skyticket Presents DEEP JEWELS 35
2021年12月11日(土)東京竹芝・ニューピアホール開場/17:30 開始/18:00※選手名からインタビユー、見所記事
▼第11試合 DEEP JEWELSストロー級 5分2R〇本野美樹(AACC)[判定3-0] ※20-18×3×HIME(毛利道場)
6月に伊澤星花に敗れストロー級のベルトを失った本野美樹が(AACC)が再起戦。藤田翔子、ケイト・ロータスに勝利しているHIME(毛利道場)と対戦する。
本野は、東海大学柔道部出身で2010年の講道館杯では西田優香(2010年世界柔道選手権-52kg級優勝)に勝利するなど活躍し、アマチュアMMAでも無敗。2019年3月の『HEAT』で満を持してプロMMAデビューを果たし、同年6月の『DEEP JEWELS』に初参戦すると、ベテランの長野美香をデビュー2戦目にして破るというアップセットを起こしている。2020年7月のDEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦で赤林檎を1R4分23秒、TKOに破ってわずか6戦目で王座に就いた。
しかし、2020年12月19日の『DEEP JEWELS 31』でのノンタイトル戦で、デビュー2戦目の超新星・伊澤星花に判定負け。続く6月20日大会ではストロー級王座を賭けて再戦も、伊澤に1R 3分22秒 腕十字で一本負けし、王座陥落。
2021年10月17日(日)の「DEEP TOKYO IMPACT 2021~2nd ROUND」新宿FACE大会でARAMI(フリー)を相手に再起戦予定だったがARAMIが練習中の怪我により欠場。あらためて、12月11日(土)「DEEP JEWELS 35」竹芝大会で再起戦に臨むことになる。
対する山口県の毛利道場のHIMEは、2021年3月大会でケイト・ロータスに判定勝利。さらに6月大会では、現DEEPフライ級暫定王者・藤田大和の姉翔子にも判定勝ちでプロ2戦無敗。ケイトや藤田に投げられたものの、ブリッジから起き上がりバックにつき、打撃巧者の藤田にも右ストレートを当てるなど、打撃寄りながらトータルバランスに長けている。
キャリアで優る元王者が苦い敗戦を経て、進化を見せるか。それとも無敗の新鋭が3戦目で大物食いを果たすか。
1R、サウスポー構えの本野にオーソドックス構えのHIMEは飛び込んでの右を見せる。その打ち終わりにシングルレッグでテイクダウンは本野! 下のHIMEは両足で頭を挟むが、サイドを奪う本野はニーオンから腕がらみ、腕十字狙い。下からセンタク挟みで頭を挟むHIME。
頭を浮いた本野は腕十字へ。腕を伸ばされたHIMEだが、脇を開け、ブリッジから後転して上になり脱出! すぐに詰める本野は詰めてダブルレッグテイクダウン! 立ち際にバック狙いから左の鉄槌連打。しかしHIMEも立ち上がりゴング。
2R、本野の前手をかわすHIMEは圧力をかけて左右。押し戻す本野に左右で押し返すHIME。シングルレッグの本野に片足立ちで右の拳を当てるHIME! 突き放すと左右から右ミドル。それを掴んだ本野の崩しに立つHIMEは右を当てる。
詰める本野はダブルレッグから尻下でクラッチし、持ち上げテイクダウン! しかしHIMEはすぐにガードに入れて三角に組むと、下からパウンド。鼻血の本野。
上体を離した本野に蹴り上げから立つHIME。スタンドバックにつき何度も崩すHIMEに、ボディロックテイクダウンは本野。その都度、HIMEは立ち上がるが、最後に本野はボディロックから後方に投げるようにテイクダウン。HIMEが立ち上がったところでゴングが鳴らされた。
判定は3-0(20-18×3)でドミネートした本野が勝利。再起を遂げた本野は、ケージのなかで「たくさんの応援ありがとうございました。去年の12月に負けて、怪我してベルトを失って。結構悔しい1年だったんですけど、今日は勝ち方はそんなに良くなかったですけど、とりあえず勝ててホッとしています。悔しいことが続くなか、サポートしてくださった皆さん、ほんとうにありがとうございます。負けてもずっと続けてやっていくことの大切さを……この1年で学ぶことが出来ました。この1年がスタートだと思っているので、まだまだ頑張って活躍していきます」と涙ながらに語った。
