アジアからUFCランキング入りしている選手の動向は?
試合後、いつもの毛皮の帽子ウシャンカをかぶったラフモノフは母国の言葉で勝利を熱く語ると、英国人史上初のUFC世界王者マイケル・ビスピンのインタビューに「ファンの皆さんは、僕がいつもフィニッシュしてきたことをよく知っているでしょう。スピニングキックだって狙いを定めていたことだし、それ以外の、グラウンドを含めたあらゆる準備を整えてきてる。今は、15勝無敗になったことに神に感謝してる」と語った。
また、試合後の会見では、出稽古先のフロリダサンフォードMMAコーチのヘンリー・フーフトと母国DARコーチのバヤン・ザンガロフに感謝の言葉を述べ、次戦についてもランキング外の強豪を指名している。
「ヘンリー・フーフトは『君の方が優っているから、自分らしくいけ』とだけ言ってくれた。対戦相手はタフだけれども、世界一のチームで試合に臨んだから、自分は勝てると確信していた。今夜はヘンリーと、自分自身のコーチのバヤン・ザンガロフの戦略によるもの。トップを目指すためにハードなトレーニングをしているのだから、対戦相手がトップ10だろうがトップ15だろうが構うことはない。もしあえて誰か名前を挙げろというなら、ミシェル・ペレイラ(※4連勝中)だ。彼は僕のチームメイトのアンドレ・フィリョとやったからね(と言ってニヤリと笑う)。次は夏くらいだろうけど、あまり焦ってやりたくはない。チームメイトのほうがその点ではプロだから、まずは帰って、勝利の余韻に浸り彼らに任せて相談する」
また、ランキングについて問われると「タイトルを獲るためにやってきたのだから、トップ10とか15とかは関係ない。目指すところはあくまでタイトルだ」と、現在カマル・ウスマン(ナイジェリア)が持つベルトを目指していることを語った。
You're looking at a future contender at welterweight 😳
— UFC (@ufc) February 6, 2022
🇰🇿 Shavkat Rakhmonov sends a statement to the division! #UFCVegas47 pic.twitter.com/EtF1WAO0lc
実はシャフカト・ラクフモノフの実妹のソラもMMAファイター(2勝1敗)。兄からは「そんなにやりたいならサポートする。ラクモノフの名に恥じぬように戦え」とアドバイスを送ったという。
大会前日には、日本の平良達郎(22歳)が、UFCフライ級に参戦を決め、アジア人男子初のUFC世界王者を目指すことを表明しているなか、果たして、誰がその栄冠を勝ち取るか。
女子ではジャン・ウェイリー(中国)が、2019年8月に東アジア人史上初のUFC世界王者に輝いている(※2021年4月に女子ストロー級王座陥落)が、現在のところ、男子でUFCランキング入りしているのは、下記4選手のみ。ここに、15戦無敗のラフモノフも名を連ねてくるだろう。そして同じUFCウェルター級にはサンフォードMMAで練習仲間の佐藤天もUFCとの契約更改を決めている。今後の動向に注目だ。
◆UFC男子アジア大陸選手ランカー
フェザー級4位
ジョン・チャンソン(韓国・34歳)17勝6敗
※4月9日「UFC 273」で王者ヴォルカノフスキーに挑戦
ライト級11位
ハファエル・フィジエフ(キルギス・28歳)
※2月19日にドスアンジョスと対戦
ウェルター級13位
リー・ジンリャン(中国・33歳)18勝7敗
※2021年10月にチマエフに一本負け
フライ級13位
ス・ムダルジ(中国・26歳)14勝4敗
※4月23日にケイプと対戦
バンタム級14位
ソン・ヤドン(中国・24歳)18勝5敗1分1NC
※3月12日にマルロン・モラエスと対戦
What a performance!! https://t.co/WljtnXtblO
— 佐藤天 Takashi Sato (@satotenten) February 6, 2022