ベルトを手にし、新王者としての抱負を述べた和島 撮影/安村発
2021年12月4日(土)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第1競技場)にて開催された『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~スーパー・ウェルター級&フェザー級ダブルタイトルマッチ』で、第4代K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王座に就いた和島大海(月心会チーム侍)が試合後インタビューに答えた。
和島は木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/PURGE TOKYO)を3R2分50秒、左ミドルキックでKOして王座を奪取した。
「本当にベルトが獲れてよかったなと思います」と最初にコメントした和島。木村との3度目の戦いについては「2回戦って、凄くパンチが強い選手っていうのはあったので。その印象通り凄くパンチも強かったんですけれど、それを想定して練習もしましたし、気持ちも作ってたので。パンチが強くても前に出ていけてよかったなと思います」と振り返る。
木村のパンチは「めちゃくちゃ痛かったです」と言い、それに耐えられたのは「距離も一つあると思いますし、今回は気持ちの部分も、気合いもめちゃくちゃ入っていたと思うので、根性で耐えたという感じです」と“根性”を理由に挙げた。
作戦については「パンチが怖いので、蹴って蹴って、自分の距離で戦うのをテーマにしていました。まあまあ出来たんじゃないかと思います」とし、ヒザが有効的だったのではとお聞かれると「前蹴りとか、ローキックだとかのほうが手応え的にはあったかなって思います」とした。
前日の記者会見では木村に突き飛ばされるなど、木村のペースで進んでいたように見えたが、和島は「逆に僕は僕で自分のペースを守ったというか。自分のやることに集中するという意味で、自分のペースを守っていけました」とする。
(写真)フィニッシュとなった左ミドルキック。木村もヒザを上げてディフェンスしようとしていた
木村とは過去2戦して2度ともKO負けを喫しており、試合前に恐怖心はなかったのかと聞かれると「もちろん恐怖心もありましたし、プレッシャーもありました。それを乗り越えられたのは、今後の自信になっていくと思います」と答えた。
「今までずっと1RでKOで負けてたんですけれど、1Rが終わって(コーナーに)帰ってきた時ですかね。セコンドのみんなからも『いける』って勇気もらいました」と、1Rを乗り越えたことが勝敗の分かれ目だったとも。
また、木村がこの試合を最後にK-1を離れることで、負けたらリベンジのチャンスが失われることはプレッシャーにならなかったかとの質問には「絶対に負けられないっていうのはありましたし、地元の大阪でもありますし。いい意味でのプレッシャーに変えられたんじゃないかと思っています」と、いい方向へ持っていけたという。
戦い終わり、「なんか言い表せないですけれど、今まで頑張ってきてよかったなというのが率直な感想というか、そんな感じです」との感想。試合後の木村とは「会話はさせてもらったんですけれど、アドレナリン(が出ていて)で何をしゃべったか忘れちゃいました」と苦笑した。
前の試合で同門の椿原龍矢が軍司泰斗にタイトルを奪われたのは、「凄くショックはショックでしたね。試合もチラチラっと観てたんですけれど。その分、自分が勝たないとって思いました」と奮起につなげたとする。
もし、また木村がK-1に帰ってきたら4度目の対決をやりたい思うか聞かれると「それはもう、いつでもリベンジは待っているので。いつでもやります」と受けて立つつもり。
これからどんな王者になっていきたいかとの問いには「グレゴリアン選手だとか、アラゾフ選手、木村選手と偉大なチャンピオンが70kgは続いてるので、負けないような偉大やったなと言われるようなチャンピオンになりたいです」と答え、2022年は「今年は2試合しかできなかったんですけれど、いっぱい試合をしていきたいなと思っています。コロナが落ち着いたら、70kgは海外の選手が強いですけれど、どんどんやっていきたいなと思います」と海外の強豪とどんどん戦っていきたいとした。
そして「今後、70kgは僕が背負っていって、しっかり勝っていくので、また応援よろしくお願いします」とのメッセージを残した。