2021年11月14日(日)大阪・丸善インテックアリーナ『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA.2』にて、-61kg契約3分3Rで大雅(チームドラゴン)と対戦する梅野源治(PHOENIX)の公開練習が行われた。
公開練習後インタビュー「観ていただいた方をいい意味で驚かせられる内容になるんじゃないのかな」
――公開練習ではいきなり気合の入ったミット打ちでしたが、仕上がり具合はいかがですか?
「試合2週間を切って良い大雅選手対策が出来てきたんじゃないかなと。この調子で良いコンディションを整えて試合当日を迎えられるのが楽しみだなと、そういった印象ですね」
――ヒジなしのルールは6月の皇治戦以来となり、場所も同じ大阪ですけどどうですか?
「やっぱり毎試合ルールが変わって、なかなか距離感だったりとか難しいなって。試合のたびに練習方法も変えてますし、構えも変わるしで難しさは感じています。でも今まで14年間の格闘技人生でいろいろな試合、場所だったりルールっていうのもやってきたんで今回も良い成長に繋がるんじゃないのかなって。そういった思いで大雅選手の試合前に、今もそうですけどトレーニングを積めたんであまりネガティブなイメージはなく、今後のためにプラスになる練習が出来てるんじゃないかなって感じがします」
――今回のマッチメイクですけど、「梅野源治vs大雅」ってかなり意外性のある組み合わせになりましたが、本人的にはいかがですか?
「普通に考えたら、数年前だったらまさか交わることはないだろうというか、誰も想像しなかったようなマッチメイクだと思います。そういうマッチメイクを可能にしたのがこのRISEってリングだったんで、自分の中での驚きはあるもののさっきも言った通り楽しみだなって。どういう試合内容で、流れになるのかなって自分でもわからないところもありますし、そもそも数年前で言ったら僕がRISEに定期的に参戦するっていうのもなかなかイメージが付きづらかったと思うんですよ。でも今コロナ禍とかいろんな状況があって、RISE WORLD SERIESに出場させていただいて今後このRISEっていうリングに立つことによって、ムエタイにも活きるな、そしてRISEっていうリングでも結果を残したいなっていう思いも強く芽生えました。自分の中で色々と良いタイミングだったんじゃないのかな、この大雅戦は。色々と繋がるものが自分の中では感じましたね」
――具体的にはどの辺が活きますか?
「単純にムエタイだったら、この距離だったらヒジだな、この距離だったら首相撲だなって要は使える技が増えれば増えるほど逃げ道というか誤魔化しがききます。でもRISEっていうリングは基本的にはパンチと蹴りの2つの攻撃、組みも基本的にはダメだしルールが色々と制限されてる中で、今までムエタイだと『この技が嫌だからこの技で誤魔化しちゃえ』っていうのがあったんですけど、RISEではそれが難しい。近い距離でパンチで打ち合う、蹴りで近い距離でこれ貰ったらこうするっていう、首相撲もなしヒジもなしの中で対応策を沢山覚えることが出来たんで。そういうのはやっぱりムエタイのリングでもかなり活きると思うんですよね、一個一個。だからもう全部ですかね、基本的には。苦手なことに取り組むいいチャンスになったんじゃないかなと思っています」
――現時点で大雅選手にはどんなイメージを抱いてますか?
「一発が凄く重い印象で、出入りが速いのかなっていう印象ですかね。最近だと割と他の選手に聞くと、昔より打たれ弱くなったんじゃないかと言う選手も多かったんですけど、僕は一発のある出入りの速い厄介なタイプだなっていう印象ですかね、彼は」
――スタイル的には「水と油」っていう感じがしないでもないんですが、実際にはリング上でどんな化学反応を起こすと思いますか?
「当日やってみないと分からないこともあるし、あとは大雅選手との試合が決まってから沢山対策を練る時間もあったので。一般的なイメージで言うと彼はパンチでバンバン詰めてくる、僕は蹴りで距離をとって戦うっていう意味で『水と油』って仰ったと思うんですけど、その中でも今回僕の戦い方は行くところは行くし、やってみたら意外と『水と水』というか』油と油』というか。『あれ? お互い意外とバチバチいくね』って噛み合うシーンがかなり多くなると思うんですよ。そこは当日の楽しみに、お客さんも記者の方も見ている全員楽しみにしていてもらえるといいかな」
――梅野選手自身としては、意外にハマるかなって感じの流れになりそうなんですね?
「僕の頭の中ではそういったイメージしか出来ないなって。かなり盛り上がるし、意外とサクッと終わっちゃうんじゃないかなっていうのもあるし。当日観ていただいた方をいい意味で驚かせられる内容になるんじゃないのかなって、そういう思いはあります」
――今回「RISE WORLD SERIES」というビッグイベントで他にもいいカードが並んでるんですけど、その中で梅野選手は自分のどういう色を出していきたいと思いますか?
「今まではムエタイっていうリングで本当の世界のトップ選手たちとずっと戦ってきた中で、いくつもの死線を潜り抜けてきたというか本当に苦しい戦いばっかりしてきたと思うんですね。そういう積み上げてきたものの重さを、入場から感じてもらえるその雰囲気は出したいな、感じてもらいたいなっていうのはあります。リングの中ではもちろんムエタイを知らない人、RISEっていうものを知らない人、そもそも格闘技を知らない人から、ムエタイファン、RISEファン、格闘技ファン全員に届くような、心に響くような、心に残るような、そういった試合をしたいなって」
――6月のRIZINの怪我はどれくらいで完全に復帰して練習していたんでしょうか?
「試合が終わって3週間くらい経ってからですかね、ちゃんとした練習を徐々に始めていけたのは。それまでは呼吸をするのもちゃんとできなかったりとか、結構頭痛が残っちゃったりとか、あと夜中救急で病院行ったりとかってのもあったんで、今回は練習復帰するまでに時間がかかりました」
――復帰戦は皇治戦になるのではと思いながら練習していた感じですか?
「そうですね、ムエタイルールじゃなくヒジ無しのルールで再戦が一発目に来るんじゃないのかなという思いはありましたね」
――今回はそういう気持ちをぶつけたい?
「今回はRIZINのリングではなくRISEのリングに立たせていただけるので、あまり皇治選手のことやRIZINのことっていうよりかは、『RISEで大雅選手』ここでとにかく良い試合をしたいなと、組んでいただいたRISEさんにその恩に報いるような試合をしたいなと、そういった思いが一番強かったですね」
――今回の一戦は言葉で言ったらどういった位置づけになる試合ですか?
「今回WORLD SERIESですが、僕の中では生きるか死ぬか『DEAD or ALIVE』だと思ってるんで。大雅選手は試合内容も結果もなかなか自分の思うようにいかないことが多かったと思うんですね、ここ何年かは。僕もなかなか自分の思うような試合が出来なかったりってことが続いたんで、これはもうお互いにとっての『DEAD or ALIVE』なんじゃないかなと思っています」