2022年2月5日(日本時間6日)に米国ラスベガスのUFC APEXにて「UFC Fight Night: Hermansson vs. Strickland」が開催された。
大会の模様は、日本時間2月6日(日)朝6時に開始予定のプレリムがUFC公式サイトおよびYouTube公式チャンネルにてライブ配信のほか、UFC FIGHT PASSでプレリムを含め、9時開始予定のメインカードもライブ配信された。
UFC Fight Night: Hermansson vs. Strickland計量結果
現地時間2022年2月5日(土)、日本時間6日(日)米国ネバダ州ラスベガス /UFC APEX
【メインイベント】
▼ミドル級 5分5R〇ショーン・ストリックランド(米国)25勝3敗(UFC12勝3敗)※UFC5連勝中/185.5lbs/84.14kg[判定2-1] ※49-46×2, 47-48×ジャック・ハーマンソン(ノルウェー)22勝7敗(UFC9勝5敗)185.5lbs/84.14kg
前日計量では、メインイベントのミドル級(5分5R)で、6位のジャック・ハーマンソン(スウェーデン)が185.5ポンド(84.14kg)でパス。対する7位のショーン・ストリックランド(米国)も185.5ポンド(84.14kg)でパスしている。
「ヨアキム・ハンセン、アレクサンダー・グスタフソン、ブルース・リーがヒーロー」というスウェーデン出身でノルウェイ在住のハーマンソンは、レスリングをベースにグラップリングでも活躍。UFCでも2度ギロチンチョークでの一本勝ちもマークしている。
前戦は2021年5月のエドメン・シャバージアン戦で判定勝ち。前年にはケルヴィン・ガステラムを1R ヒールフックで極め、マーヴィン・ヴェットーリには判定負けを喫している。
対するチーム・クエストのストリックランドはUFC5連勝中。2018年10月にノルディン・タレブにTKO勝ち後、バイク事故で2年間欠場も、2020年10月にジャック・マーシュマン戦の判定勝ちで復帰すると、以降も4連勝中。2021年7月の前戦では、ユライア・ホールに5Rを戦っての判定勝ちでランキング入りを果たしている。
柔術茶帯だが、得意の見切りを活かし、リーチあるジャブ、ストレートで相手を削って勝利しており、6連勝を飾って、上位ランカー入りするか。
1R、ともにオーソドックス構え。先に右カーフキックはハーマンソン。さらに右カーフ。ストリックランドは左ジャブ。ハーマンソンは右のカーフキック3発目を当てると、金網に詰めてシングルレッグから崩してスタンドバックテイク。
しかし、正対して突き放すストリックランド。上体を立ててジャブをこつこつと突く。なおも右ローを当てるハーマンソン。ボディから左フックを狙うが、ストリックランドはかわす。
2R、左ジャブを突くストリックランド。嫌うハーマンソンはシングルレッグもここはすぐに切るストリックランド。ジャブ、左前蹴りを腹に突くと、ハーマンソンも右ボディストレートを当てる。
右から左ボディとヒジを突くストリックランド。左右のジャブでコントロールし、圧力をかける。小さなステップで歩いてジャブを突くストリックランド、ハーマンソンが押し返してきたところに右ストレートでダウンを奪い、ブザー。
3R、蹴りの数では上回っているハーマンソンが先に圧力をかけると右ロー。それをフェイントに右スーパーマンパンチを見せる。ストリックランドも押し戻すと、左ジャブ。右ストレート、左ハイキックをガード上に当てる。
左ジャブを突くストリックランド。そので足をカーフで止めるハーマンソンは左のダブル、しかし距離でかわすストリックランドも左右のミドルを当てる。ハーマンソンは左のダブル。かわすストリックランドは右ハイもハーマンソはブロック。
4R、左を振るハーマンソン。ストレートのジャブの打ち終わりにシングルレッグに入るハーマンソン。金網まで押し込むが、頭を押し込み切ろうとするストリックランドに、足を離してバックヒジを見せるハーマンソン。かわすストリックランドはジャブのダブル。ハーマンソンもワンツースリーもバックステップでかわすストリックランド。体を入れ替えると、声を出して左前蹴りを返す。ハーマンソンは右オーバーハンド。ストリックランドは鼻血。
