「新生K-1育ちの自分がもっと頑張らないといけない」との自覚が芽生えたという小嶋（左）が不可思に挑む
2022年4月3日（日）東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN～K'FESTA.5』の第2弾対戦カード発表記者会見が、2月17日（木）都内にて行われた。
スーパーファイトのスーパー・ライト級3分3R延長1Rで、不可思（クロスポイント吉祥寺）と小嶋瑠久（PURGE TOKYO）が対戦する。
不可思は様々な団体で試合を行い、合計5本のベルトを獲得。2019年6月にK-1へ初参戦、佐々木大蔵に流血TKO負けを喫して初陣を勝利で飾れなかったものの、10月の『Krush』では喧嘩屋・堀井翼にTKO勝ちして再起。2019年12月には大和哲也にKO勝ちし、2020年3月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也に挑戦したが判定で敗れ王座奪取ならず。9月には平山迅に3度もダウンを奪われる惨敗を喫し、12月は鈴木勇人と倒し倒されの激戦を演じてKO勝ちしたが、2021年3月には山崎秀晃に1R1分10秒、KO負けを喫した。7月に田村陽典を初回KOするも12月には林健太に敗れて戦績を41勝（18KO）17敗2分とした。
小嶋はフルコンタクト空手出身で、2017年のK-1甲子園準優勝。ウェルター級からスーパー・ライト級に転向すると堀井翼、松岡翔大を破り2連勝を飾ったが、2019年11月の山崎秀晃戦では初回KO負けを喫し、下克上を阻止された。2020年7月に中野滉太に敗れ、ジムを移籍してリングネームも瑠久から小嶋瑠久に改名しての再起戦となった4月の斉藤雄太戦では2RでKO勝ち。9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」に抜擢されたが、1回戦で寧仁太・アリに敗れている。戦績は8勝（4KO）4敗。
「とりあえず今回ぶっ殺します」と意気込む小嶋に対し、不可思は「去年はいい結果が残せなかったので今年は結果を出していきたいし、出せる気がするので楽しみにしてください」とクールに今年の目標を話す。
互いの印象を聞くと小嶋は「俺、あまり他の試合は見なくて、仲間の試合くらいしか見ないので印象はない。気持ちが強い選手ですよね。あと他団体を制覇してきた男、そういう印象です。それと不可思軍、格闘代理戦争の印象。自分の弟がお世話になりました」と、ABEMAの企画『格闘代理戦争』で不可思のチームに自分の弟が所属していたことにお礼を言う。
不可思は「そういえば瑠久選手の弟がいたなって思い出しました」と言い、本人については「攻撃力はあるなという印象です」とした。
小嶋は再びウェルター級からスーパー・ライト級に戻しての試合となるが「前回は上の階級への挑戦なので、スーパー・ライト級が自分の階級で適正なので、階級を変えた感じではないです。でも前回の試合はプラスになった。試合を見返してプラスになったので成長につながったと思います」と、自分はあくまでもスーパー・ライト級だとする。
不可思は結果を出せる気がする理由を聞かれると「2年くらいK-1にどうアジャストしていくか、悪いところをなくしていく作業をしていて、その中で良さが出せていない感覚があったので、そこを今までやってきた中で成長した部分を取り入れながら思い切りぶっ倒しに行く強さを出すように練習しています。それで調子のいい勝っていた頃の感覚を取り戻して来た。いい感覚が帰って来たので今年は行けるんじゃないかなと思います」と、調子が良かった時の感覚を取り戻したことを理由にあげた。
同大会では山崎秀晃vs大和哲也のスーパー・ライト級タイトルマッチもあり、小嶋は「山崎選手にリベンジしたい気持ちが強いんですよ。そのためのミッションじゃないけれど今回の試合をクリアして、少しでも近付かないと。今年中にやらないと（山崎は）引退するんじゃないかと心配なので、今年はひとつも落とさないで行きたい思います」と、今年中に山崎との再戦にたどり着きたいとする。不可思は「そのタイトルマッチは自分は楽しみですね。自分が結果を出してそこに絡んでいけるようになりたいですが、お客さん目線で楽しみです」と単純に楽しみな試合だとする。
不可思と言えば激闘。その激闘を受けるつもりはあるかと聞かれた小嶋は「自分は相手に合わせるつもりはないし、自分のスタイルを築いている途中ですけれど、それを見せて相手が激闘派だろうが何だろうが自分のペースで試合をして最終的にぶっ倒します」と、相手のペースでは戦わずにKOすると宣言。
その不可思をあまり強敵として見ていないような小嶋。相手が格上やキャリアや実績が上の選手との認識はないのかと聞かれると、「格上だとは思ってないですね。実績を見たら自分なんかまだルーキーだし…」と言うと、「話は変わるんですが」と自分の想いを話し始めた。
「自分は新生K-1育ちで、自分がもっと頑張っていかないといけないんだなって思って。正直、山崎選手と大和選手が組まれて自分が情けないと思って。自分から見たら、新旧K-1王者対決と言われていますが旧旧対決なんですよ。特に65kgなんて上の常連メンバーが昔からいる選手でずっと変わってない。だから自分がもっと頑張っていかないといけないなって思って。それは本当にこの間の試合が終わってからずっと思っているし、毎日気合い入れて自分が絶対主役にならないと、と思って毎日気合い入れて練習していますね」と、自分のような新生K-1育ちの若い選手がもっと活躍しないといけないと語った。
そういう想いを持ってぶつかってくる若い選手をどう思うかと聞かれた不可思は「相手が若いとかは関係なしに、今度の試合は思いっきりぶっ倒しに行きたいですね」とクールに答え、「去年とかその前くらいからあまり試合を楽しめていなかった。前は楽しめていたんですよね」と、今年は以前のように試合を楽しみたいと語った。
