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2021年12月31日の大晦日にさいたまスーパーアリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.33』で、斎藤裕(パラエストラ小岩)との約1年1カ月ぶりの再戦に臨む朝倉未来(トライフォース赤坂)が21日、所属ジムで公開練習。2022年に向け「(大晦日を)無事に帰るつもりはないので、そこは考えてない」と、不退転の覚悟を示した。
試合10日前、コンディションを「ばっちりですね」と語った朝倉は、異例のシャドー30秒という「公開練習」後、囲み取材に応じた。
RIZIN史上最短の公開練習の理由を「さっき5分連続5Rスパーリングして、ミット打ちも結構なラウンドを連続やって疲れたので、あんな感じですね」と答えた朝倉。
11月20日に配信されたABEMA『朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円』企画後、「左ヒザの半月板がズレた」ことを明かし、大晦日決戦に向け、減量を危惧していたが、現在の体重は72kg。RIZINフェザー級の66.0kgまであと10日で6kg減量を「順調というか、もともと厳しいので気合いすね。ずっと節制していますよ、試合が決まってから」と語った。
ラントレが出来ない状況が続いたが、「ランニングは昨日(20日)から始めたので(減量も)大丈夫なくらいにはなりました。ランニング以外でも動いていて、今日72kgくらいなので、まあ行けますね。心肺機能はめっちゃ向上している気はします」という。
MMAのスパーリングを再開したのは「記者会見(12月9日)の次の週くらいからはやっていた」とし、「全然、問題ないです」と語る。
実態を掴めているから前回より楽な気持ちがある
海外選手の入国規制があり、現RIZINフェザー級王者の牛久絢太郎が12月12日にDEEP王座防衛戦をこなしたばかりで、クレベル・コイケの参戦発表もないなか、今回の朝倉と斎藤の再戦は、互いに多かれ少なかれ手負いの状態で迎えることになる。
朝倉は「ヒザ、もう治っているので大丈夫です」と語り、斎藤の右まぶたの怪我についても「顔を狙うスポーツなので、当たっちゃったら、当たっちゃったで切れたら切れたでしょうがない。それはあっちも覚悟で出ていると思うので」という。
「狙うか?」と問われ、「そこまで器用に出来ないです、流石に。相手は動く生き物なので、狙ってとは出来ないですけど、でも狙えたら狙いたいですね」と苦笑しながら答えた。
1年ごしの再戦に向け、「反省点は改善してきましたね。この1年で。フィジカルが全然、変わっていると思います」と進化に自信を見せる。
「前回より楽な気持ちはあって、なぜかというと実態を掴めている感がすごくあるんですよね。前回、斎藤選手と試合をしたときは試合映像があまり無くて、どんな選手かぶっちゃけ分からなかったところがあったんですけど、1回手を合わせたこともあって、その後のRIZINの試合とかも結構見ているんで、だいたい感覚が掴めているので自信があります」という。
1回目の対戦時は、朝倉の前手の右フック、左ストレート、蹴りを警戒した斎藤が、その蹴り足を掴んでニータップでテイクダウン。最終ラウンドの打ち合いでは朝倉がカウンターの左でフラッシュダウンを奪い、すぐに立ち上がった斎藤も右を返している。
朝倉は、「お互い戦略も変わっているので、そこが僕も楽しみだし、言っても最後は気合いが勝った方が勝つと思っているので、すごい覚悟を持って臨んでいます」と、互いに進化する中で、最後に勝負を決めるのは「気合い」だと語った。
前戦でその気合いを感じさせたのが、最終ラウンドだ。それまで斎藤のテイクダウンにブレーク待ちだった朝倉からテイクダウンを仕掛け、組みを混ぜての打撃も見せている。
朝倉は「今回はああいう展開も1R目から始まるかもしれないです。1Rで倒したいですね」と、序盤から積極的に仕掛ける可能性も示唆する。