2022年2月27日(日)東京体育館『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて行われる「K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」。その1回戦第3試合で対戦する、第6代Krushスーパー・バンタム級王者・玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)とBigbangスーパーバンタム級王者・鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のインタビューが主催者を通じて届いた。
玖村将史「優勝候補が優勝するのは当たり前」
(C)K-1 玖村は2018年1月にKrushデビューを飾り、同年に行われた第6代Krushスーパー・バンタム級王座トーナメントで優勝して王座に就いた。2019年6月にはK-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメントに参戦するも決勝で武居由樹に敗れ、K-1 JAPAN GROUPでの11戦で唯一の黒星を付けられる。同年11月には林勇汰を破りKrush王座の初防衛に成功。2020年3月には無敗の金子晃大と注目の大一番を戦い、勝利を収めた。9月の2度目の防衛戦でも軍司泰斗を退け、2021年3月にはダウサコンを2RでKO撃破。Krush王座を返上した後は、しばらく試合を行っていなかった。戦績は17勝(8KO)3敗。
――第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメントの出場が決まりました。今率直にどんな心境ですか?
「最初の会見でも話した通り、年末に木村"フィリップ"ミノル選手がK-1 FINALを迎えたり、新生K-1を創ってきたファイターたちがどんどんいなくなっている状況です。これからK-1はネクストジェネレーションに入っていくし、そこを引っ張っていけるのは自分しかいない。圧倒的に優勝して僕が時代を創ろうと思います」
――今回は玖村選手が優勝候補筆頭に挙げられていますが、それを見せつけるトーナメントになる?
「そうですね、優勝候補が優勝するのは当たり前じゃないですか。それじゃ見ている方は面白くないと思うので、みんなの予想や期待を超えるような勝ち方で優勝しようと思ってます」
――今の自分にそれだけ自信と手ごたえを感じている、と。
「トーナメント全選手と1回戦の相手も発表されたので、あとは試合までに身体を作っていく感じです。ここ1年ぐらいコロナで試合が延期になったり、対戦相手が変わったこともあって、相手が外国人だと来日できるかどうか心配なんですよ。でも今回のトーナメントは出場選手が全員日本人なので、そこは安心して試合まで集中できると思います」
――1回戦で対戦相手する鬼山選手にはどんな印象を持っていますか?
「あんまり試合を見たことないんですけど、イメージはガンガン出て来る選手ですよね。(相手が)出てきてくれたら面白い、見てる人からしたら面白い試合になると思います」
――準決勝・決勝の勝ち上がりはどう予想していますか?
「相手は誰でもいいです。逆に僕とやる選手はみんな決勝戦のつもりで向かってきてほしいです」
――あまり対戦相手が誰かを気にしていないようですね。
「はい。相手が誰でもやることは変わらないし、相手が変わってもやることは一緒なので。今回は日本人だけのトーナメントになったので、それだったら誰が来ても全く問題ないです」
――玖村選手を含む金子晃大・佐々木洵樹・璃明武の4選手がK-1スーパー・バンタム級四天王と扱われることをどう思っていますか?
「そういう扱いをされてますけど、他の3人とはレベルが違うと思っています。ファンのみなさんが『誰が勝つか?』で盛り上がってくれるのはいいんですけど、トーナメントが終わった時に『玖村を他の選手と並べる・比較するのは違っていた』と思わせる結果にします」
――比較されるのは今回が最後だ、と。
「はい、日本人とやるのも今回で卒業でいいかなと思ってます。そのくらい差があるし、みんなまだ僕のレベルには達していないと思ってます。僕は試合がなかった1年でレベルアップしているし、2月はその差を見せるだけですね。1Rで倒せるなら倒しに行くし、もし3Rかかっても一方的に倒す。全部ワンサイドゲームにしようと思ってます」
――K-1のベルトにはどんな想いがありますか?
「僕は武居選手に負けているので、今やり返すことはできないので、次のトーナメントで武居よりも玖村が強いというのを証明するだけです。他にベルトの似合う選手はいないので僕が獲ります。自分はチャンピオンという形ではありませんが、この階級で一番強いと自分で分かっているので、それを証明するだけです」
――K-1スーパー・バンタム級のベルトは武尊・武居由樹というK-1を代表する選手たちが巻いてきたベルトですが、そこは意識していますか?
