約1年ぶりの試合で山本美憂のリベンジマッチを受けて立つRENA。MMAファイターとしてどれだけの進化を遂げたのか(C)RIZIN FF
2021年11月20日(土)沖縄アリーナ『Yogibo presents RIZIN.32』の出場選手オンライン個別インタビューが18日(木)に行われた。
メインイベント(第13試合)の女子MMAルール 5分3Rで、山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE22)と対戦するRENA(SHOOTBOXING/シーザージム)が出席。「やれることは全部やったので悔いがないというか。やり切った感が凄くあるので後は試合に挑むだけです」と、準備は全て整ったとコメントした。
改めて山本の印象を聞かれると「レスリングが本当に強くて、MMAに凄くアジャストした選手だなって。一人の人間として女性として母として素晴らしい人だなって。憧れですね」とリスペクト。
先にインタビューを受けた山本が、弟の故・山本“KID”徳郁のTシャツを着てきたことを聞かされると、「私もKIDさんと戦う気持ちで練習してきたので2人と戦う。私も私の後ろにはたくさんの人がいるので、いろいろな人たちの気持ちを背負ってリングに立ちたいと思います」と、自分にも背負うものがあると話す。
試合については「向こうはやって来ることは一つだと思うので、私はそれに付き合うのか付き合わないのかがキーポイントになってくると思う。前はデータがなかったんですが、今回はいろいろなデータがあるので、いろいろな展開に備えて練習が出来ているので、問題ないかなと思っています」と、対策は十分そう。
1年ぶりの試合で、この1年でMMAファイターとしてのレベルはどれだけ上がったと思うかとの質問には「どれくらいかは分からないですけれど、練習していて一本を取られることも(浜崎)朱加さんくらいしかいないようになってきているし、自信にはなっているというか。私もそこそこできるんじゃないかなっていう。ダメな部分はあるけれど、凄くいい練習が出来ていたと思います」と、充実した練習でいい感触がある様子。
最も進化したのは「グラップリングとレスリング。とは言っても私がガンガン倒しに(テイクダウン)行くというような、今からレスリングを一からということではないので、レスリングに対応できるような練習をしてきた感じです」とレスリング対策もバッチリだ。
得意の打撃に関しては「毎日できると言えばできるので。ミットは試合が決まってからの練習の中でやっているので、変わりなくずっとやっているから勘としては全然問題ないです」と絶対の自信を持つ。
「フィジカルトレーニングを取り入れているのとBRAVEの宮田(和幸)さんとの練習がレスラー対策の練習だったたので上手いこと今回の試合にハマった。今はシーザージム、BRAVE、AACC、フィジカルと4つのジムに通っていい練習ができています。しんどかったけれど楽しかったです」
記者会見、そして公開練習でも早いラウンドでの決着を狙うとしたRENA。改めてそのプランに変わりはないかと聞くと「そうです。1、2Rで終わりたいなと。私と美憂さんのスタイルだと判定になったら私の方が厳しくなるのは目に見えて分かっているので、勝つとしたら、私の確率が上がるのは一本かKOなので確実に倒したいと思います」と、判定に持ち込まずフィニッシュするとした。
リベンジを狙う気持ちで挑んでくる相手に対しての心境は「5年も経っているので全く別人。(初対決の時は)私は2戦目、美憂さんも初戦ということで、本当に別人なので、初めて戦う感覚に近いのでリベンジ云々というのはあまり感じてないです」と、初対決は関係ないとする。
今回は50kg契約で行われることについては「コロナで太っていたのと、49kgに落とすとなると3~4年落としてないので今回ちょっと不安だったというのがあって。2回目の(計量)失敗は自分でも“死”だと思っているので、今回相談していく中でもう1試合挟ませてくれるなら49kgまで落としますという話はしていたんですけれど、期間とタイミングもなかったので。美憂さんには感謝しています。あと1kgなので49kgでも落ちるので問題ないです」と、減量に不安があったがあと1kgでリミットだと明かした。
そして「ハッピーエンドにはさせないぞって気持ちは凄くあります。私はこの次を考えているので、私はまだエンドではないですけれど私のハッピーの場にするために頑張ります」と話す。
「私はまだ先、この試合に勝たないと話にならない。大きい目標がBellator。アメリカにチャレンジしたい。怪我が無ければ年末あるのか、来年になるのか分からないんですが、成長を確かめて、どこまで行けるかを探りたいというのが今回の試合ですかね。やはりアメリカにチャレンジしたい気持ちがあるので、アメリカに行きたい」と、この先につなげるつもりだ。
山本にとってのハッピーエンドとはどういうことかとの質問には「ちょっと1vs2感があるけれど、RIZIN CONFESSIONSを見ていて美憂さんは一戦一戦終わりのつもりで試合しているとおっしゃっていたので、勝ったら満足しちゃうかもしれないじゃないですか。辞めてほしくないので、もっと見たい。私も負けたくない気持ちもあるのでハッピーエンドにさせないという気持ちです」と、RENAへのリベンジとKIDとの約束を果たし、山本が引退するというハッピーエンドは迎えさせないと宣言した。