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▼第10試合 DEEP JEWELSフェザー級 5分2R〇KINGレイナ(フリー)[1R 4分55秒 腕十字]×Te-a(AACC)
KINGレイナはDEEP JEWELS、RIZINで活躍するMMAファイターでMMA戦績は12勝4敗。2020年はDEEPのキックボクシングルールで熊谷麻理奈と対戦して1勝1敗。2021年7月にはシュートボクシングの『Girls S-cup』のリングへ乗り込み、メインイベントでSB日本女子ライト級王者・未奈と対戦したが判定3-0で敗れ、MMAでの再戦をアピールしていたが、実現ならず。
9月にRISEで村上悠佳とエキシビションマッチを行っていた。MMAでは2021年6月に同じ柔道ベースの東陽子に64kg契約試合で判定負けしており、今回が再起戦となる。
対するte-aは、元・陸上自衛隊員で徒手格闘を学び、教官に総合格闘技を勧められ、本格的にプロを目指すために除隊。その時に勧められたAACCに入門して本格的に格闘技を始め、3月のDEEP JEWELSアマチュア大会で強烈な右のパンチをヒットさせるなどして判定勝ち。
6月の『DEEP TOKYO IMPACT 2021』でプロデビュー。58kg契約で熊谷麻里奈と対戦し、2R 腕十字で一本勝ち。2021年9月の前戦では、ライト級(70.2kg以下)でぽちゃんZに判定勝ちを収めている。
キャリアに差のある両者の対戦。DEEP JEWELSフェザー級(65.8kg)でKINGレイナはどんな試合を見せるか。
1R、ともにオーソドックス構え。右ストレートでいきなりダウンを奪ったレイナ。すぐにマウントを奪いパウンドを放つが、リバーサルしたTe-aが上に。スタンドに戻す。
ダブルレッグから押し込み、金網際で右足をかけバックテイクするレイナは背後からボディロックテイクダウン! 上から鉄槌。
マウントのレイナに腕を入れて前に送り出そうとするTe-aはブリッジで抜けて立つが、すぐに追うレイナはテイクダウン&パウンド。いたぶるようにパウンドを落とし、最後は残り10秒から腕十字へ、Te-aのクラッチを切り、残り5秒で腕を伸ばし切り、極めた。
試合後、レイナは「KINGレイナです。もうちょっと上手くやりたかったです。今回、減量がうまくいかなくて……残り7kgを落とさなくてはいけなくて……会社の人にたくさん迷惑をかけました。ほんとうにありがとうございました。勝てました!」と涙。続けて「やっと勝てたんで、KINGレイナロード、またスタートするんで、またついて来いよ!」と絶叫した。
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▼第9試合 DEEP JEWELSミクロ級 5分2R×古瀬美月(K-PLACE)[1R 4分58秒 腕十字]〇村上 彩(フリー)
3連勝中の村上に対し、古瀬は2021年9月4日のにっせー戦でのTKO負けからの再起戦。
高校生でプロデビューした古瀬は、2020年8月『RIZIN.22』での浅倉カンナ戦で敗れて以降、結婚・出産のため一時試合から離れ、2021年9月4日のにっせー戦で1年1カ月ぶりに復帰も、際のポジションで競り負け、最後はマウントからパウンドを浴び、TKO負け。復帰2戦目で試合勘を取り戻すことが出来るか。
対する村上は、全日本柔術選手権2018茶帯ルースター級優勝&柔術アジア選手権2018茶帯ライトフェザー級優勝の実績を持ち、現在は黒帯(女子最速記録)のコスプレ柔術家。
2020年2月のアマチュアDEEP JEWELSで初MMAに挑み判定勝利したが、7月大会のオープニングファイトでは竹田有里に判定負け。2020年10月のプロデビュー戦で須田萌里に判定勝ちすると、2021年9月にちびさいKYOKAを腕十字で極めて一本勝ち。
さらに、10月の前戦ではAACCのベテラン玉田育子に1R 腕十字で勝利し、連続一本勝ちをマークした。MMAでの寝技も進化し、古瀬も撃破して4連勝なるか。
