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【RIZIN】那須川天心がRIZINの5年間を振り返る「面白いことをいろいろとさせてくれる舞台でした」

2022/01/01 07:01
 2021年12月31日(金)さいたまスーパーアリーナにて開催された『Yogibo presents RIZIN.33』の第13試合で、五味隆典(イーストリンカンラスカルジム)とRIZINスタンディングバウト特別ルール3分2Rで拳を交えた那須川天心(TARGET/Cygames)が試合後インタビューに答えた。  那須川はこれがRIZIN“卒業”マッチとなる。2016年12月29日に初参戦を果たし、初挑戦のMMAルールで勝利を収めると、その場で2日後の大晦日にも参戦を表明。大晦日でもMMAルールで勝利を収め、2017年4月、10月にも勝利した。同年7月には1Rがキックルール、2RがMMAルールのMIXルールで才賀紀左衛門に勝利している。  2017年大晦日には本来のキックボクシングでRIZIN KICKワンナイトトーナメントで優勝。2018年5月にはMMAファイターの中村優作、9月には同じくMMAファイターの堀口恭司とキックルールで対戦した。そして大晦日にはフロイド・メイウェザー・ジュニアと、ボクシングルール3分3ラウンドの非公式戦で拳を交えている。  2019年は4月にフリッツ・ビアグタン、6月にマーティン・ブランコにKO勝ち。同年大晦日には江幡塁をKOした。  2020年は9月に皇治、大晦日にクマンドーイに判定勝ち。2021年6月の東京ドームでは1vs3の変則マッチを行い、今回の大晦日でRIZINでの戦いにピリオドを打った。MMAで4戦全勝、キックルールで9戦全勝、MIXルール1勝。 ――今の気持ちは? 「これでRIZINは卒業ですが、いろいろな感情がある試合でした」 ――花道はどんな気持ちで歩いていた? 「何も考えないようにしようと思っていたんですが、やっぱり5年間の想いや気持ちが出てきたというか。感極まりそうになりました」 (写真)入場で花道を歩く天心。感情がこみ上げてきたという――5年間のRIZINは天心選手にとってどういったものだった? 「いろいろなことに挑戦させてくれる舞台でしたね。RIZINはMMAがメインの団体ですがそれなのにキックボクシングで試合をさせてくれたりとか、僕はMMAを最初にやりましたけれどキックボクシングをやらせてもらって、メイウェザー選手とまさかボクシングでやるとは思わなかったですし、堀口さんとキックの試合をやったり面白いことをいろいろとさせてくれる舞台でした」 ――最後に五味選手と戦ってみてどうだった? 「五味さんとやれてよかったなと思いました。試合という感情ではなかったですけれど、パンチをもらってみたいなって思ったし、お客さんにもしっかりと見せたいのもあったし、いつもなら駆け引きをしてというのがあるんですけれど、そういうの関係なく思い切り殴ってみようかなとか。そういった感じでスッキリできたかなと思います」 ――今後の展望は? 「4月と6月に最後に大きな試合が決まっているので、それをしっかりと勝って。みんなが期待する試合なのでそれをやって終えたいなと思います」 ――実際に向き合った五味選手の圧力は? 「めっちゃありましたよね。ハンマーで殴られているような感覚でした。最初はよけようと思ったんですが、最後はハンマーに当たりに行きましたね。駆け引きよりかは自分の想いを拳で伝えた感じでした」 ――お互いに伝え合えた? 「僕はそう思っています。顔面に思い切りもらったのはないですが、肩にもらって肩が痛いなって感じですね」 ――試合後には武尊選手がリングインしてのやり取りがあったが? 「感情が行ったり来たりというか、気持ちの作りが分からなかったですけれど。皆さんも本当にやるんだよね?ってみたいな感じですけれど、本当にやりますから。