5R、前に出るハーマンソン。しかしジャブで押し返すストリックランド。ハーマンソンは右オーバーハンドで詰めるが、巧みに距離を保つストリックランド。右スーパーマンパンチで飛び込むハーマンソンは、いかにストリックランドの防御をこじ開けるか。。
左ジャブを被弾しながらも詰めていくハーマンソン。左ダブルから右の蹴りに繋ぐが、サークリングでかわすストリックランド。なおもハーマンソンは組んで追うが、突き放すストリックランド。逆に右オーバーハンドを打ち返し。残り10秒で、中央で足を止めての打ち合いに臨むも、懐深く被弾しないストリックランド。
判定は2-1(49-46×2, 47-48)と割れるもストリックランドが勝利。
試合後、ケージの中でストリックランドは、「こんな試合になりすまなかった。彼の顔が結果を表していると思いたい。悪気はないんだ、ジャック、君は手強いからね。もっと懐に入って、投げるべきだった。教訓として、二度とこのようなことは起こらないようにする」と消極的な試合に反省しきり。
判定が割れたことについてマイケル・ビスピンから問われると、「スプリット判定には賛成しないけど、相手のレッグキックもテイクダウンアテンプトもあったかな」と語り、今後について勝者は「タイトルマッチに挑戦したいけど......まずは目の前にいる選手と戦うよ」と語るにとどまった。2月12日(日本時間13日)には「UFC 271: Adesanya vs. Whittaker 2」でアデサニヤとウィティカーの再戦が待っており、ミドル級上位戦線はどうなるか。
また、敗れたハーマンソンは「いいパフォーマンスをしたとは思ってない。彼のゲームの中での動きになってしまった」とストリックランドを崩せなかったと語った。
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【コ・メインイベント】
▼ミドル級 5分3R〇ニック・マキシモフ(米国)7勝0敗(UFC1勝0敗)185lbs/83.91kg[判定2-1] ※30-27, 29-28, 28-29×プナヘレ・ソリアーノ(米国)8勝1敗(UFC2勝1敗)185lbs/83.91kg
コ・メインでは、LFAからContender Series 2019を経てUFCデビュー、2試合連続1RKO勝利後、前戦でブレンダン・アレンに判定負けしたプナヘレ・ソリアーノが、ニック・ディアス・アカデミー所属の24歳・ニック・マキシモフ(7勝0敗・UFC1勝)と対戦する。会場観戦のニック・ディアズ。
1R、サウスポー構えのソリアーノ。マキシモフは低いシングルレッグも切るソリアーノ。マキシモフは再び右前足を掴んでテイクダウン。尻を着きながら胴をクラッチし後方に回すソリアーノは立ち上がり。
足を手繰りに来るマキシモフにヒザを突くソリアーノだが、マキシモフはなおもダブルレッグからバックテイク! 背中に跳び乗りリアネイキドチョークを狙う。下に降りて着地するマキシモフに、スイッチから正対狙うソリアーノ。なおもシングルレッグのマキシモフに鉄槌を打ち込みブザー。マキシモフは左瞼から出血。
2R、シングルレッグのマキシモフはを切ってバックテイク狙いのソリアーノ。腕を切られたマキシモフはガードに。スタンドに戻すソリアーノは左右から左ボディを突く。たまらずシングルレッグのマキシモフ。尻は着きながらも再びボディをつかむソリアーノはスイッチに切り替えると、スタンドでバックテイクするマキシモフ。正対するソリアーノにシングルレッグも寝かされないソリアーノは立ち上がりスイッチに。そこでスタンドバックにつくマキシモフ。
3R、右に二段蹴りからシングルレッグテイクダウンを奪うマキシモフ。ここも尻は着くが上体は立てるソリアーノの立ち際にスタンドバックにつくマキシモフが背後からヒザ蹴り。ソリアーノが正対する両足を束ねてクラッチし、ダブルレッグテイクダウン! その立ち際に片足をかけてなおもバックテイクする。
