KOを量産してきた得意の左フックをミットに叩き込む鈴木千裕(C)RIZIN FF
2022年3月6日(日)都内某所で開催されることが決まった『+WEED presents RIZIN LANDMARK vol.2』にて、平本蓮(ルーファスポーツ)と66kg契約5分3Rで対戦するKNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王者・鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が、2月14日(月)都内所属ジムで公開練習を行った。
鈴木は30秒のシャドーで右ストレート、右アッパーを繰り出し、相手のタックルを切って上になり、パスガードからのヒザ蹴り、立ち上がってのサッカーキック&踏みつけもシャドーで行う。そして渡慶次幸平が持ったドラムミットに右ストレート&左ボディを全力で打ち込み、仰向けになった渡慶次へ踏みつけ、パウンド、ヒジを繰り出して1分半で終了した。
通常の打撃に寝技の動きも取り入れたMMAシャドーは「中2の時から教わった前の先生が教えてくれたものです。あと、シャドーにはマニュアルがないので自分が使いたい技をやるようにしていますね」とのこと。
続いての質疑応答で改めて平本の印象を聞かれた鈴木は「K-1から来ているので打撃が凄いキレていて、テクニックが上手い印象です。打撃のレベルはトップどころですよね。それは間違いない」とまず打撃の印象を話したが、グラップリングに関しては「最後の試合が古い映像なので、どれだけ変わっているかは分からない」とした。
「自分が思ったのは、自分はキックボクシングもRIZINでの試合も過去の映像がいっぱいあって対策を立てやすいと思いますが、平本選手の試合は1年前なのでそんなに参考にならない。キックボクシングも別競技なので参考にならないのでアマチュア大会を思い出しましたね。アマチュア大会では相手の映像もないので。だから全体を強くするしかない。全局面で対応できるようにまんべんなく練習しています」
しかし、情報がないぶん自分は不利だと思うかと聞かれると「不利になっちゃうんですかね? 自分は昔から思うんですけれど、過去の映像を見られてそれがきっかけで負けにつながったら、そんなので負けちゃうんだなと思いますね。見られても負けないくらい練習して強くならないといけない。過去を見られて不利になるようでは上には行けない。どうぞ見てください、って感じです。それで倒せばカッコいいじゃないですか」と、過去の映像よりも練習で強くなっているので関係ないと言い放つ。
平本の試合間隔が空いていることにも「特に関係ないと思っているんですよ。お互いプロなので間隔が空いたからといって実力が落ちるわけじゃない。その間も練習するので、練習して弱くなる人はいないんですよ。だから絶対に強くなっているんだろうと思うんです。自分は毎日練習してるんですよ。前回より実力が落ちてたら鬱ですね。向こうがどれくらい強くなっているかは分からないけれど、気は一切抜いてないです」と、平本も確実に前回より強くなっていると確信している。
対戦発表記者会見では、平本から「話が長い」とピシャリと言われてしまったが、それは「しょうがないなって感じ」と気にしてはおらず、それで怒りが沸いたのではと聞かれると「元々、闘志は沸いているので」と答えた。
平本はアメリカ修行で相当な自信をつけていることがうかがえるが、鈴木は「自信を持ってくれないと嫌ですよ。お互いに100%の状態でやりたいじゃないですか。試合後に実は100%じゃなかったなんて言われて、万全で戦えなかったらショックがあるので。お互い100%でぶつかった方がよほど価値がある。平本選手が自信を持って帰ってきてくれたならよかったと思います。100%同士がぶつかり合う試合を楽しみにしていて欲しいです」と、お互いに100%の状態でぶつかり合いたいとする。
知名度があり、人気もかなり上がっている平本ということで“おいしい相手”との気持ちはあるかと聞かれると、「それは考えなかったですが、第三者から見たら美味しいんでしょうね。でも、格闘技ってそういうものだと思います。常に勝った人が全部持っていける。それが格闘技の醍醐味だと思うので、僕が勝ったら美味しいところを全部持っていける。そういった意味では美味しいんじゃないですかね」と、勝利して平本から全てを奪い取ると話した。
打撃か、組み技かの問いには「自分は全部に自信もってやります。それはケースバイケースなので分からないですね。これやりますと言ってそれが出来たらラクな試合なので。行けるなら行くし、試合を見てもらわないと分からないですね」と、その場の状況になってみないと分からないとした。
今回は配信がメインとなり、観客は100名前後しかいないスタジオマッチとして行われる。観客がいない中でいつものテンションが出せるのかと聞かれると、鈴木は「出すんすよ! それしかないっすよ」とテンション高く返答し、「力になるので応援メッセージをバンバン送ってください」とファンに呼びかけた。