込み右ローまで繋ぐ牧野。離れる海飛。牧野の蹴り足を取ろうとする。左ミドルを当てる海飛! さらに右ミドル、左ミドルも。ブロッキングする牧野もじりじりと詰めると右ミドルを返す。頭を振り子に右ハイを繰り出す牧野。ブロックする海飛。
2R、右ロー、左ミドルと左右で蹴りの海飛。右に回り、入ると、そこに牧野も左ストレートを狙う。海飛のローブロー。再開。「相手は正面でやりたいんだよ」という大沢ケンジ代表の声に右に回る海飛。今度は牧野のローブロー。再開。
右ミドルから右ストレートのスーパーマンパンチに繋ぐ牧野。しかし、手数をまとめる海飛は先に仕掛けると、ラッシュ。金網に詰めると、そこに牧野は右を繰り出すもバランスを崩す。そこを海飛が逃さず。一気に左右をまとめヒザ蹴りでダウンを奪い、パウンドでフィニッシュした。
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▼第7試合 DEEPフェザー級 5分2R〇鬼山班猫(KRAZY BEE)66.25kg[判定2-1] ※20-18×2, 19-20×星野 豊(和術慧舟會HEARTS)66.05kg
鬼山は、9勝5敗。2020年8月に高塩竜司に後ろ三角十字で一本勝ちも、11月に神田コウヤの左ヒザを受けてカットし、2R TKO負け。2021年6月に高塩との再戦でもスプリット判定で敗れたが、10月の西谷大成戦で判定勝ち。
4勝6敗1分の星野は新潟県燕市出身。2019年8月に高塩竜司にスプリット判定勝ちも、強豪の神田コウヤ、平田直樹にはフィニッシュされており、2021年5月のPANCRASEネオブラッドトーナメント・フェザー級1DAY4人トーナメント1回戦でも牧野滉風に判定負け。2021年8月にプロ修斗「越後風神祭り8」で原点回帰。小川将貴に判定1-1のドローとなっている。
1R、星野の小外がけテイクダウンに立つ鬼山は小手に巻いて投げ。右で差したままの星野は金網に詰める。突き放し、左右を振る鬼山だが、掻い潜りスタンドバックに付く星野。しかし鬼山も崩されずアームロック狙いからスイッチ。片足は手繰ったままの星野に腹固めも狙い、頭を下げる星野に鉄槌を連打。
2R、左右を振る星野、右で差す鬼山。しかし星野がバックテイク。正対する鬼山が体を入れ替え左で差して押し込む。
残り1分の打ち合いから低いシングルレッグは星野。これを切った鬼山がバックにつくも、両足はかからず。前に落とした星野が上も、鬼山も足を効かせ、強打を打てず。
ポジショニングは星野、鉄槌のダメージは鬼山だが……判定は2-1(20-18×2,19-20)で鬼山が勝利した。
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▼第6試合 DEEPフェザー級 5分2R〇西谷大成(トライフォース赤坂)66.25kg[2R 0分34秒 スピニングチョーク]×鷹辰 (和術慧舟會HERATS)65.95kg
25歳の西谷は「朝倉未来1年チャレンジ」出身。2021年6月大会で山本歩夢に1R、パウンドでTKO負けも、10月17日の山口コウタ戦で1R リアネイキドチョークで一本勝ち。「朝倉未来1年チャレンジ」を卒業しての第一戦を勝利で飾り、プロ戦績を3勝3敗の五分に戻した。しかし、10月の鬼山班猫戦で判定負けで再び黒星先行に。後半に落ちるスタミナをどう保つか。
鷹辰こと高橋辰也は34歳、THE OUTSIDERなどで活躍し、DEEPに参戦。サウスポー構えからの左ストレート、粘り強い組みで、渡辺純にリアネイキドチョークで一本勝ち後、木下尚祐に判定負けも、2021年12月の前戦では大村友也を相手、強い腰でテイクダウンを許さず判定勝ち。2勝1敗と勝ち越している。
1R、サウスポー構えの鷹辰は相手の外側に立って左ストレート狙い、右ジャブ。打ち合いに応じるオーソの西谷だが、一転得意の組みに。ダブルレッグからボディロックで崩すが、立ち上がり離れる鷹辰。