「これまで彼らが作ってきたK-1がある程度認知されてきたと思っているので、それを次に新しい時代で、それが世界に通用する団体に僕たちがしていかなきゃいけないなと思っています。そこが今のK-1の完成だと思っているんで、そのためにあの2人に負けないチャンピオンになりたいと思っています」
――それでは最後にファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
「2月27日からK-1は新しい時代に突入していくと思うので、その第1章を楽しみにしていてください」
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鬼山桃太朗「もし玖村選手が負けるとするなら、僕みたいなタイプ」
(C)K-1 鬼山は岡山県出身で「鬼に育てられた桃太郎」というキャラクター設定なのだという。2020年11月の『Super Bigbang』にてMA日本キックボクシング連盟スーパーバンタム級王者・戸井田大輝を破りBigbangスーパーバンタム級王者となった。Krushでは2020年1月に桑田裕太、7月に蒼士と連続KOを飾っていたが、2021年3月のK-1で金子晃大にKO負け。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では決勝に進出したが、璃明武にKOで敗れた。戦績は6勝(2KO)3敗。
――第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメントへの出場が決まりました。試合が決まってどんな心境ですか?
「純粋にチャンスだなって思いました。メンバーを見てもレベルが高いと思うし、僕が負けている相手も2人(金子晃大・璃明武)いるし、こういうところでしか引っくり返せないと思うので、メチャメチャ気合い入ってます」
――改めてですが鬼山選手の格闘技歴を教えてもらえますか?
「9歳・小学校3年生からキックボクシングを始めました。最初は漠然とただやっているだけだったんですけど、年数を重ねるごとに段々と“プロでやる”と思うようになってきた感じですね」」
――当時からK-1やKrushには憧れがありました?
「世代的に昔のヘビー級や70gの時代はそんなに見ていなくて、ジムでKrushの試合映像が流れていたんですよ。その影響でずっとKrushを見ていました。僕はKrushを見て『プロはこういう試合をしなきゃいけないんだ』とメチャクチャ刺激を受けて。もしプロになったらKrushの選手たちのような試合をしようと思っていましたね」
――鬼山選手が思う“こういう戦い方”というのは?
「Krushって名前の通り“倒し合い”じゃないですか。当時の僕は小学生だったんですけど、Krushの試合を見て伝わるものがあって、本当にいつも『スゲぇな』と思いながら試合を見てました。今自分もプロになって、あの頃に見ていたような試合をしたいと思ってリングに上がっています」
――1回戦で対戦する玖村選手にはどんな印象を持っていますか?
「この階級だったら一番強いんじゃないかなと思っています。何でもできるし。倒せるし……客観的に見て、そう思ってたので、1回戦から当たることができて嬉しいです」
――一回戦から優勝候補が相手ですが、そこは嫌でなく嬉しいと。
「はい。今まで試合が決まると、過剰に相手が強く見えたり、怖いなという気持ちがあったんですけど、今回は謎に自信があったり。楽しみだなと思ったり。今までにない感情で試合に臨めると思います」」
――その自信の根拠は何なのでしょうか?
「僕は玖村選手はこの階級で一番強いと思っているし、そういう選手に挑めるのは僕からしたら失うものはないと思っているので、そういった意味で、何も考えず試合ができるかなと思うし、気合いはメチャメチャ入ってます」
――トーナメントではどんな戦いを見せたいですか?
「変に上手く戦おうとすると絶対勝てないと思うし、やっぱり昔の自分らしさ、ぶっ飛んだ感じが出ればいいなと思います。もし玖村選手が負けるとするなら、僕みたいなタイプの選手だと思うので、当日楽しみにしていてください」
――準決勝・決勝の勝ち上がりはどう予想していますか?
「反対ブロックに過去に負けてる金子選手と璃明武選手がいるので決勝でやり返したいです」
――玖村将史・金子晃大・佐々木洵樹・璃明武の4選手がK-1スーパー・バンタム級四天王と扱われることをどう思っていますか?
「最初にトーナメントが発表されて、日本人選手が4人発表された時の盛り上がりを外から見ていて、めちゃくちゃ悔しかったです。何より自分の実力のなさが一番悔しかったんで、試合当日はその悔しさを全部ぶつけたいと思います」
――K-1スーパー・バンタム級のベルトは武尊・武居由樹というK-1を代表する選手たちが巻いてきたベルトですが、そこは意識していますか?
「自分もその2人に並ぶチャンピオンになりたいです」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「ぶっ飛んだ試合をして優勝します!」