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インタビュー

【RIZIN】朝倉未来へのリヴェンジを誓う萩原京平の成長、昇侍の挑戦──RIZIN初のケージ戦でいかにトリガーは引かれたか

2021/11/29 10:11
【RIZIN】朝倉未来へのリヴェンジを誓う萩原京平の成長、昇侍の挑戦──RIZIN初のケージ戦でいかにトリガーは引かれたか

(C)RIZIN FF

 2021年11月28日(日)、神戸ワールド記念ホールにて、RIZIN初のケージ大会「RIZIN TRIGGER 1st」が開催された。

「今回は臨時で次回からは六角形になる」(榊原信行CEO)という八角形のオクタゴンでの戦いは、UFCなどが採用するユニファイドルールではなく、四点ヒザ&サッカーキックありの過激なRIZINルールでのケージマッチとなった。

 メインイベントでは、地元神戸の新鋭・萩原京平(SMOKERGYM)と、ベテランの昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)が対戦。

 2R 1分19秒、萩原の右ストレート、左フックでダウンした昇侍が、最後はサッカーキックを受けてレフェリーストップ。萩原が10月2日の朝倉未来戦での敗戦から、再起を果たした。

 このRIZIN初のケージ大会のメインで、何が起きていたのか、両者の証言から試合を紐解く。

左目を腫らしていた萩原、昇侍の最初のテイクダウンはニータップだった

 試合前から左目を腫らしていた萩原。それは練習での被弾ではなく、麦粒腫(ものもらい)によるものだった。

「ものもらいは試合の5日前くらいにもらって。試合が近付くにつれてだんだん酷くなっていきました。僕は今までものもらいとかもらったことなかったので、これは逆にこのタイミングでもらうのは何かあるなと。逆に持っているなと思いましたね」と笑い飛ばした萩原。

 視界が狭まり戦いにくくなかったかと問われ、「ちょっと瞼が落ちてきとったんで悪かったんですけれど、そんなことはあまり気にしてなかったですね」という。

 開始のゴングと同時に中央に飛び出した萩原。ともにオーソドックス構えから、互いの距離の取り合いに。リーチ・コンパスを活かし、遠間から左ジャブ・右のカーフキックを蹴る萩原に対し、昇侍は開始1分で萩原からテイクダウンを奪っている。

 その形は、10月の「RIZIN LANDMARK vol.1」で朝倉未来が萩原に決めた「ニータップ」だった。

 左ストレートを突いて肩を押しながら、右手で相手のヒザ裏を掴んで倒す、元UFC世界王者のフランク・エドガーやジョルジュ・サンピエールが得意とする形で、打撃の踏み込みの強さを活かしてテイクダウンを奪う形だ。

 萩原戦でのニータップについて朝倉は、ダブルレッグの防御が強い萩原に対し、「立ち方がキックボクサー寄りでバックステップが得意じゃない」と分析し、「タイミングをズラしていきなりストーンと入るからこらえられない」と語っている。

 出稽古で朝倉未来とも練習する昇侍は、「特に(朝倉未来に)教えてもらったわけでもなく、未来選手の(動きを)まるまるパクって(笑)、そのままやったら決まったという。カウンターをもらい辛い動きでリスクがないんで、あれいいなと思って練習でやってたことでした」と、狙っていたという。

 朝倉と同じ形でテイクダウンを奪われた萩原だが、このシーンを「テイクダウンを取られた時に正直焦ってしまったというか、組み付いてしまったところで(セコンドの)岩崎(正寛)さんの指示があって冷静に動けたので、正直、今回の試合に関しては岩崎さんの指示がなかったらどうなっていたのか分からなかったところですね。本当にありがたかったです」と、地元のCARPE DIEM芦屋から、今回はセコンドにつくことができた柔術家の岩﨑正寛のアドバイスが活きたと語った。

 ハーフガードから背中を見せて亀になりヒザをマットに着いて立ち上がることを選択した萩原。その立ち際にバックを狙う昇侍は、背後の金網を使いながら右足をかけて、たすきがけでチョークを狙うが、萩原は岩崎の指示通り、右手首を掴み、かけられた右足にヒジを落としてロックを外させている。

 そして右肩を内側に入れて、一気に正対と同時に左ヒジを打ち込み、離れることに成功した。

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