ハイクロッチからダブルレッグに切り替えテイクダウンするマキシモフ。立ち上がるソリアーノの背後からボディロックし、ヒザを突き、正対際にローシングルへ。さらにダブルレッグに切り替え、スタンドバックのマキシモフ。鉄槌からソリアーノが立ち上がったところでブザー。
判定は割れ、2-1(30-27, 29-28, 28-29)でマキシモフが接戦を勝利。MMA8戦無敗と全勝を守った。マキシモフは試合後、「彼(ソリアーノ)はいい奴だよ。タフなハワイアンだし、フィニッシュを決めたかったけど、すべて良しとしよう。ニック・ディアス軍団に感謝したい」と語った。
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【メインカード】
▼ウェルター級 5分3R〇シャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)15勝0敗(UFC3勝0敗)170.5lbs/77.34kg[1R 4分10秒 KO] ※右スピニングヒールキック→パウンド×カールストン・ハリス(ガイアナ)17勝5敗(UFC2勝1敗)169lbs/76.66kg
ウェルター級では、14勝無敗のカザフスタンのシャフカト・ラフモノフが登場。196cmのリーチから繰り出す打撃と絞め技で、UFCデビュー後も実力者アレックス・オリヴェイラにギロチンチョーク、ミシェウ・プラゼレスにリアネイキドチョークを極めて2勝負け無しだ。
対するガイアナのカールストン・ハリスも17勝4敗(UFC2勝0敗)の注目選手。ブラジルでマーシオ・クロマドからルタリーブリも学んだハリスは、修斗ブラジルから「UAE Warriors 15&EFC32」に出場。ONEで後にジェームズ・ナカシマに一本勝ちのザイード・イザガクマエフを相手に、2021年1月にアナコンダチョークで一本勝ちしている。
1R、ともにオーソドックス構え。頭を振るハリスに、上体を立てるラフモノフは左ジャブから。ハリスは左インローを当てる。ラフモノフはワンツーの右がとらえる。
ハリスのジャブの打ち返しをスウェイでかわすラフモノフ。後ろ蹴りを腹に当てて左を当てて組む。左で差して組むがその崩しを凌ぐハリス。四つから内無双のハリス。ラフモノフの引き付けての投げを耐えたハリスが体を入れ替える。
金網に押し込み足を踏むハリスにラフモノフは内股! 投げられるハリスだがすぐに立つ。ハリスは左の蹴りを打ち込み片足立ちに。そこにラフモノフはカウンターの右スピニングヒールキック、そして後方にダウンしたハリスにパウンド! 足を効かせていたハリスだが、中腰からのパウンドがしっかり顔をとらえ、ハリスのアゴが上がり、レフェリーが間に入った。ラフモノフは勝利後、両手を“一丁上がり”とばかりに払って見せた。
試合後、いつもの毛皮の帽子ウシャンカをかぶったカザフスタンのラフモノフは母国の言葉で勝利を熱く語ると、マイケル・ビスピンのインタビューに「ファンの皆さんは、僕がいつもフィニッシュしてきたことをよく知っているでしょう。スピニングキックだって狙いを定めていたことだし、それ以外の、グラウンドを含めたあらゆる準備を整えてきてる。今は、15勝無敗になったことに神に感謝してる」と語った。
また、試合後の会見では、サンフォードMMAコーチのヘンリー・フーフト、母国のバイアム・ラテジに感謝の言葉を送ると、次戦について、「自分のチームの方が自分より判断がいいからあまり焦らず相談して、次は夏くらいがいいかなと思っています」と言い、ランキングについても「タイトルを獲るためにやってきたのだから、トップ10とか15とかは関係ない。目指すところはタイトルだ」とあくまでベルトを目指していることを語った。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ブレンダン・アレン(米国)18勝5敗(UFC6勝2敗)205lbs/92.99kg[2R 2分10秒 リアネイキドチョーク]×サム・アルビー(米国)33勝17敗(UFC10勝12敗)205lbs/92.99kg
ライトヘビー級戦。コールに笑顔の“スマイリン”アルビーは6連敗中。ライトヘビー級からミドル級に移り、前戦では2021年8月にウェリトン・タルマンにスプリット判定負け。今回、再びライトヘビー級に戻している。
