2021年11月28日(日)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT 2021 vol.6』の一夜明け会見が、29日(月)都内にて行われた。
セミファイナル(第6試合)のスーパーファイトKNOCK OUT-BLACK -58.0kg契約3分3R延長1Rで、角田泰盛(CRAZY WOLF)に判定3-0(29-26、29-25、29-27)で勝利したKNOCK OUT-REDフェザー級王者・安本晴翔(橋本道場)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
「自分的に今までやってきた中で凄いモヤモヤする試合だったので、スッキリしない試合をしてしまった感じです。自分、KOでずっと来て次の試合もKOしないといけないというか、今年全部KOで締めたい気持ちが重なって。試合で上手く戦えなかったというか。モヤモヤしますね。師範にミットを持ってもらって凄い申し訳ないですね。悔しいですね。単純に」と目に涙を浮かべ、声を震わせて今にも泣きだしそうなほど悔しさを現わす安本。
角田に右ローを狙い撃ちにされ「ローは試合中は気になっていましたが効いたのはなくて。でも3Rになったら身体が動かなくなっちゃってそこが甘い点だし、反省することが多すぎて。次に活かそうかなと思います」と反省しきり。
対戦相手をナメていた部分はあったのかと聞かれると「いや、2Rに後ろ蹴りでダウンを取って『勝った、KOした』と油断が自分の中に出てきた。それで相手が立ってきて動揺もあったし、疲れもあったし、練習が足りないのかなって感じですね。どの相手でもナメてはないです。ダウンを取ってから気が緩んだと言うか。試合を見返しても完璧に油断していましたね。この試合であれが弱点かって思われたと思いますが、次の相手には『それはどうかな』って試合をしていきたいですね」と、気の緩みが苦戦の原因だとした。
角田のことは「勝つんだって気持ちが自分の何倍もあって、凄い選手としてリスペクト出来る選手だと思いました」と評価。そのうえで「課題が見つかったので、まだまだ成長できるかなって感じで。来年はもっともっと新しい、この選手は倒せないんじゃないかって、負けないんじゃないかってくらいの選手になっていきたい」と気持ちを新たに。
今回はREDルール(ヒジ打ちあり)ではなくBLACKルール(ヒジ打ちなし)での試合であり、「BLACKだと距離感が違う。そこで上手く対処できなかったのも3Rに追い詰められた原因なのかな。そこを改善していって、またBLACKにも対応できるように頑張っていきたいですね」と、どちらのルールにも対応できる選手になりたいとした。
そして「後半ダメダメな試合になってしまったんですが、そこを見返して強くなれるきっかけにもなったので、次の安本晴翔に期待してもらって、その期待を裏切らないようになります」と、来年の自分に期待して欲しいと語った。 また、会見に同席した宮田充KNOCK OUTプロデューサーは「昨日の大会は安本選手がポイントだったと思います。11連勝でずっと勝っていて、角田という選手がどこまで頑張るかなって感じだったんですが苦しめられる試合に。必死に戦う選手だとこういうことがあるんだな、と。安本選手は勝ってるけれど悔しくてたまらない、ああいう感情を出したのを初めて見ました。この試合をやって良かった。人間味を見た感じがしました。いつもクールで不思議な男だったんですが初めて感情が見て取れた。次の相手を考えていきたいと思います。また、個人的には試合後に角田選手に1月のオファーをしてしまいました」と、安本の新たな一面が見られたことを喜び、角田にも次のチャンスを与えたいとした。