キックボクシング
インタビュー

【NJKF】大輔「今回は早くからラーメン断ち」vs前田浩喜「どっちが自分のスタイルを貫けるか」

2022/02/07 17:02
 2022年2月12日(土)東京・後楽園ホール『NJKF2022 1st』のセミファイナルでNJKFフェザー級王座決定戦3分5Rを争う、同級1位・大輔 (TRASH)と元NJKFスーパーバンタム級王者・前田浩喜 (CORE)のインタビューが主催者を通じて届いた。  大輔はTRASHジムの会長兼選手で、これまで第7代NJKFスーパーフェザー級王座、初代大和スーパーフェザー級王座、大和-60kgトーナメント2014優勝などの実績を持つ。年間100杯以上食べるほどのラーメン好きだという。  前田は2004年8月プロデビューのベテラン選手で、第6代NJKFスーパーバンタム級王者、第8代・第11代NJKFバンタム級王者。サウスポーから繰り出す左の蹴りとストレートを得意としており、2020年2月にはISKAムエタイ・インターコンチネンタル・フェザー級王座にも挑戦した(判定2-1で惜敗)。2021年9月には国崇とのベテラン対決でTKO勝ちしている。  両者は2016年10月に対戦し、前田が判定3-0で勝利している。約6年ぶりの再戦で、大輔は二階級制覇、前田は三階級制覇を懸けての戦いとなった。 大輔「絶対外せない“大輔ロック”を見せる」 (写真)2016年10月の両者の初対決――試合が近づいてきましたが調子はいかがでしょう。 「仕上がりも体調もいつも通り悪くないです。僕はどんな試合でも常に夜中まで追い込むので、今回もやってやるのみです。とにかく量だけはやるようにしています」 ――夜中というと何時ぐらいまでになるのですか? 「遅い時は1時ぐらいまでやりますし、平均で言うと12時ぐらいまでやります。ジムの人に付き合ってやってもらう時もあるし、1人で黙々とやる時もあります。指導もしないといけないので、隙間を見て練習したり、ジムの時間の前後にやったりしています(※大輔は所属するTRASHの代表を務めている)。今回はかなりの量の練習はできてると思います」 ――対戦相手・前田選手についてお願いします。 「前回5年半前ぐらいに試合させてもらって負けてるんですけど(16年10月、大輔の判定負け)やっぱりNJKFのレジェンド的存在だと思います。僕がまだプロになりたての頃、前田選手と国崇選手の試合をわざわざ広島から東京へ見に行ったぐらいで、5年半前も前に立って“前田選手じゃ”っていう思いがありました。でも今回は僕も一度ベルトを獲って、前のように“憧れの選手と戦う”っていう感覚ではないので、自分もNJKFの元チャンピオンとして挑戦させてもらう感じです」 ――そんな前田選手と前回対戦して、どんな印象でしたか? 「強かったです。とにかくローキックが痛くて、倒れはしなかったもののローキックでやられてギリギリでした。“トップの選手ってこんな感じなんだな”って感じました」 ――前田選手というとミドルの印象が強いですが、ローが痛かったと。 「僕もサウスポーなので、ミドルも蹴られたんですけどローキックが対処できなくて、3Rもらい続けてしまいました。今回は5Rあるので、しっかり対処したいと思います」 ――今回はどんな試合を見せてくれますか。 「僕はやっぱり首相撲の選手なので、しっかり今の時代と逆行する、首相撲からのヒジ・ヒザというのを見せたいです。そこに持ち込めるかがポイントだと思ってます」 ――大輔選手はツイッターで“年間126杯のラーメンを喰らうキックボクサー”となっていますが、3日に1杯以上のペースで食べるぐらいラーメンがお好きなのですね。 「普段は週1とかで結構ギリギリまで食べたりするんですけど、今回は前田選手ということで早くからラーメン断ちをしています。なのでその思いの表れだと思ってもらえれば。ラーメンは基本的に全部好きですけど、広島のとんこつ醤油が好きで、今後も『ラーメンキックボクサー』で売っていこうと思ってます(笑)。あと、もう45になるので中年の星になりたいです」 ――今回は大輔選手にとって2階級制覇が懸かる試合ともなります。 「前回(の戴冠)がスーパーフェザーで1個上の階級だったんですけど、フェザーはすごい楽に落とせるし合ってると思います。前田選手もベストの階級かなと思うので、自分にできるのは練習しかないです。もう昔からとにかく量だけはやってきたので」 ――では、その練習量で培った首相撲で前田選手に持ち味を発揮させずドロドロした展開に持ち込む? 「はい、そうだと思ってます。