対するアレンは、負傷欠場のフィル・ホーズの代役出場。UFC5勝2敗。前戦は2021年12月にクリス・カーティスに2R TKO負け。同月のUFC Fight Pass Invitationalでのグラップリング戦でガブリエル・チェッコに判定勝ちしている。
1R、サウスポー構えのアルビーに、オーソドックス構えのアレン。緊急参戦のアレンは両足にアンクルサポーターをつけての試合。右ミドルを当てると、さらにダブルレッグも、切るアルビー。
前手の左フックから右の打ち下ろしを狙うアレン。かわすアルビーはその蹴りに左を狙う。右の後ろ廻し蹴りはアレン。ブロックするアルビーに、正対し右ミドルを腹に当てる。
ワンツーを打つアルビー。距離で外すアレンは押し込み組みも体を入れ替えるアルビー。なおも追うアレンが右ストレート! ダウンしたアルビーだがすぐに立ち上がりブザー。
2R、金網背に右ローを打つアルビー。飛び込んだアレンは右ボディから対角の左フック! ダウンし、亀になったアルビーにアレンはリアネイキドチョークへ。首下に入るも腰はズレているアルビーだが、ダウンのダメージからの絞めにタップした。
試合後、サンフォードMMAのアレンは、「ゲームプランは戦うこと。チームのサポートのおかげ、ボディからのフックがうまく決まった。もっと試合がしたい」と語った。
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▼ミドル級 5分3R〇ブライアン・バトル(米国)7勝1敗(UFC2勝0敗)185.5lbs/84.14kg[判定3-0] ※29-28×3×トレーシアン・ゴア(米国)3勝1敗(UFC0勝1敗)186lbs/84.37kg
ミドル級。2021年の「The Return of The Ultimate Fighter: Team Volkanovski vs. Team Ortega」幻の決勝戦。
チーム・ヴォルカノフスキーのバトルはTUF決勝で、ギルバート・ウルビナ(ゴアに敗れるも敗者復活で勝ち上がってきた)にリアネイキドチョークで一本勝ち。優勝を果たした。対するゴアはチーム・オルテガとして決勝進出したがヒザの負傷により欠場。今回がUFCデビュー戦となる。
1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけるゴアに、回りながら左右の二段蹴りも見せるバトル。ゴアは左ミドル、さらに右ハイをガード上に当てる。バトルは金網背に右ローを返す。右ハイをガード上に返すゴア。バトルも左ハイを返す。その蹴り足を掴みに行くゴア。しかし手数・足数はともにバトル。ゴアは金網に詰めて右ストレートも単発に。バトルは1R終了後、ゴアを挑発する。
2R、やはり詰めるのはゴアだが、サークリンフしながらいなすバトル。しかし、ゴアの左にヒザを落とすと、マウスピースを吐き出し、中断。再開。なおも左フックを当てるゴア! ここもバランスを崩しながらも持ち直すバトルはダブルレッグへ。差し上げるゴア。バトルはなおもダブルレッグに入るが、差し上げるゴアは首相撲ヒザ。しかし離れてもすぐにダブルレッグに入るバトルは片足をかけてスタンドバック狙い。正対するゴアは、スタンドで首を抱えてギロチンチョークで絞って上を取るとパウンド、バトルも立ち上がる。
3R、先に低いダブルレッグを仕掛けたのはゴア。尻餅も立ち上がるバトルは四つからヒザ蹴り。シングルレッグに移行も切るゴア。左右を振るが、そこにまたもカウンターのシングルレッグはバトル。ゴアはここで疲労が出たか。何とか差し上げるゴアが前に。しかしなおもシングルレッグに入るバトル。切られると右ミドル、前蹴りとまとめるがこれは力に欠ける。ゴアが追いブザー。
判定は3-0(29-28×3)で最終ラウンドも獲ったバトルが勝利。TUFのトロフィーを手に「楽しみだったんだ。リアルチャンプを決める必要があった。2Rは思うようにいかなかったけど、1と3Rは手応えがあった。どの試合も成果を残すもの。今回が特別じゃなかったよ」と語った。
