2022年4月15日(日本時間16日)に米国カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催される『Bellator 277』で2大タイトルマッチが正式決定した。
フェザー級で、王者A.J.マッキー(米国)が、元同級王者パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)を挑戦者に迎え、初防衛戦に臨む。
ライトヘビー級では、ワールドGP決勝戦&ライトヘビー級タイトルマッチとして、王者ワジム・ネムコフ(ロシア)が、3連勝中のコーリー・アンダーソン(米国)を相手に、GP王者と同級ベルトを賭けて戦う。
また、元UFCで12月の前戦でエマニュエル・サンチェスに判定勝ちしたジェレミー・ケネディ(カナダ)が、5連勝中のアーロン・ピコ(米国)とフェザー級で対戦の報道もあり、スコット・コーカー代表の“ホーム”らしいカードが並びそうだ。同大会はU-NEXTにてライブ配信される。
フェザー級王座戦はダイレクトリマッチ。マッキーとパトリシオは、2021年7月の『Bellator 263』でフェザー級タイトルマッチ&ワールドGP決勝戦で対戦し、マッキーが1R ギロチンチョークで勝利。王座奪取とGP優勝賞金100万ドルを獲得している。マッキーは18勝0敗。4年ぶりの黒星を喫したパトリシオは32勝5敗となっている。
前回は左ハイキックを効かせての猛ラッシュでダウンを奪い、ギロチンで極めたマッキー。前回のGP決勝&タイトルマッチを経てもピンチというピンチを経験しておらず、我慢のファイトも出来るAJだが、2019年12月のック・カンポス戦では、テイクダウンを切られ、自ら下に引き込む場面も見せている。パトリシオとしては、AJを王座戦の5Rの、未知の領域に踏み込ませたいところ。
ライトヘビー級王者のネムコフは元RIZINファイター。2021年10月の『Bellator 268』でジュリアス・アングリカスに4R、キムラロックで勝利して以来の試合で9連勝中(Bellator7連勝中)。アンダーソンも10月大会でライアン・ベイダーに1R TKO勝ちして以来の試合となる。
TUF19ライトヘビー級トーナメント優勝で、ヘンゾ・グレイシー門下生でもあるアンダーソンは、UFC10勝5敗のランキング4位からBellatorに移籍し3連勝中。オールアメリカンに2度輝いたレスリングを軸に、リーチを生かした長くて回転の速い打撃を武器としている。
王者ネムコフは、準決勝でLFA王者のアングリカス相手に4Rまで粘られたものの、最後はドミネートの上でフィニッシュしており、組みも打撃も強いアンダーソンを相手に今回も粘り強い戦いが求められそうだ。
また、Bellatorは、今後のスケジュールも発表。
schedule of BELLATOR eventsSat., Feb. 19 // BELLATOR 274: Gracie vs. Storley // Mohegan Sun Arena // Uncasville, Conn.Fri. Feb. 25 // BELLATOR 275: Mousasi vs. Vanderford // 3Arena // Dublin, IrelandFri. Mar. 12 // BELLATOR 276: Borics vs. Burnell // The Family Arena // St. Louis, Mo.Fri. Apr. 15 // BELLATOR 277: McKee vs. Pitbull 2/Nemkov vs. Anderson // SAP Center // San Jose, Calif.Fri. May 6 // BELLATOR PARIS: Bader vs. Kongo 2 // Accor Arena // Paris, FRAFri. May 13 // BELLATOR LONDON: Amosov vs. MVP // The OVO Arena Wembley // London
2月19日(日本時間20日)には、米国コネチカット州モヒガン・サン・アリーナで『Bellator 274』を開催。
同大会では、ヘンゾ・グレイシーの甥で同級4位のネイマン・グレイシー(ブラジル)が、同級5位のローガン・ストーリー(米国)と対戦するメインイベントのほか、現UFCのチディ・ンジョクアニを1R TKOに降しているアンドレイ・コレシュコフ(ロシア)と、元UFCのチャンス・レンカンター(米国)が対戦するウェルター級戦などが組まれている。
また、2月25日(日本時間26日)にアイルランド・ダブリンで、『Bellator 275:Mousasi vs. Vanderford』として、ゲガール・ムサシ(オランダ)vs.オースティン・ヴァンダーフォード(米国)のミドル級タイトルマッチを開催。36歳のムサシは8月の『Bellator 264』でジョン・ソルターに3R TKO勝ちして以来の試合で現在3連勝中。今回が2度目の防衛戦となる。1位の挑戦者ヴァンダーフォードは5月の『Bellator 259』でファビアン・エドワーズに判定勝ちして以来の試合。MMA11勝0敗で、Bellatorで5連勝中の31歳だ。
さらに、3月12日(日本時間13日)に米国セントルイスで『Bellator 276:Borics vs. Burnell』を開催。メインでフェザー級のアダム・ボリッチ(ハンガリー)vs.マッズ・バーネル(デンマーク)の2位同士のランキング戦のほか、ライトヘビー級2位のフィル・デイヴィス(米国)と4位のジュリアス・アングリカス(リトアニア)のライトヘビー級戦も組まれている。
続く4月15日(日本時間16日)が前述の『Bellator 277:McKee vs. Pitbull 2/Nemkov vs. Anderson』のサンノゼ大会。
そして、5月6日(日本時間7日)に既報通り、『Bellator PARIS:Bader vs. Kongo 2』フランス大会で、ライアン・ベイダーとシーク・コンゴが再戦。
2019年9月の初戦では、ベイダーから偶発的なサミングを受けたコンゴが試合を続行することができずノーコンテストとなっている。ベイダーは前戦でモルダフスキーを相手に微妙な判定勝ちで、8月にハリトーノフをRNCで極めたコンゴにアウェイで防衛なるか。同大会では、ヨエル・ロメロvs.メルヴィン・マヌーフ、15勝1敗のソーレン・バックvs.15勝4敗のソウル・ロジャースの好カードも組まれている。
5月13日(日本時間14日)には英国大会『Bellator LONDON:Amosov vs. MVP』が決定しており、メインイベントで26勝無敗のヤロスラフ・アモソフ(ウクライナ)vs.“MVP”マイケル・“ヴェノム”ペイジ(英国)のBellator世界ウェルター級選手権試合が行われるほか、10月にMVPに接戦の末、判定負けしたドゥグラス・リマ(ブラジル)が、ストラッサー起一戦以降5連勝中のジェイソン・ジャクソンと対戦するウェルター級戦、さらにミドル級でリョート・マチダvs.ファビアン・エドワーズ、女子フライ級では、3位のデニス・キーホルツ(オランダ)と、4位の渡辺華奈(日本)が対戦することも決定済みだ。
本誌の取材では、4月にさらなる「特別な大会」が組まれる可能性もキャッチしており、Bellatorにさらなる日本人選手の参戦の期待も高まる、怒涛の大会発表だ。