まだみんな決まった実感があまりないと思いますが、日にちが経つにつれていろいろな煽りもあるでしょうし、実感が湧いてくると思うので、キックの集大成としてやってやろうじゃないかって思います」 ――4月、6月に向けてどんな調整をやって行く? 「今回の試合は全く対策を考えてなかったですけれど、ここからしっかり仕上げて。6月がキック最後ですから。あと半年しかないですから。僕のキック引退が延びましたけれど、これなら誰も文句ないと思うのでキックボクサーとしてしっかり仕上げます」 ――RIZINの最後で超満員の会場で試合をして、拍手をもらった感想は? 「歓声がちょっとダメですね。あんなワーッとかやられると涙が出ちゃう。感極まると言うか。本当ね、泣きたくないんですよね、本当にRIZINが大好きというか。お客さんもRIZINを楽しみに来てますし、ひとつのエンターテイメントとしていい思い出がありました」 ――批判されることもあったRIZINの無茶ぶり、マッチメイクをどう乗り越えてきた? 「当初はホントに榊原さんが鬼に見えたというか。なんでこの人こんなこと言ってくるんだろうって嫌いでしたね(笑)。当初ね。でも毎回本気で言ってくるので、軽くではなくて。想いが伝わってくると言うか。だからこそそれに応えたいというか。あの人がいなければRIZINもこういう風に大きくなっていなかったと思うし、あの人に提案されたからやるって決めたわけだし、それを一緒に作り上げてきたウチのチームのみんなにも感謝しています。終わり良ければ全て良し、いい思い出がたくさんあります。だってメイウェザーとやるなんて発想はないですよね。凄いなって思って。今回の6月も引退延ばせないかなって、誰も言わないでしょう。そういうところで格闘技が大好きなんだなって伝わってきたので、それにしっかり応えよう、それ以上のことをしてやろうって、毎回ワクワクをくれる人でしたね」 ――入場してくる五味選手を見ている時はどういう感情で? 「僕がずっと大好きな選手だったので、まさか戦うというか、僕をめがけて入場してくるなんて思わなかったです。あの入場曲を聞けただけでも良かったなっていうか。お客さんも、試合もそうですが僕と五味さんの入場が見れただけでも“よっしゃ”と思ってもらえるというか、そういうのが僕の中にありました」 ――試合前に言っていたPRIDEを体感することは出来た? 「何が何でもという意地が見えましたよね。パンチも相当嫌だったと思いますが、それでも前へ出てきてタックルしてでもみたいな、そういう気持ちを感じました。今の格闘家にはないものをたくさん持っているということを体感できたので、この一戦は自分の記憶に残るというかやってよかったなと思いましたね」 ――どんなことを拳で伝え合った? 「僕は伝えると言うか、ガムシャラにというか、駆け引き無しでというか。グーで行ったんですけれど五味さんもグーを出してくれたので。今の格闘家にはいないような気持ちをいただけたと思います。活をいれてもらえたというか」 ――これから選手を目指す未来の若者たちへ向けてメッセージを。 「なんでもいいのでチャレンジすると言うか、信念を持って動くことが大事だと思いますね。口だけで言ってる人も結構いるんですけれど、信念が大事だと思うので。何事もブレたら負けると思いますし、どういう形であれ自分はこうやるって目標を持って。いろいろな人が否定すると思うんですよ。僕も否定されたし。中学校でも僕は格闘家になってその道でメシを喰っていきますって先生に相談しても、分かるけれど就職してそこからでもいいんじゃないとか。周書kしてからでもいいんじゃないって。もちろん学校の先生はそう言うんですけれど、だけどそれに負けたらダメだなって、誰かに止められたから辞めるのではなく、俺はこれをやりたいって言えるようになって欲しいなと思いますね。そうすれば同じエネルギーを持った人が寄って来るし、そういう人が寄って来ると思うので。何かに挑戦している姿はいつまでもカッコいいと思いますし、キラキラしていると思うので、そういう気持ちだけは僕が年をとっても忘れたくないですね」
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