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▼フェザー級→キャッチウェイト149ポンド 5分3R〇ジュリアン・エローサ(米国)27勝9敗(UFC5勝5敗)145.5lbs/66.00kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×スティーブン・ピーターソン(米国)19勝10敗(UFC3勝4敗)149lbs/67.58kg※ピーターソンが体重超過。対戦相手のエローサに報奨金の30%を支払う
1R、オーソドックスから右を振りシングルレッグで組み付くピーターソン。切るエローサはスイッチして左ミドルで追うとオーソに戻し、左ボディを突く。ガードを低く前に圧力をかけるエローサ。
右のかけ蹴りも。かわすピーターソンは左ジャブから右バックフィストも空振り。エローサの左右に下がりながら、右を当てて前に。しかしすぐにエローサも左フックを当てて押し返す。
2R、前蹴りから詰めて左右を振るエローサ。鼻血を流すピーターソンは右フックを返すと左ミドルも。エローサはダブルレッグに入るが、切るピーターソンは右オーバーハンドを当てる。右の強振のピーターソンに、ジャブ&ローから作り直すエローサ。しかし、ピーターソンは右オーバーハンド! 被弾したエローサは金網に詰まると右の連打も受けるが、右バックフィストで反撃エローサ! 小外がけでテイクダウンを狙うも残したピーターソンは右オーバーハンド! さらに組みに来たエローサに右ハイも。前に出るが、エローサも右を返してブザー。
3R、勝負のラウンドで先に前に出るエローサはジャブの刺し合い。ここでワンツーを返すピーターソン! しかしエローサはダブルレッグテイクダウン! ここにギロチンチョークを合わせて下から4の字に組むピーターソン。首を抜いたエローサに金網背に立ち上がるピーターソン。ともに軸がブレる打撃。消耗戦のなかで、ピーターソンはワンツーの右! エローサも左を返すと右ボディを突いて左ミドルで前に。
互いに苦しいなか、ワンツー左ミドルのピーターソン・押し返すエローサも前蹴りから右を振るが身体が流れる。互いに右の相打ち! ピーターソンが右を強振したところにまたもエローサはダブルレッグテイクダウン! ここも同じくギロチンチョークを仕掛けるピーターソンだが、すぐに首を抜いたエローサが上に。蹴り上げから立ち上がったピーターソンも前に。そこに残りわずかで胴廻し回転蹴りはエローサ。ブザーに死闘の両者はマットにヒザを着いて握手をかわした。
判定2-1(29-28×2, 28-29)で体重超過のピーターソンに競り勝ったエローサは、「接戦だったしテイクダウンも奪われたけど、こっちもテイクダウンした。ジャッジがつくことを祈ったよ。必死に練習したし、たくさんの人に協力してもらったから絶対に勝ちたかった」と語った。
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【プレリム】
▼バンタム級 5分3R〇ジョン・カスタネーダ(米国)19勝5敗(UFC3勝1敗)136lbs/61.69kg[3R 1分38秒 肩固め] ※テクニカルサブミッション×マイルズ・ジョーンズ(米国)12勝2敗(UFC3勝2敗)135.5lbs/61.46kg
バンタム級戦。レスリング13年のカスタネーダはディビジョン2で活躍。大学でMMAプログラムに取り組み、レスリングからMMAに転向した。対するジョーンズもレスリング出身。大学で1年間レスリングに取り組み、LFAバンタム級王者にも輝いた。
1R、サウスポー構えのカスタネーダ。オーソドックス構えのジョーンズ。先に詰めるカスタネーダは左ストレートから右ロー。その入りにジョーンズは前手のジャブを当てる。さらに左ミドルハイ。下がるジョーンズはブロッキングから打ち返しを狙うが、終盤、カスタネーダは左右のミドルハイをガード上に当てる。
2R、圧力をかけるジョーンズだが、カスタネーダは圧力をかけなおすと左ハイ! 左右で詰めるもジョーンズも右を打ち返す。しかし、追うカスタネーダは右アッパーを腹に入れて右フック。組みに行くジョーンズを突き放すと、左から右をヒット! 下がるジョーンズは押し倒されて下に。ハーフから蹴り上げたスペースで立ち上がるも、詰めるカスタネーダのヒザを被弾。
