2022年2月27日(日)東京体育館『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、スーパーファイトのK-1ライト級3分3R延長1Rで対戦する、瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)と篠原悠人(DURGA)のインタビューが主催者を通じて届いた。
瓦田は 伸びのある右ストレートを武器にアグレッシブなファイトスタイルでデビューから5連勝。東本央貴、川崎真一朗、ワン・ジーウェイに敗れたが、その後は覚醒して2021年7月・9月の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」で優勝し、王座に就いた。現在破竹の8連勝中。戦績は14勝(6KO)3敗。
篠原はK-1甲子園2015 -65kgで優勝し、2016年4月にK-1初参戦。2018年K-1ライト級世界最強決定トーナメントでは1回戦でゴンナパーをKOする大番狂わせを起こして3位になり、2018年8月にはKrushスーパー・ライト級王座に就いた。同王座は返上してライト級に本格転向し、2020年6月ゴンナパーが保持するKrushライト級王座に挑んだが判定で敗れ王座奪取ならず。9月のK-1大阪大会で卜部功也、2021年3月のK’FESTAで西京佑馬に敗れて3連敗を喫したが、7月に谷山俊樹に判定勝ちすると続く12月も石田勝希に判定勝ち。戦績は15勝(6KO)6敗。
瓦田脩二「今の自分は隙をなくしていくことが大事」
(C)K-1──2021年はKrushライト級王座決定トーナメントを制してKrush王座を獲得し、いい年になったのでは?
「そうですね。結果としてはいい年になったと思います」
──結果としては、ですか?
「トーナメントの映像を見返しても、まだまだ隙が多すぎるので。反省点を見つけながら結果を出せたのはよかったと思います」
──ではKrush王者になっても改善点は多い?
「はい。一気に3試合やったので、反省点もたくさんあるんですよ。それを修正している最中です。今までは仮に試合でミスしても、それをごまかせていたんですけど、これからトップクラスの選手と戦っていくと、ごまかせなくなってくると思うので。そこを念入りに修正しているという感じです」
――Krush王者としての初陣で篠原悠人選手と対戦することになりました。
「まさにこの試合がそうなる(隙をごまかせない)試合だと思います。篠原選手は相手の隙を突くのが上手いので、自分が今やっていることをできるかできないかをテストする意味では、最高の相手だと思います」
──改めて篠原選手の印象は?
「選手としても人間としても、クールな印象が強いですね。大阪と言ったら派手なイメージがあるんですけど、そうじゃなくてクールに淡々とやるイメージがあります。一番警戒するのは、パンチの技術が高いので、そこはしっかりと対応できないといけないと思います」
──自分はどう戦ってどう勝ちたいですか?
「戦い方をここで詳しくは言えないですけど、さっきも言った通り、今の自分は隙をなくしていくことが大事だと思います。隙を突くのが上手い選手に隙を見せたら、やられて当然。3分3R、集中してやっていきたいです」
──KrushチャンピオンとしてK-1のリングに上がることになります。以前と心境は違いますか?
「もちろん、メチャクチャ違いますね。一ファイターとしてK-1に上がるのではなく、Krushを背負ってK-1に上がることになるので、こんなところで負けていられないというのはありますね。特に篠原選手はKrushでスーパー・ライト級王者になっている選手なので、そこの意識は大きいです」
──今大会、同じライト級では朝久泰央vs与座優貴・里見柚己vs龍華というカードも組まれます。それについてはいかがでしょう?
「K-1のベルトももちろん狙ってるんですけど、自分の意思としては、Krushの防衛戦を重ねていきたいという気持ちが強いんですよ。Krushのベルトの価値を高めて、自分がもっと注目されるようになった時にK-1のベルトに挑戦したいので、今すぐ挑戦をアピールするというのは、現時点では考えてないです」
──今回の試合で一番のテーマは何になりますか?