1R、詰める古瀬は左フック! 金網背にギロチンチョークで跳びつくが頭を立てて抜くと、引き込みの村上の立ち際にヒザを着く古瀬! しかし村上もシングルレッグテイクダウン! 右で脇差しパス。
片足を戻す古瀬にニースライスでパスする村上はマウント&パウンド! 脇を開けさせ腕十字へ! 1R残り2秒できっちり黒帯柔術家らしくタップを奪った。古瀬はにっせー戦に続く、グラウンドでの敗北。
5連勝を決めた村上は「今回、古瀬さんはRIZINにも出ている選手でしたが、今まで一緒に練習してきた皆さんの力も信じて勝てて嬉しいです。応援してくださった皆さんありがとうございました」と挨拶した。
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▼第8試合 DEEP JEWELSフライ級 5分2R×栗山 葵(SMOKER GYM)[判定0-3] ※18-20, 19-19×2マスト判定ケイト〇ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)
柔道、糸東流空手の型、ボディビル、スポーツインストラクターを務めていた経験をバックボーンに持つケイトは、2020年12月のプロデビュー戦で熊谷麻理奈を腕十字で極める一本勝ちも、3月大会でHIMEの打撃に後退し、プロ2戦目で初黒星を喫した。続く9月大会でもAACCのミッコ・ニルバーナ相手に組みで下となり判定負け。いずれも接戦ながら現在2連敗中だ。
萩原京平と同門SMOKER GYMの栗山葵は、高校時代は女子サッカー全国3位に入る名門・日ノ本学園に特待生で入学した運動神経の持ち主だが、MMAは25歳の遅咲きデビュー。
現在プロ2勝3敗で、2021年2月に強豪・杉山しずかに1R TKO負け。7月に柔道ベースの加賀谷花野にギロチンチョークで一本負けで、ケイトと同様に2連敗中。
活動拠点をこれまでの神戸から東京に移すことを発表したケイトと、萩原の活躍で注目の大阪SMOKER GYMの栗山。どちらが先に連敗から脱するか。
1R、栗山、ケイトともにサウスポー構え。栗山の左をかわすケイトだが左を被弾。組むケイトに左で差す栗山。左で差して押し込むケイトは右ヒザを連打する!
右で脇を差したケイトはなおも押し込み右足をかけに行くが、左手首を掴む栗山は左で小手に巻き金網背に。力を使うケイト。持たれた手首を足で切るケイトだが、金網背に栗山は崩れず。頭をつけて押し込むケイトにブレークはかからず。スタミナはいかに。
2R、左ロー、右の自らの蹴りはバランスを崩したケイトだがすぐに立ち上がる。ローを当てる栗山に詰めるケイトは右で差して前に。1R同様に右足をかけにいくケイトは左ヒザも。しかし膠着でブレーク。
左の突き合いから潜って押し込むケイト。右は差すが正対する栗山は右手で細かいパンチ。ブレーク。左を振る栗山が今度は左で差して押し込み。体を入れ替えるケイトだが右は差せていない。ブレーク。詰めるケイトは左ボディ。さばく栗山。足を手繰りに行ったケイトだが切る栗山、両者はヒザ立ちとなり、ゴングに笑顔でハグをかわした。
判定は序盤の押し込んでのヒザとアグレッシブポイントが評価されたか、ケイトが3-0(20-18, 19-19×2マスト判定ケイト)で辛勝。連敗を止めた。
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▼第7試合 DEEP JEWELSストロー級 5分2R〇桐生祐子(フリー)[判定3-0] ※20-17, 19-19マスト桐生, 20-19×井上智子(ストライプル茨城)
桐生祐子は3年ぶりDEEP JEWELS復帰戦。DEEP JEWELSで2連勝後、2018年12月に山口さゆりに判定負けし、主戦場をONE Warrior Seriesに移していた鈴木祐子。ONE Warrior Seriesでは2勝1敗で、2019年10月の前戦ではエディラー・ヨハニーに腕十字で一本勝ち。2020年4月の『Road to ONE:2nd』では、SARAMI戦が発表されるも緊急事態宣言下で欠場。今回はフリーとして、「桐生祐子」のリング名で2年2カ月振りの試合に臨む。