3R、早々に詰めるカスタネーダ。右を当てて、ジョーンズの頭が下がると右ヒザ! さらに右アッパー! ダウンしたジョーンズの左脇に頭を入れて肩固めへ。自身の右ヒザを抱えて防ごうとしたジョーンズだが、クラッチが外れ大の字に。カスタネーダが失神させて、一本勝ち。
2月のエディ・ワインランド戦に続くフィニッシュ勝利を決めたカスタネーダは「1Rにチャンスはあったから3Rには仕留めないといけないと思った。契約最後の試合だったから更新されることを願っている」と語った。
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▼フェザー級 5分3R〇ハキーム・ダオドゥ(カナダ)13勝2敗(UFC6勝2敗)146lbs/66.22kg[判定3-0] ※30-27×3×マイケル・トリザーノ(米国)9勝2敗(UFC3勝2敗)145.5lbs/66.00kg
フェザー級戦。ダオドゥはWSOFからUFCデビューし、初戦こそダニー・ヘンリーにギロチンで敗れたものの、以降連勝。2019年7月には現RIZINの堀江圭功を左ハイキックでKOに下している。2021年6月の前戦では、モフサル・エフエロフにテイクダウンを奪われ判定負け。連勝が5でストップした。
トリザーノは無敗が集められた「The Ultimate Fighter Season 27」優勝者。以降、2年ブランクがありながらもUFC本戦で3勝1敗と勝ち越している。
1R、ともにオーソドックス構え。後ろ蹴りを見せるダオドゥに、トリザーノはジャブ&ロー。そこにダオドゥはカウンターを狙い、左ボディから右を伸ばす。右カーフを返すダオドゥ。ボディに右の二段蹴りも。トリザーノは得意の左ジャブをヒット。ダオドゥも前足の左ミドル。互いに右ローを蹴り返し。トリザーノのワンツーにダオドゥも右のダブルと必ず打ち返す。甲乙つけがたいラウンド。
2R、前足で左ミドルを打つダオドゥ。トリザーノの前蹴りを掴んでロー。しかしダオドゥの入りに左フックを返すトリザーノ。近距離になり組むダオドゥだが、突き放すトリザーノ。
ボディ打ちを混ぜるダオドゥ。トリザーノのワンツーを搔い潜り、首相撲からヒザはダオドゥ。金網背にしながらトリザーノもボディ打ちで離れる。手数を増やし右ミドルを当てるダオドゥ。左フックから右ローの対角のコンビネーションで攻めて前に。右で差して詰めてアゴ下に頭をつけてヒザを打ち込む。ダオドゥの流れに。
3R、左ジャブから右を振るダオドゥ。ここも右で差して金網に押し込むが、いなしたトリザーノは打ち終わりに右を打ち下ろす。ここで初めてダブルレッグに入ったトリザーノはクラッチを組みテイクダウン。しかしすぐにダオドゥは立ち上がると差して押し込み、離れるとトリザーノと互いにワンツー。先に組みに来たダオドゥは首相撲ヒザ! 離れるトリザーノは上半身で組みに来るダオドゥにヒジ。しかし、ダオドゥは首相撲でペースを掴む。離れてはワンツーも押し込み組みのダオドゥ。離れると左ボディ、右フック! さらに首相撲ヒザ! 離れるとダオドゥが左右を突く。
判定は3-0(30-27×3)でダオドゥが勝利。6月のエブロエフ戦からの再起を遂げたダオドゥは、ケージの中で、「怪我で何度も悔しい思いをした、とにかくヘルシーでいること。カナダのみんなにありがとう、と伝えたい」と語った。
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▼ミドル級 5分3R〇チディ・ンジョクアニ(米国)21勝7敗(UFC1勝0敗)185lbs/83.91kg[1R 0分16秒 KO] ※右ストレート→パウンド×マルク・アンドレ・バリオー(カナダ)13勝5敗(UFC2勝4敗)184.5lbs/83.69kg
ミドル級戦。チディ・ンジョクアニは、UFC、ONE、Eagle FCで戦うアンソニー・ンジュクアニの弟。チディは2015年からBellatorに参戦し、2017年12月に加藤久輝に判定勝ちするなど5勝3敗。Contender Series 2021を経て、UFCデビュー。