「“Krushライト級王者として最初の戦い”ですねその部分が一番大きいので、Krush王者の名に恥じない試合をしたいと思います」
──それでは最後にファンの方たちにメッセージをお願いします。
「Krushのチャンピオンになるまで応援してくださった方々に、自分はもっと強くなるんだぞということを見せる一戦だと思います。ここを新しいスタートと思って見ていただければうれしいです」
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篠原悠人「ミスをなくさないといけない」
(C)K-1──現Krushライト級王者・瓦田選手との一戦が決まりました。これまで瓦田選手を意識したことはありましたか?
「これまではそんなに意識したことはなかったんですけど、Krushのトーナメントでチャンピオンになったというのを知って、という感じでした。試合が決まってから映像を見て、独特なリズム感があるなと思います。あのリズムに呑まれると、けっこうやりにくいのかなと。パンチはそんなに重くなさそうですが、ヒザ蹴りが得意なのかなと思います」
──瓦田選手は身長とリーチの長さもあると思いますが。
「ライト級ではデカい方だと思いますけど、僕は身長はそこまで気にならないですね。長身の選手もそんなに苦手意識はないので。それよりもやっぱり、あのリズム感ですね。それに付き合ったままズルズル行ってしまった選手が負けているので、そこに付き合わず、こっちのやるべきことだけを意識すれば勝てるかなと思ってます」
──その「やるべきこと」とは?
「詳しい作戦は言えないですけど、独特でやりにくい選手だからこそ、対策は立てやすいかなと思います。そこに向けて、自由度の高い戦い方を意識して練習していて、それを試合でも出したいと思います」
──「自由度の高い戦い方」というのは、臨機応変に戦うという意味ですか?
「そうですね。僕は試合になるとどうしてもパンチに頼ってしまうので、蹴りも出していけたらと思いますし、構えも自由に、右も左も出していければと。練習ではできるんですけど、試合では出せない部分が多かったので。アッパーとかも、練習でかなり意識してやっていて、前々回の試合からちょっとだけ出せるようになったんです。前々回よりも前回の方が出た、という段階ですね」
──前々回、前回というのは勝利した試合ですよね。そこで成長の実感は持っていますか?
「どっちも判定勝ちで、悔しい部分もあったんですけど、その前は3連敗していたので、勝ちの感覚は取り戻せたかなと思います。ただ、試合の中で強引に自分のペースに持っていくことができてなくて。僕はカウンターのタイプなので、受けに回っちゃうことが多くて、だから『試合おもんない』とか言われることが多いんですけど(苦笑)。でも毎回倒す意識はしています」
──そろそろKO勝ちもほしいところですね。
「そうですね。倒したい気持ちは大きいので、2022年一発目のこの試合で倒して勝って、勢いに乗りたいです。瓦田選手はKrushのチャンピオンなので、勝ったら大きいと思います」
──同じ大会にはK-1ライト級王者の朝久泰央選手も出場します。
「僕はK-1では他の選手としゃべらないですし、友達とかもいないんですけど、朝久選手は昔からDMでやりとりしてるんです。お互いの誕生日を祝ったり、インスタでもつながってるんですよね。やっぱり強い選手ですし、今回も普通に勝つんじゃないかと思うんです」
──ただ、いずれは挑みたい相手ではありますよね。
「もちろん。K-1でやっている以上はベルトは獲りたいので。今年中には朝久選手とやれるところまで行きたいですね。レオナ・ペタス選手もライト級に上げるようですし、僕がライト級に落とした頃よりは選手が増えている印象なので、その中で勝ち抜いていきたいです」
──そのライト級を勝ち抜くために必要なものとは?
「やっぱりどの試合も落とさないことが大事ですね。たとえ面白い試合でも、この中で一敗でもしてしまうと、挑戦の順番はかなり後ろに回されてしまうと思うので。内容も大事ですけど、しっかり結果を残し続けることが大事。そのためにもミスをなくさないといけないと思います」
──それは確かですね。
「ただ、ミスをしないように意識すると、試合が面白くなくなってしまう。そこが葛藤ではあります。でもミスをせず、自分の攻撃を豪快に当てていくことができれば、その葛藤も解決していくのかなとは思ってます」
──それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「2022年一発目の試合ですけど、ライト級もけっこう選手が増えて層が厚くなっているので、そこでいい勝ち方をしてアピールしていきたいなと思っているので、応援よろしくお願いします」