2022年2月12日(土)東京・後楽園ホール『NJKF2022 1st』のダブルメインイベント第1試合で、WBCムエタイ日本統一ライト級王者・永澤サムエル聖光 (ビクトリージム)が元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者・健太 (E.S.G)を挑戦者に迎えての防衛戦を行う。
永澤は新日本キックボクシング協会で日本ライト級1位まで昇りつめ、トップランカーとして活躍。ジャパンキック旗揚げ後は2020年1月大会で興之介を右フックでマットに沈めて第2代ライト級王座に就き、9月にはNJKFで鈴木翔也からダウンを奪っての判定勝ちでWBCムエタイ日本統一バンタム級王座も獲得した。前戦は2021年11月、トーンミーチャイを左フックで豪快KOしている。
健太は2005年にプロデビューすると、2008年5月にNJKFウェルター級王座を獲得。その後、NJKFスーパーウェルター級王座、初代Krush -70kg王座、WBCムエタイ日本ウェルター級王座を獲得。NJKFを代表する選手として『ONE Championship』など世界を舞台に戦ってきた。2021年9月にホームリングNJKFでの試合で100戦目に到達、その試合を勝利で飾っている。11月のBOMではキヨソンセンにダウンを奪われて敗れ、2022年1月には森井洋介にも判定で敗れて連敗中。連敗脱出で王座奪取なるか。
永澤サムエル聖光「健太選手はライト級の試合ができるのか。防衛は気にせず一生懸命立ち向かう」
――試合が目前となり、仕上がり具合・心境はいかがですか?
「調子はよくて、いつも通りでバッチリです。チャンピオンなので防衛戦はやらなきゃいけないものだと思ってますので、普通にこなして勝ちたいと思います」
――防衛戦はやはり気持ちが違いますか?
「毎回試合に向けて一生懸命やるだけなのでそんなに気にはしていなくて、そこまで防衛戦だからっていうのはないかもしれないです」
――では、防衛がプレッシャーになることはない?
「プレッシャーはないです。全部勝つのは無理でも、試合に対して1試合1試合、全部負けたくない気持ちがあるので、どの試合もそこは同じ気持ちです。やっぱり守りを気にしちゃうと自分のよさも出ないかなと思いますし、僕は一生懸命立ち向かっていく姿をみんなに見せたいです」
――昨年は振り返っていかがでしょう。
「調子はよかったんですけど、もっと試合をしたかったです。以前の土木関係から仕事を変わって自分のジムで働き始めて、それでキックに関わる時間が増えたので、それは自分にとってとてもプラスになっている感じです。今は練習にかなり集中できます」
――今回は永澤選手にとって2本目のベルトであるWBC王座の防衛戦で、健太選手が相手となります。印象をお願いします。
「昔から見ていたのが階級がライト級になって初対戦で、どれぐらいパワーがあるんだろうって思います。いい選手だとは思うんですけど、ライト級の試合がどれだけできるのかなっていう感じです」
――永澤選手が言われる“ライト級の試合”というのはどういうことですか?
「スピードだったりパワーが落ちていないのか、とかはすごく気になります。でも全然いい選手だと思うので、僕は一生懸命準備して迎え撃ちたいと思います」
――何か対策でしたり、こう戦う、ということはありますか?
「僕はどちらかと言うと相手を分析してどうこうというより、自分ができる技を高めていくのを重視しているので、いつも通りの動きができればいいかなっていう感じです」
――ご自身がどんなファイターであるか、今回の試合を見るファンの方たちに改めて教えてください。
「やっぱり気持ちは絶対負けないようにしたいです。それと頑丈だとはよく言われます。そこが持ち味かは分からないですけど(笑)。あと僕たちは“打倒ムエタイ”を掲げて、ムエタイをぶっ倒すスタイルを会長にミットを持ってもらって日々練習していて、僕の攻撃が何かしら当たったら倒れる一撃を磨きたいと思ってやってます」
――パンチやヒジを思い切りよく振っていくのが永澤選手のスタイルでしょうか。
「振らなくはないんですけど、僕はそこにこだわっている訳ではないので、その時の状況で出す技も変わってくると思うし、その一撃一撃全てを倒せるものを出したいと思います」
――それでは、今回の試合へ向け改めての意気込みをお願いします。
「初の防衛戦なのでしっかり勝ちます。あとはこのコロナが増え始めている中で応援に来てくださるみなさまに本当に感謝して、一生懸命戦っている姿を見て頂きたいと思います」
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健太「技術も精神もレベルが高く、美しい試合を見せたい」
――1月にさっそく今年の第1戦を行った健太選手ですが、いかがですか?
「ロケットダッシュで今年のいいスタートを切る予定が、ちょっとマズいスタートになっちゃいましたけど(森井洋介に判定負け)、次で挽回していこうと。これから未来に向かって挽回するしかないので、2月へ向かって前向きです」
――前回の反省点や課題についてはいかがでしょう。
「タラレバですけど、試合を見て“こうすればよかった”というのがメチャクチャ出ちゃったので、今回は期間が短くて悔しい気持ちのままリングに上がれるので、そういった意味では次の試合にとってはいい経験で、あの敗戦を糧に今回いいパフォーマンスができると思ってます」
――そんな次戦の対戦相手が永澤サムエル聖光選手となりますが、印象をお願いします。
「体が強そうだなっていうイメージがあります」
――ですが、そこは元々70㎏級でもやっていた健太選手ですから負けないのではないですか。
「いやぁ、僕も筋肉なくなっちゃいましたから(笑)。それが階級制スポーツのフェアなところです(笑)。永澤選手の直近のタイ人を倒した試合も見て(昨年11月、トーンミーチャイ・FELLOW GYMに左フックでKO勝ち)、いいところと弱点を見つけられたので、僕の中では攻略できるんじゃないかと思っています」
――今回はどんな試合を見せたいですか?
「勝ってベルトを獲りたい、それが一番です。だからといって“勝ちに徹する=つまらない”みたいにとらえられることが多いですけど、僕は“勝ちに徹する=面白い”試合を見せられる選手になりたいです。その2つは相反するものではなく、勝ちに徹するからこそレベルが高くて美しい試合というか。技術面であったり精神面を含めて、“勝ちに徹したからこそすごくいい試合だった”というところを目指しています」
――では、技術も精神も研ぎ澄まして全力で勝ちに向かうような試合を見せると。
「それこそが本当に面白い試合だと、魅力を伝えられるような試合をしたいです」
――今年はこの試合でベルトを獲って、どんな風に見据えていますか。
「やっぱりベルトというのは世界の切符じゃないですけど、チャンスをもらえるものだと思っているので、いろんな挑戦をするためにも最低限ないといけないものだと思っています。ベルトを獲れば箔がつくじゃないですけど、ベルトの価値を高めるような選手であればいろんな話も来ると思うので、これをきっかけにいろんな団体や美味しい話があればどこでも参戦できるよう、2022年も格闘家・健太として生きていきたいと思います」
――では、そんな活躍に繋げるための一戦ともなります。改めての意気込み、ファンの方へのメッセージをお願いします。
「約半年ぶりのNJKF後楽園で、しばらくベルトもなかったので、まずは緑のベルトをしっかり獲って、ここからまた2022年の再スタート、健太リボーンで頑張ります」