前田選手も組ませないようにする展開だと思うので、自分のやりたいことをやった方が今回は勝つのかなっていう感じです」 ――では、そんな試合へ向けファンの方へのメッセージをお願いします。 「前田選手に5年半のリベンジをさせてもらいたいのと、あと『大輔ロック』と言われているロックがあるのでしっかり見せたいです。絶対外させない自信があります」 [nextpage] 前田浩喜「“元チャンピオン”からまた“現チャンピオン”になる」 ――試合が間近に迫り、仕上がりはいかがでしょう。 「仕上がりはいい感じで、体調もすごくいいので、いい動きができると思います」 ――今回は3階級制覇を懸けた試合となります。 「やっぱり気合い入りますよね。フィジカルトレーニングを数年前から始めて体も大きくなったり、コンディションの勉強とかもして階級を上げていって、チャンピオンになるというのは成長の証や成果だと思うので、フェザー級のベルトを獲るのはそういった意味ですごく大事なことだと思います」 ――フェザー級は体に馴染んでいますか? 「去年の試合(21年9月、57㎏契約で国崇にKO勝ち)はまだ、どちらかというとスーパーバンタム寄りだったと思うんですけど、今はフェザーでしっくり来ているので、2020年(フェザー級で2試合を行うも1敗1分け)とかに比べたら全然いい動きができると思います」 ――これで3つ目の階級となりますが、その中で前田選手の中で変化はありますか? 「基本的にはそんなに変わってないと思うんですけど、単純にバンタムの時とかは終盤もう減量がキツかったので、普段の練習の時と全く違う動きだったのが歯がゆくて、そういう意味ではフェザーぐらいだと本来の自分の動きができているのかなと思います」 ――減量苦のあったバンタム時代はどんな感じだったのですか? 「一番はもう体が重くて足が上がらないというか蹴れもしないし、パンチも出す気にもならないというか、気持ちも全然上がらないし。体重自体は戻っているんですけど、体調が戻らないというか。なんかずーっとボーッとしている感じで、体も重いし、“あ、もう試合ですか”みたいな感じで最後の方は試合をしていました。それでこれじゃダメだよなと思って階級を上げていきました」 ――計量を終えて体重はすぐに戻っても、体調は容易には戻らないのですね。 「若い頃はある程度カバーできたのかもしれないですけど、さすがに年齢を重ねると、っていうところもあるのかもしれないです。でも今はいい動きができていると思います。ここは(3階級制覇を)必ず達成したいです」 ――王座を争う大輔選手とは16年10月に対戦し判定勝利していますが、改めて印象をお願いします。 「ゴリゴリのムエカオ(※ヒザ、首相撲が得意な選手)というか、前に出て首相撲を狙ってというタイプだったので、あまり日本人にはいないタイプというか、そういう意味ではやり辛かったです」 ――とはいえ一度下した相手です。苦手意識はなく自信があるのではないですか? 「そうですね、自分のやってきたこと・今やっていることに自信があるので、相手に関係なくその自分のスタイルにハメれば勝てると思っているので、ただそれにハメるだけです」 ――大輔選手も得意の組みに持ち込むんだということを話していました。 「だから単純に、どっちが自分のやりたいことをやれるか、じゃないですか。お互いもうスタイルがあるので、そういう見方をするのも面白いんじゃないですかね。どっちが自分のスタイルを貫けるか、だと思います」 ――昨年は国崇選手に勝利した1試合だけとなりましたがいかがですか? 「試合をもっとやりたかったんですけど、国崇選手と12年ぶりに戦って勝つことができたので、自分のやりたい動きもできたしちゃんとKOで勝てたので、そこだけを考えるならよかったです。自分の試合ができましたし、国崇選手も世界チャンピオンなので」 ――今年は初戦からベルトの懸かる試合となりましたが、ここを乗り越えどんな風に見ていますか。 「勝って幸先いいスタートを切りたいです。やっぱり『現チャンピオン』という響きがすごくいいし、いくら国崇選手、世界チャンピオンに勝ってもタイトルマッチじゃなかったら自分は『元チャンピオン』のままなので。やっぱり現チャンピオンと元チャンピオンって少し違う気がしますし、今回獲ればまた違うステージ、さらに上のステージにも行けて幅も広がると思います。必ずベルトを獲って、チャンピオンとしてまたどんどん試合をやっていきたいです」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント