2022年4月2日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催されるRISE年間最大のビッグマッチ『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』の記者会見が、2月9日(水)都内にて行われた。
ライト級(-63kg)3分3R延長1Rで、1位・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)vs2位・秀樹(新宿レフティージム)が決定。
白鳥は那須川天心の盟友で、キックボクシングからボクシングに転向し、8勝(5KO)3敗の戦績を残してキックボクシングにカムバック。2019年2月に第5代RISEライト級王者に輝くと、3月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2019 -61kg Tournament」で優勝。世界王者のベルトを巻いた。10月と大晦日にはRIZINで大雅と連戦して2連勝するなど怒涛の12連勝を飾ったが、2020年10月の「RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」準決勝で直樹に初回TKO負けを喫し、連勝がストップ。2021年2月には原口健飛にも判定負けで連敗。6月のRIZIN KICKワンナイトトーナメントで優勝して復活を遂げたのも束の間、9月の直樹との再戦でリベンジに失敗した。戦績は22勝(10KO)8敗1分。
秀樹はフィジカルの強さを活かしたパワフルな打撃でRISEライト級のトップクラスに君臨。2019年2月には白鳥大珠と第5代ライト級王座決定戦を争っている(白鳥がTKO勝ち)。また、『KNOCK OUT』のスーパーライト級トーナメントでも準優勝を果たした。2020年1月、原口健飛とRISEライト級王座決定戦を争ったが、1R2分23秒、KO負けを喫して悲願だった王座獲得ならず。2021年1月にも直樹とRISEライト級王座決定戦を争ったが判定3-0で敗れた。前戦は2021年12月にウザ強ヨシヤにバックハンドブローでKO勝ち。戦績は21勝(11KO)5敗。
両者は2019年2月の第5代ライト級王座決定戦で初対決。秀樹の左ローを白鳥がヒザでブロックしたところ秀樹の左すねが割れてしまい、3R1分41秒、ドクターストップで白鳥の勝利となり、白鳥は「この結果に満足していません。皆さんも満足していないと思いますが、今日は僕の勝ちでいいですか? 初防衛戦は秀樹選手でお願いします。次は必ず倒して決着をつけます」とマイクアピールしていた。
会見に出席した秀樹は「白鳥君、試合を引き受けてくれてありがとう。3年ぶりのリベンジマッチになるので勝つのはマスト。それに加えて天心君ラストマッチのデカい会場になるので、インパクトを残して僕が勝ちたい」と挨拶。
白鳥は「3年前にタイトルマッチでドクターストップで勝って初防衛戦は秀樹選手と言って、裏でも必ずやりましょうと話をしたけれど、僕もいろいろな変化があってすぐ再戦には至らなかった。RISEで3連敗している状況なので2人(直樹、原口)には必ずやり返す気持ちはあるけれど、秀樹選手もその2人に負けていて、やり返しに行くのはこの対戦を経ていかないとだめだなと。僕としても嬉しいし、再戦は判定決着では意味がない。白黒つけるべきだと思うので僕はKOでケリを付けたいと思います」と、因縁はKO決着で終わらせると宣言した。
この3年間、互いの戦いぶりをどう見ていたかと聞かれると、秀樹は「戦いぶりは試合ごとに成長していると感じています。特にWORLD SERIESのトーナメントは彼が一番成長した3戦だと感じていました。下の立場にいる以上は超さないといけない壁なので、倒すことを頭に入れて練習していました」と意識していたとし、白鳥も「3年間やれなかったけれどどこかで意識している部分があって。パワーは元々あるし、フィジカルも強いし、見ていて全体的にレベルアップを毎回していると思っていました。3年前とお互い全然実力が違うと思うので、その時よりも面白い試合が見せられると思います」と、やはり意識して見ていて3年前とは全く違うと話す。
3年間待たされた形となった秀樹だが「自分がタイトルマッチで負けていた以上は強く言えなかったので見返してやると思っていました。結果が残せない時期でも、ああ言った以上は再戦をやってくれるだろうなって想いはありました」と、白鳥が必ず再戦をしてくれると信じていたという。
一方、白鳥は12月にKO勝ちした秀樹から「これで2連勝しているんですけれど先に進めず、いつになったら進めるのかなと思っています。白鳥君、逃げないで俺とやろうぜ。解説席にいるんだろ? RISEがここで決めてくれると思うので、来年は僕の年にしたいと思います」とのアピールを受けた。
逃げていると言われた白鳥だが、「逃げている気はない。僕から再戦と言ってやれなかったので、逃げていると思われるのはしょうがないですが、逃げた気は一切ないです。自分は次やったら勝てるという気持ちがありました。前回、秀樹選手にアピールされましたが、言われる前から自分の中でやると決めていたので、気持ちはあの時は完全に固まっていましたね」と、秀樹のアピールを受ける前から次は秀樹と対戦すると決めていたとする。
そして、秀樹は「自分には失うものはないので、あとは失うものがない選手がどこまでやっていくのかが試合で分かると思います。ベストバウトになるような熱い試合を必ずします」、白鳥は「身体つきもそうですし、3年前は63kgに上げて間もなかったんですが身体も作ってきていますし、あとこの試合は生き残りを懸けた試合だと思っているので、最後はそこの気持ちの勝負だと思います。去年1年はRIZINを除いてRISEでは結果を残せなくてガッカリさせた気持ちがあるし、待ってくれているファンもたくさんいるので、その人たちに今回の結果と内容で全て去年1年分を取り戻して、この1年に懸けていくので楽しみにしていてください」と、それぞれ今回の試合に懸ける並々ならぬ決意を語った。
また、白鳥は盟友である那須川天心が今大会でRISEファイナルを迎えることについて、「RISEがここまで大きくなったのは天心のおかげですし、今回は天心のためにどうこうではなくここからのRISEのために僕らが見せていかないとダメだと思う。僕がこの先に行くためには秀樹選手を絶対に倒さないといけないと思っていたので、天心が去った後のRISEのために僕が見せたいと思います」と、那須川がいなくなってもRISEは大丈夫だという試合を見せないといけない、との覚悟も示した。
なお、伊藤隆RISE代表は「ELDORADOはこれから毎週カードを発表していきます」としている。