対する井上智子は、井上和浩代表率いるストライプル茨城所属。柔術茶帯で、JBJJF全日本マスター柔術2021 女子マスター2茶帯フェザー級で優勝を果たしている。陸上でも走り高跳びでインターハイに出場、七種競技で茨城県2位というアスリートで、キックボクシングでプロ数戦を行った後、アマチュアMMAを経験。
2019年9月のアマチュア戦で藤田翔子に判定勝ち後、2020年2月にプロMMAデビュー。和田千聖にTKO負け後、2021年9月の前戦では、強豪・竹林愛留に敗れるも首相撲からのヒザ蹴り、ガードからの仕掛けで判定まで持ち込んでいる。
フリーとなった桐生が実戦勘を取り戻すことが出来るか。コンスタントに試合を重ねる井上がMMAで開眼するか。
1R、ともにオーソドックス構えから。長いジャブを当てる井上。桐生は右ローから崩しに行く。ダブルレッグテイクダウンにカウンターのキムラクラッチを組む井上。それを切って上を奪う桐生は左で枕に抱き、ハーフから右の鉄槌を腹に連打! 右で差してスイープを狙う井上。桐生のマウントをリバーサル。下の桐生は三角絞め狙いも潰す井上が上に。ヒザを首もとも押し込み、足をさばいてバックを奪ったところでゴング。
2R、長い手を当てた井上。一瞬下がる桐生に左右を振る井上だが、そこにシングルレッグテイクダウンは桐生! 足を捌いてパスを狙う桐生に井上は下からヒザ十字狙い、アンクルロックへ。ヒザを抜き回転して上から鉄槌の桐生。なおもトラックポジションを狙う井上を潰す桐生はガードのままの井上の足を捌いて鉄槌。下から足を手繰る井上をがぶり。井上の潜りを切ろうとすると、腕を抱えて腕十字へ! 井上を仰向けにさせるが、ここは井上もクラッチして凌ぎゴング。
判定は3-0(20-17, 19-19マスト桐生, 20-19)で桐生が嬉しい復活勝利。1者植松ジャッジがマスト判定井上と、長い打撃、下からの仕掛けの評価もあったが極めに至らず。
桐生はケージの中で「JEWELSは3年ぶりの試合になります……(言葉に詰まり)すみません、あまりいい試合ができなくて。ここに立つために、セコンドやサポンサーやお客さんたちの愛でここに立つことが出来ました……。また格闘家としていちから頑張っていきたいので、あらためて桐生祐子の応援をお願いします」と涙を流しながら語った。
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▼第6試合 DEEP JEWELS 58kg以下 5分2R〇藤田翔子(リバーサルジム新宿Me,We)[判定3-0] ※20-18×3×ゆりな(フリー)
藤田大和と姉弟MMAファイターの藤田翔子。極真全日本女子軽量級2位の実績からアマチュアでキックルール1試合を含む5戦を経験。
2020年10月にケイト・ロータスのアマチュアデビュー戦で判定勝利し、2021年3月にプロデビュー。アミバに判定勝ちすると、6月に強豪のHIMEに判定負けで1勝1敗。
対するゆりなは、柔道出身。コンバットレスリングや柔術の大会で経験を積み、アマチュアDEEP JEWELSではMMAとグラップリングで勝利。2020年10月にAACCのミッコ・ニルバーナを相手にプロデビューも2R パウンドでTKO負け。2021年10月17日の前戦「DEEP Tokyo Impact 2021」で熊谷麻里奈を払い腰で投げてのパウンドで判定勝ちし、プロ初勝利を挙げている。
組みも進化したストライカーの藤田が打ち勝つか、投げのゆりなが抑え込んで削るか。
1R、藤田の打撃に右で差して詰めるゆりな。右手でフレームを作り顔をはがす藤田は足をかけさせず。持ち上げ内股を狙うゆりなに正対し、ボディにヒザ連打! 小外も狙うゆりな。しかし突き放した藤田。スタンドに。
右を振り右で差して押し込むゆりな。顔を右手で押す藤田はスペースを作って右ヒザ! ブレーク。下がりながらも左ジャブを狙う藤田。なおも右で差して押し込むゆりなだが、今度は早めに剥がされる。回る藤田をなおも押し込むゆりなは背中ごしにクラッチするがゴング。
2R、ゆりなの飛び込みに前蹴りを合わせる藤田。さらにジャブを狙うが組むゆりなは前方に崩し。初めて片ヒザを着いた藤田はすぐに立ち上がると再び右ヒジを顔に押し当ててフレームを作り、右ヒザ!