対するバリオーは、前戦でコンゴの柔道王者で、EFCのライトヘビー級&ヘビー級王者にダルチャ・ランギアムブーラに判定勝ちでUFC2勝3敗。
1R、ともにオーソドックス構え。前蹴りでバリオーを弾いたンジョクアニが詰めると、バリオーの左ローに左ジァブを合わせたンジョクアニが、さらに左を打ち返してきたバリオーに右ストレート! 後方に倒れたバリオー。左パウンド連打でレフェリーが間に入った。
ケージの中で、ンジョクアニはセコンドのアンソニー、セルジオ・クーニャに感謝の言葉を述べると、「最高だね。世界最高峰の舞台で勝った。次でベルトに挑戦してもいい気分だ」と語った。
また、試合後の会見では、UFCデビュー戦のミドル級ファイターとして、歴代2位のフィニッシュタイムとなる16秒KO勝ちでオクタゴン初陣を飾ったンジョクアニは、「自分が思っていたよりクレイジーなフィニッシュが出来ていい気分だ。完璧だ。どんな試合でも緊張するけど、今回は今まで感じたことがないような緊張だった。一懸命練習してきて花が開いた。よりこの先の準備が整っていく」とコメントした。
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▼女子バンタム級 5分3R〇アレクシス・デイビス(カナダ)21勝11敗(UFC8勝6敗)135lbs/61.24kg[判定3-0] ※29-27×2, 30-27×ユリア・ストリアレンコ(リトアニア)9勝6敗(UFC0勝3敗)135.5lbs/61.46kg
1R、開始早々に蹴り足を掴んでテイクダウンを奪うデイビス。ストリアレンコはクローズドガードから腕十字でヒジを巻き込むも、またいで外したデイビス。上のデイビスはヒジを叩き込むが、なおも腕十字に固執するストリアレンコ。三度腕を狙うと、下からストリアレンコはアゴに反則の蹴り上げで中断後、再開。ストリアレンコはクローズドのまま凌ぐ。
2R、ともにオーソドックス構え。一転して打撃戦に。右のカーフキックを当てるデイビス。先に圧力をかけて行く。ワンツーで応戦するストリアレンコは下がりながらも前手の左フックを当て返すと、デイビスは右瞼周辺から出血。デイビスはヒジも打ち込むが、ストリアレンコのヒット数が多い。
3R、序盤にデイビスの左にダウンしたストリアレンコ。クローズドで下から仕掛けを狙うが、金網に詰まり腰を切れず。押し込むデイビスはヒジ。上体を立てることが出来ないストリアレンコ。パウンド、ヒジを受けて右目下をカットし出血。下のままブザーを聞いた。
判定は3-0でデイビスが勝利。かつてはロンダ・ラウジーの王座にも挑戦したデイビスはフライ級転向後、バンタムに戻して2勝1敗と勝ち越しに。元SEI☆ZAのストレアレンコは3連敗で厳しい状況となった。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ジャイルトン・アウメイダ(ブラジル)15勝2敗(UFC1勝0敗)203lbs/92.08kg[1R 2分57秒 TKO] ※マウントパウンド×ダニーロ・マルケス(ブラジル)11勝4敗(UFC2勝2敗)205.5lbs/93.21kg
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▼ウェルター級 5分3R〇フィリップ・ロウ(米国)9勝3敗(UFC2勝1敗)170.5lbs/77.34kg[2R 2分15秒 TKO] ※連打→鉄槌×ジェイソン・ウィット(米国)19勝8敗(UFC2勝3敗)171.5lbs/77.79kg
ウェルター級では、フィリップ・ロウが、初回に背中を譲る形でピンチとなるも立ち直り、2Rラにジェイソン・ウィットを右左のコンボとハンマーフィストで仕留めた。
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▼フライ級 5分3R〇マルコム・ゴードン(カナダ)14勝5敗(UFC2勝2敗)126lbs/57.15kg[1R 1分22秒 テクニカルサブミッション] ※腕の負傷×デニス・ボンダー(ウクライナ)12勝2敗(UFC0勝1敗)125lbs/56.70kg