なおも組む西谷の崩しの際で上を取る鷹辰! 上体は金網で立てる西谷は立ち上がり突き離す。鷹辰のアイポークで中断も再開。鷹辰の左に打ち合う西谷だが、最後に当てるのは鷹辰。
2R、打ち合いにも退かない西谷が右を当ててダウンを奪い、その立ち際にスピニングチョークへ! 2R 34秒、一本勝ちした。
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▼第5試合 DEEPストロー級 5分2R〇中村真人(レンジャーGYM)52.70kg[判定3-0] ※20-18×2, 19-18×キンタ・ジ・エンド(KIBAマーシャルアーツクラブ)52.60kg
1R、中村の左右、アッパーに、キンタはダブルレッグも切る中村が上に。ハーフからパス、マウントに背中を見せたキンタ。
バックコントロールに長けた中村は背後から4の字ロック+ヒザ裏に右足をロック。リアネイキドチョークを狙う。背骨を伸ばされそうになったキンタが凌ぐと中村は腕十字へ。そこで上になりヒジを抜くキンタが上でゴング。
2R、打ち合いの中で右をヒットさせたキンタ! パウンドに向かうが、中村はダブルレッグテイクダウンで上に。回復を待つとパウンドに。足を解くも立てないキンタは長い時間下も、後転から立ち上がったところでゴング。
判定は3-0(20-18×2, 19-18)で中村が勝利。キンタは2Rにフラッシュダウンは取ったものの中村にコントロールされ、星を落とした。
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▼第4試合 DEEPウェルター級 5分2R〇小林 裕(夕月堂本舗)77.30kg[1R 3分10秒 アームロック]×SAMPY(Y&K ACADEMY)75.50kg
小林がテイクダウンから上を取りアームロック狙い。何度か暴れた緊急参戦のSAMPYだがタップ。
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▼第3試合 DEEPフライ級 5分2R〇日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)57.15kg[判定2-1] ※20-18×2, 19-19マストRYOGA×RYOGA(KRAZY BEE)57.10kg
1R、ともにヒロヤに敗れた両者。日比野のテイクダウンに下から横三角絞めを狙うRYOGA。
空いた腕で足を外した日比野にRYOGAはスクランブルも、すぐについていく日比野がスタンドバックに。RYOGAがそれを前方に落とそうとしてゴング。
2Rも日比野が間合いを潰してボディロックから足をかけて崩して、徹底コントロール。
最後もテイクダウンから日比野が上のままゴング。スタミナを切らすことなくスプリット判定で省エネファイトを制した。
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▼第2試合 DEEPフェザー級 5分2Rキヨタロウ(K-Clann)65.00kg夏目涼佑(禅道会 豊橋)64.75kg
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▼第1試合 DEEPフライ級 5分2R×松丸息吹(パラエストラ千葉)56.95kg[判定0-3] ※18-20×3〇武利侑都(KRAZY BEE)56.55kg
1R、武がダブルレッグテイクダウン。立ちあがる松丸にカーフキックも当てる。松丸は低い組みで足を手繰りテイクダウン。マウントに背中を見せる武は背負って立つと松丸を落として、テイクダウン。
2Rも松丸が組みからバックテイク。正対する武は力強くリフトしテイクダウンもローブローを受け中段。再開。
武の前進にノーアームギロチンチョークを仕掛ける松丸だが、首を抜く武。松丸は立ち上がるが、すぐに武もダブルレッグテイクダウン。逆にギロチンチョークでゴング。
判定は3-0で武が手堅く勝利した。