離れたゆりなも右フック! ジャブの刺し合いは藤田も右ローに右ストレートを合わされヒザを着く。金網まで這いすぐに立ち上がる藤田。追うゆりなを切り、右ロー!
右で差して押し込むゆりなに引き手を取らせない藤田は、左は小手に巻き、左ヒザを連打! やるべきことをやり切った藤田が判定3-0(20-18×3)で勝利。勝ち越しのプロ2勝目を挙げた。
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▼第5試合 49kg以下契約 5分2R×竹林愛留(総斗會三村道場)[1R 4分41秒 腕十字]〇須田萌里(SCORPION GYM)
“JK必殺拳”こと竹林は福井県の女子高生ファイター。6歳から兄とともに空手を学び、空手では拳幸塾に所属。禅道会の全日本ジュニアRF武道空手道選手権大会・中学生女子の部で優勝するなど、18歳ながらキャリアは10年に及ぶ。空手で鍛えた打撃を武器にアマチュアMMAで3戦3勝、昨年大晦日の『RIZIN』では、将来を嘱望される10代の女子高生同士の試合「RIZINチャレンジマッチ」に出場。同じ17歳(当時)のさくらと大舞台での対戦に臨んだが、体重超過のさくらに1R1分37秒、腕十字で一本を取られた(公式結果はノーコンテスト)。 正式なプロデビュー戦として臨んだ今年6月の『DEEP JEWELS 33』でも同じ女子高生の音波と対戦し、キャリアに優る音波から判定3-0でプロ初勝利を奪っている。続く9月大会では井上智子に判定3-0(20-17×3)で完勝と連勝を飾るも、前回10月は古賀愛蘭に得意の打撃をテイクダウンで封じられ、プロ初黒星となった。また、前日計量でボコボコに割れた見事な腹筋を披露することも話題に。
“寝技の萌ちゃん”こと須田は高校2年生で、ブラジリアン柔術、グラップリング、MMAのアマチュア試合で経験を積んだ17歳。2020年7月大会のオープニングファイトにてDEEP JEWELS SPルール49kg以下契約3分2RでMoochanを1R3分ちょうど、鮮やかな腕十字による一本勝ちでプロ昇格を決めた。プロデビュー後は柔術の強豪・村上彩、BURSTの佐々木萌には判定負けも、坂本美香に判定勝ちすると、2021年7月のDEEP大阪でRISE参戦経験も持つ樋田智子を腕十字を極めて一本勝ち。10月大会ではキャリアに優る音波を寝技で攻め立て、相手に1ポイントも与えず判定勝ちを収め3連勝を飾っている。
共に今後のDEEP JEWELSを背負っていくであろう、高校生のエース候補生同士の対決。大会中盤戦の大きな山場となる。
1R、竹林の首相撲ヒザに、須田はボディロックへ。体を入れ替えた竹林の頭を下がったところに引き込む須田はギロチンチョークへ、頭を抜いた竹林に外がけ内ヒールへ!
