「職業イケメン」から「強いキックボクサー壱」を今年は目指すという壱（いっせい）
2022年1月22日(土)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT 2022 vol.1』の一夜明け会見が、23日（日）都内で行われた。
第5試合のKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級3分3R延長1Rで、横野洋(キックボクシングジム3K)に2R2分22秒、KO勝ちした壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)が出席。前夜の試合を振り返った。
「去年は目標だった瑛ちゃん（小笠原瑛作）に負けて終わってしまったので、仕切り直しでのスタートという面でも、勝って当たり前の相手だと思っていたし、勝ち方にこだわろうと思っていたので内容は別としてKOで勝てたのはホッとしています」
左のパンチで3度のダウンを奪ってのKO勝ちだったが、「話題性のある勝ち方をしたかったので、瑛ちゃん（が横野に勝った時）と同じ勝ち方をしたかったんですよ。だから本当はローキックで倒したかった。やりたいことをやっている最中に倒れてしまった感じで。見せるものを見せられなかったので満点ではなかったですね。お客さんを楽しませてKOしたかったです。失礼かも知れないけれど、もうちょっと頑張って試合して欲しかったですね」と、本当はローキックで仕留めたかったという。
横野にテンカオを合わされていたことについては「瑛ちゃんはジャブからローを当てていて、周りながら入るからあれは当たらなかったんですよね。僕は正目から蹴ろうとするので当たる。瑛ちゃん上手いなって試合中に思っていました(笑)。やっている内にパンチが当たって倒れたので、試行錯誤している内に倒れてしまったという感じでした。だから試合中も瑛ちゃんのことを考えていましたね」と、小笠原の上手さを痛感させられたと笑った。
KOによる快勝で鬱憤は晴らせたかと聞かれると、「鬱憤は瑛ちゃんに勝たないと晴らせないですね。瑛ちゃんに勝つまで僕はもやもやし続けると思います。この階級で瑛ちゃんを倒せるのは俺しかいないので、KOを量産してまたマッチメイクしてもらうしかないですね」と、打倒・小笠原を諦めないとの執念を見せる。
「階級を上げてから初のKO勝利だったので、そういう面ではいいスタートを切れたと思います」という壱。小笠原との3度目の対決については「2回も負けているので無理とも言われているし、（判定で）2ポイント差がついていたので実力差がある。だからこれから圧倒的なKOを量産していきます」と、圧倒的なKOを重ねて辿り着きたいとした。同席した宮田充KNOCK OUTプロデューサーは「小笠原選手は主演映画が日本でも公開されるので、そのPRを手伝えば再戦してくれるかも」と壱に提案していた。
また、大会当日に話題にあがっていたのが、セミファイナル（第8試合）に出場した高橋亨汰(伊原道場本部)と入場曲が同じ『星空のディスタンス』（THE ALFEE）だったこと。
「SNSでも試合のリサーチをしたんですが、僕の試合よりもそのことの方が話題になっていて（苦笑）。2回も『星空のディスタンス』が聞けて嬉しいといい反響でした。実は高橋亨汰さんから事前に連絡があったんですよ。『僕も前から使っている入場曲なんですが、よろしいですか？』と。謙虚で腰の低い方で。でも、聞いたら僕よりも亨汰さんの方が先に使っていて、僕の方がパクリでした（笑）。ああいう場面でそういう親交ができて、仲良くなれたじゃないですけれど良かったです。あと、同じ階級の選手じゃなくて良かったです」と、やはり入場曲被りが話題になっていたと言い、高橋とのエピソードも披露。
『星空のディスタンス』は1984年1月にリリースされた楽曲で、壱は1997年8月生まれ。かなり年代が違うが、なぜ入場曲に使っているのかと問われると「幼い時に空手をやっていて、お父さんがその送り迎えをしてくれていたんですよ。その時に車の中でお父さんがかけていた曲で『星空のディスタンス』とプリンセスプリンセスの『世界でいちばん熱い夏』が好きで。デビュー戦は『世界でいちばん熱い夏』で入場したんですが、サビが始まる前で入場が終わってしまったのとウケがよくなくて『星空のディスタンス』に変えました(笑)」と説明した。
最後に壱は「もう若くないと思うので、顔（職業イケメン）だけで売っていくのはもうやめて“強いいっちゃん”を今年は見せていく」と、今年は強さをアピールする年にしたいと語った。
