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【UFC】平良達郎が4.30 UFCで対戦、8勝1敗キャンデラリオとの相性は? ラスベガスで岡田遼との海外武者修行から帰国報告も

2022/02/17 13:02
 UFCと契約をかわしたプロMMA10勝無敗の22歳、平良達郎(Theパラエストラ沖縄)のオクタゴンデビュー戦の相手が、MMA8勝1敗のカーロス・キャンデラリオ(米国・30歳)に決定した。2022年4月30日(日本時間5月1日)にUFC APEXで開催される「UFC Fight Night」にて対戦する予定。 (C)Chris Unger/Zuffa LLC.  2018年にプロデビューした第8代修斗世界フライ級王者の平良のUFCデビュー戦の相手キャンデラリオは、平良と同じくアマチュア5戦無敗後、2015年の米国「Reality Fighting」でプロデビュー。「CES」での5戦含め6連勝で2017年8月の「DW's Contender Series 2017」に出場。元UFCのエリック・シェルトンに判定負けしている修斗南米王者ホナウド・キャンディードを相手に判定勝ち。  そこから4年のブランクを経て、2021年4月にいったんLFAで堀内佑馬と対戦することが発表されたがキャンセル。2021年8月にCESで復帰し判定勝ちした。前戦は2021年8月の「Contender Series 2021」。LFAフライ級王者ヴィクター・アルタミラノに判定で敗れたが、2回目のコンテンダーシリーズでUFCとの契約を獲得したことになる。平良と同じく今回がUFCデビュー戦。  ダナ・ホワイト代表がコンテンダーシリーズ2021でスプリット判定で敗れながら契約を決めたキャンデラリオは2KO・TKO、3つの一本勝ちを記録するサウスポー。思い切りのいい左の打撃、強いハートが持ち味だ。  最初のコンテンダーシリーズでは、柔術黒帯のホナウド・キャンディードの肩固め、ヒザ十字・外ヒールを防ぎ、バックからの4の字ロックのリアネイキドチョークにも正対して上を取り返し、シングルレッグを切るなど、組み技・寝技での対処も強い。  一方で、キャンデラリオは亀から背中を見せるスクランブルや、脇差しパスガードでマウントを許すなど、ポジショニングを譲る場面もあることから、平良としてはいかに打撃で被弾せずにテイクダウンに持ち込み、しっかり抑え込んでダメージを与え、極めることが出来るか。また、唯一の黒星となったアルタミラノとの前戦では、後半に打撃数が激減し、組みで下になっていることから、清水清隆戦でフルラウンドを経験した平良にとって、長丁場での試合運びもキーとなりそうだ。  平良にとって、サウスポーと戦うのは2021年3月の前田吉朗戦以来。そのときは開始30秒で組みの展開となり61秒でチョークに極めており、対サウスポー対策は必須。キャンデラリオは前手のフック、左右のハイキックのキレもあり、組んでのヒザ蹴りにも注意が必要だ。ゴリゴリのレスラータイプではないものの、左を振ってのテイクダウンも決めており、競り合いに持ち込ませたくない相手といえる。 [nextpage] ラスベガスで「強い」と感じたのは── (C)写真提供=松根良太  すべてが出来て当たり前、それらが融合しその上で際立つ強みを持つファイターぞろいのUFCの中で、平良もまた進化を見せようとしている。  米国大手マネジメント会社IRIDIUMと契約した平良は、UFCのホームであるラスベガスの「エクストリーム・クートゥアー」「UFC PI(パフォーマンス・インスティトゥート)」などで、現修斗世界バンタム級王者・岡田遼(※パラエストラ千葉所属、3月21日に安藤達也を相手に防衛戦)とともに、3週間弱の海外武者修行を行い、現在はPCR検査を経て出国&帰国、日本で隔離状態にある。  すでにラスベガスで、米反ドーピング機関のUSADAによる抜き打ちのドーピングチェックも行っており、隔離されている日本のホテル内では、オンラインでS&C(ストレングス&コンディショニング)トレーニングも行っている。  平良や岡田はYouTUbeで、米国での練習の模様を報告しており、ATTでの出稽古経験もある岡田は、「練習時間が朝早くから始まり夕方18時には終わる。夜はしっかり食べて休む。それぞれの打撃、レスリング、グラップリング、MMAコーチ、専門職のコーチがいて、トータルコーディネートするコーチがいて、“バカでも強くなる”環境で、無名でも強い選手がいる」と振り返り。日々、メモした練習を日本に持ち帰るつもりだ。  UFCから体調管理のリングを受け取った平良は、UFC PIの施設について「設備が整いすぎて怖い」と充実した練習環境を紹介している。フルケージが2つ、広大なマットスペース、マット際のケージ、サンドバッグ、様々なマシンが揃うフィジカルスペース、低酸素室などのほかに、身体施術、パーソナルトレーニングを受けられ、バランスの整った栄養価の高い食事、サプリメントなども支給される同施設を岡田は「夢の国。ディズニーランドより全然面白い。一日いられる」と評している。  そして、エクストリーム・クートゥアーでの練習では、強豪選手たちと肌を合わせてきた。 「強かった選手」を問われた平良は、UFCフライ級11位のアミル・アルバジとともに、「コビーですかね。UFCにも出ていない無名の超強い選手でレスリングが強くて。勝手にUFCファイターだと思ってました。まだデビューしたばかり」と、ノートルダムカレッジレスリング出身のコビー・フェール(MMA1勝)の名前を挙げている。  岡田は、RIZINで元谷友貴に一本勝ちしたパトリック・ミックスの名前とともにセラ・ロンゴで佐々木憂流迦や井上直樹とも交流のあるメラブ・ドバリシビリを挙げ、「7連勝していて、すごく組みも打撃も強い。同じ階級で小さいのに、お父さんが子供を抱っこするように軽々と持ち上げられて落とされた」と、バンタム級6位のジョージアの“ザ・マシーン”について評している。 「格闘家として学ぶことに貪欲だった」という岡田とともに平良は、世界の強豪を直に感じ、手ごたえも得ているようだ。  3月21日の岡田の修斗世界バンタム級王座防衛戦に続く、4月30日の平良のUFCフライ級デビュー戦で、両者はどんなファイトを見せるか、注目だ。
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