長い手を伸ばしてパウンドする竹林が足を抜くと、トランジッションで上になる須田! 竹林にギロチンチョーク狙いから脇を潜りバック、腕十字へ! またごうとした竹林だがヒジは深く入っており、竹林がタップした。
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▼第4試合 DEEP JEWELSフライ級 5分2R×加賀谷花野(柔術&MMAアカデミーG-face)[判定0-3] ※18-20, 17-20×2〇はなこ(パンクラス大阪稲垣組)
リオ五輪銀の樋口黎らを輩出したキッズ・レスリングの名門・大阪府吹田市民レスリング教室出身のはなこは、至学館に進み、インターハイ優勝、2020年ロシア・ヤリギン国際大会フリースタイル57kg級では銀メダルを獲得するなど粘り強いシングルレッグなどを武器にトップ戦線で活躍。今回のMMAデビューにあたり、パンクラス大阪稲垣組に所属し、DEEP JEWELSフライ級(-56.7kg)でトップを目指す。
対する加賀谷は、柔道でインターハイベスト16の実績を持つ。2019年12月のMMAデビュー戦では元大阪府警の上田真央との柔道家対決をスプリット判定で勝利すると、2021年7月にはSMOKER GYMの腰の強いストライカー栗山葵相手にギロチンチョークで一本勝ちするなど、極めの強さも見せている。
互いのベースはレスリング対柔道だが、ひと足早くMMAで2連勝している加賀谷が経験の差を見せるか。それともワールドクラスのレスラーはなこがMMAでもポテンシャルの高さを披露することができるか。2022年に開催予定のフライ級GP(トーナメント)に向けて、注目の1戦だ。
1R、サウスポー構えの加賀谷に、オーソのはなこがダブルレッグテイクダウン。クローズドガードの加賀谷は下から腕十字。中腰のはなこはひじを抜き、片手でパウンド。かついでパスすると、加賀谷は背中を見せて立ち上がる。ここはボディロックテイクダウンのはなこ。しかし金網使い立つ加賀谷にアンクルピックでテイクダウンははなこ!
すぐに立つ加賀谷にはなこは背後からボディロックで前方に崩していく。片足を手繰って立とうとする加賀谷を切ったバックを奪うのははなこ。背後に引き込んで果敢にバックからの攻めを狙う。
2R、加賀谷のパンチにカウンターのダブルレッグテイクダウンははなこ! 左で脇差しサイドへ。亀から立とうとする加賀谷を引き落としてがぶりも、首を上げる加賀谷。スタンドで首を賭けられながらもボディロックから脇を潜ろうとする。
ブレーク。遠間からのはなこのシングルレッグを差し上げる加賀谷だが、押し込むはなこ。体を入れ替え、頭が下がったはなこにノーアームギロチンチョーク、ダースチョーク狙いの加賀谷。クラッチを切ったはなこはすぐに加賀谷の脇を潜り、レスリングでバックへ。加賀谷が立ち上がったところでゴング。
判定は3-0でケージレスリングにもトライしたはなこが加賀谷のギロチンチョークを凌ぎ、ポジショニングで圧倒、MMAデビュー戦で見事勝利した。
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▼第3試合 DEEP JEWELS 50kg以下 3分3R キックルール△音波(AACC)[判定0-1] ※29-30, 29-29×2△山口遥花(仰拳塾)
竹林愛留、須田萌里に判定負けで2連敗中の音波がキックルールで再起戦。山口遥花はDEEP☆KICKでプロデビュー後、シュートボクシングでMIOとも対戦している。
1R、ともにオーソドックス構え。上体を立てて綺麗な突き、蹴りは山口。MMA打撃も混ぜる音波は左ジャブ、得意の前足での左ハイ。内側をワンツーの右で突く。ワンツーから右ミドルに繋ぐ山口。スイッチする音波は右のスーパーマンパンチ、山口もサウスポー構えにスイッチ。オーソに戻すと音波が左インローを当てる。
