2022年のシリーズ開幕戦となる1月22日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2022 vol.1』の前日計量&記者会見が、21日(金)都内にて行われた。
メインイベントのスーパーファイトKNOCK OUT-BLACK -65.5kg契約3分3R延長1Rで対戦する、鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)は65.2kg、タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム)は1度目が65.6で100グラムオーバーだったが2度目は65.4kgで無事計量をパスした。
会見でタップロンは「KNOCK OUTは今回2回目くらい。鈴木選手はめちゃくちゃ強い選手でパンチが強いと思ったけれど、明日は楽しいと思います。皆さん楽しんでください」と余裕の笑みを浮かべる。
対する鈴木は「明日の意気込みはやるだけのことをやって来たのでそれを全て出して勝ちます。自分はずっと強い人とやりたかったんですよ。今まで戦った人も強かったけれど、タップロン選手はトップ選手と戦ってきた人なので。そういうトップを経験している人を倒すこと、勝つことに意味があると思うので明日は楽しみにしていてください」と気合い十分。
鈴木は計量会場に遅れて到着し、全裸になって計量したが結果は契約体重から300グラムアンダーと余裕を持ってのクリア。そのことについて聞かれると「朝に水抜きして、ジムに体重計が4つあるんですが4つとも(体重が)違って。11時前くらいに一番正確な秤に乗ったら500~600グラムオーバーしていて急遽落としたので焦りました。ジムを出る時には300グラムオーバーだったんですが、予想以上に落ちていて無駄に全裸をさらすだけでした(笑)。200~300グラムくらいすぐ落ちると思っていたので、微調整と朝のトラブルで遅れをとっちゃいました」と、微調整に手間取ったと説明。
タップロンは予備計量で500グラムオーバーだったが、本計量1回目で100グラムオーバー、2回目でパスと苦しんだ様子だったが、「減量は今回そんな大変じゃないけれどけっこう寒いですね。外を走ってもあまり落とせなかったです。でもそんなに大変じゃなかったので試合は大丈夫です。楽しいと思います」と、寒さのせいで思ったよりも汗が出なかっただけで問題ないとした。
RIZINでのMMA2試合を経験し、KNOCK OUT出場は昨年7月以来となる鈴木は「僕は常に挑戦者なので、常に戦い続けてきているので試合間隔も短期間で試合してきたのでいつもと変わらずという感じですね。年末年始も練習していたのでまだ年を越していない感じがする。これが終わって年越しって感じです」とキックボクシングでのブランクは特に問題ないとし、試合は「KNOCK OUTだからKOじゃないですか。全試合KOして欲しいけれどそれは難しいので。自分のメインは絶対KO決着になると思うので、そこですね」と自分の試合はKOが見どころだと断言。
この試合の勝者には講談社「イブニング」誌で「創世のタイガ」を連載中の漫画家・森恒二氏より、WINボーナスとして20万円が贈られることも決定し、タップロンは「もらったらタイに送ります」、鈴木は「自分はずっと決めていたんですが、トレーナーが年末年始で忙しいのに時間を割いてまで練習相手になってくれたので、そこに使いたいです。タイ人トレーナーはNIKIの靴が欲しいと言っていたので高いのを買ってあげたいと思います」とそれぞれ使い道を答えた。
タップロンは「鈴木は絶対に余裕でKOで勝つと思っているので、そのスタイルが好き」と、鈴木の自信満々なところを称え、今まで戦ってきた日本人トップ選手たちと比べてどれくらいのランクにいると思うかと聞かれると「それは分からない」としたが「鈴木のスタイルはガンガン来るから面白いし、好きです。明日が楽しみです」と、試合が楽しみで仕方がないと何度も口にした。
鈴木はRIZINで昇侍に秒殺負け、山本空良には判定勝ちと自身のKOを見せることが出来なかったことについて「自分は判定勝ちしても何も面白くないし、何も盛り上がらない。それをRIZINで試合して勉強しましたし、何より自分が判定勝ちについて納得がいっていない。もう勝ちに徹する試合をしないと決めたので、過去の自分は死んだ。新しく生まれ変わった鈴木千裕が、何が何でも倒してトップまで駆け上がろうと思うのでそんな感じですね」と、新しく生まれ変わったと話す。
2022年の目標を聞かれると、タップロンは「RIZINに出たいですね。2月、静岡に。いきなり出るとなっても大丈夫。今までいろいろ団体で試合をしてきましたが、RIZINにはまだ出ていないので1度出たいです」と、2月23日(水・祝)静岡のエコパアリーナにて開催される『RIZIN TRIGGER 2nd』に出たいという。
鈴木は「これは決めていることで、二刀流を体現すること。もっと体現します。いろいろな意見があって、どちらか一本にした方がいいって言われますが、うるせえっちゅうねん。それは自分が決めることなので、一つのことをやった方が特化できるのでいいに決まっていますが、みんながやらないことを、無理って言われるのを叶えるのが夢じゃないですか。それと同じで、無理だろってみんなが言うことを叶えます。最初はみんな信じてくれないんですよ。キックボクシングの王者になるって言って、慣れないよって言われていて、実際になったら手のひらを返す人もいる。二刀流の夢を応援してくれる人がいるので、その人のためにも頑張りたいと思いますね」と、キックボクシングとMMAの二刀流を極めて行きたいと答えた。
そして最後に、タップロンは「楽しい試合になると思います。絶対にKOします」と宣言、鈴木は「俺はKNOCK OUTの王者なので王者のブライドを見せます。みんなで戦いましょう」とメッセージを送った。