2R、サウスポー構えから入る山口。音波は出入り。山口の入ってきたところに左ミドル、詰める山口もジャブからまっ直ぐの右。さらに右のテンカオ! 右ロー。左の大きな後ろ蹴りを見せた山口だが、その打ち終わりに右を当てて、山口のバランスを崩した音波。右ミドルを打つが、そこに山口も右ストレートを合わせに行く。
3R、右の二段蹴りの山口は左ヒザ! サウスポー構えから左のスーパーマンパンチも。前足を上げて近づく山口、音波も右ミドルを返すと山口は胴廻し回転蹴り。左の刺し合いから互いに近くなるが、蹴りで優勢の山口は後ろ蹴り! 圧力を強めて最終ラウンドを終える。
判定は1-0(29-30, 29-29×2)で1者山口も、2者がドローで引き分けととなった。
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▼第2試合 DEEP JEWELS 68㎏以下 5分2R〇熊谷麻理奈(Tristar Gym)[判定3-0] ※20-18×2, 20-17×ぽちゃんZ (パラエストラ東京)
キックルールでKINGレイナに勝利するなど、立ち技で活躍する熊谷だが、MMAではまだ白星に恵まれていない。しかし、連続一本負けから判定まで持ち込むなど、トライを続けている。
ぽちゃんZは、ひしぬまjujcyさやか、Te-a相手に2連敗中。バレーボールでは中学時に静岡選抜、プラスサイズモデルとしても活躍するが、MMAで結果を出すことが出来るか。
1R、ともにオーソドックス構え。長い打ち下ろしの右を当てて金網に詰める熊谷。ぽちゃんは金網背に右オーバーハンドから右で差して押し込むが、体を入れ替える熊谷。詰めて右アッパー、左右を当てる。いったんは右で差して体を入れ替えたぽちゃんだが、左で差した熊谷。ブレーク。
右で差して押し込むぽちゃん。しかし熊谷は小外がけでテイクダウン。クローズドガードのぽちゃんが足を解くと熊谷は鉄槌! そのスペースで足を手繰り上体を立てるぽちゃんだが、際で上は熊谷。
2R、右の打ち合いは長い熊谷がヒット。右で脇差し押し込むのはぽちゃんだが、1R同様に四つで崩して上になるのは熊谷。ハーフからニアマウントになる熊谷は左の鉄槌。ぽちゃんはケージを蹴って潜りから足を手繰ろうとするが、ハーフのままで足の上に座り、長いリーチでパウンドを落とす熊谷。
下のぽちゃんは背中を着けたまま手首を持つが、手首を切ったて外した熊谷はリアネイキドチョーク狙いでゴング。2R判定3-0(20-18×2, 20-17)で、熊谷が嬉しいMMAでの白星を掴んだ。
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▼第1試合 DEEP JEWELS 54kg以下 3分2Rアマチュアキックルール〇ラジーナ(コンパス幼稚園)[判定2-1] ※20-19×2, 19-20×中村サキ(レンジャージム)
SEI☆ZAで活躍したラジーナ・ビスタがアマチュアから出直しの2戦目。2021年9月4日の DEEP JEWELSアマチュアKICKルール ストロー級では、小日向美結にパワフルな左右連打、右ハイキックなどで判定勝ちを収めている。10月にはSEI☆ZAの同僚タバタ・ヒッチがUFCで初勝利を挙げたばかり。ラジーナも続くことが出来るか。
対する“戦う河北麻友子”こと中村サキは、2021年9月4日のDEEP JEWELS本戦でのアマチュアKICKルールで、Y&K ACADEMYの“お嬢様”山本美憂に判定勝ちを収めている。アグレッシブファイトも辞さない中村は、対海外勢相手にどう戦うか。
1R、ともにオーソドックス構えから。右のオーバーハンドを当てる中村。左の蹴りにはラジーナが右ストレートを合わせる。2R、ラジーナは右ロー、リーチある中村はカウンターの右ストレート。ラジーナも右ミドルを返すが、体格で勝るが左右で前に。しかしラジーナも左右の蹴りを打ち返し、後半に手数を増やす。
判定は20-19×2, 19-20でラジーナがスプリット判定勝利。