2021年11月14日(日)大阪・丸善インテックアリーナ『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA.2』にて、GLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9)と対戦するRISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)が27日(水)所属ジムにて公開練習を行った。
サウスポーに構えてのシャドーとサンドバッグ打ちを披露した原口は、パンチを中心とした動き。その理由を聞かれると「普段は蹴り(を中心)でやってるけれどペットは蹴りがめちゃくちゃヤバい選手なので、あえて付き合ってもいいかなとも思っているんですが、勝ちに行きたいので苦手そうなパンチで行こうかなと。もちろん蹴りも使いますが、フィニッシュはパンチやと思って今やっています」と答えた。
空手仕込みの蹴り技を得意とする原口だが、高校生でプロボクサーとなり、2016年の西日本新人王戦で準決勝まで勝ち上がっている。
ペットパノムルンの印象は「見たらやりたくないですよ(苦笑)。全部強いと思うので、パンチも苦手と言っても世界トップ選手なので強いだろうし、存在全部にビビりながら戦ってこうと思います。全部警戒しています」とのことで、特に警戒するのは左の攻撃。「もらう時はもらうけれど、最大威力ではもらわないようにしたい。当たるだけで痛いと思うので、3分3Rなのでローもあまりもらわんようにしとこうと思っています」と、なるべく攻撃を受けないようにしたいという。
観客はペットパノムルンを見て、ブアカーオ以来の衝撃を受けるのでは、と聞かれると「入国自体もブアカーオが来るくらいの感じでしょう。そういう相手と出来るのはありがたい。恐怖もあるけれどワクワク感もありますね」とフェザー級世界最高峰の戦いに胸を躍らせ、「僕もまだ引退するわけじゃないので、これを経験してからの自分がどうなるのかなって。やったら一皮も二皮も剥けるので自分自身の成長が楽しみですよね」と、自分自身の大きなステップアップになる一戦という認識。
「RISE自体も燃えてくるじゃないですか。来年からは外国勢がいっぱい入って来て。僕もRISEも盛り上がっているので来年から楽しいです」と、この一戦を始まりとして世界の強豪たちを迎え撃ちたいとする。
ペットパノムルンよりも自分が上回っているものは何かと聞くと「テクニックは上回っている、スピードもある。そこで勝ちに行きます。通用するかもしれないし、しないかもしれない。でも当て感はあるかなと思うので、あとはペットと対峙していみないと分からないですね」と、言葉とは裏腹に自信はあるようだ。
「空手の技はいっぱい使うつもりです。回ったり、いろいろすると考える時間が生まれてくるので、当てられるかは別としてこっちも考える時間が出来るので」と、空手の技も上手く使いたいとした。
タイ人選手との練習は「全くしてないですね。タイ人の知り合いもいないし、ペットに近いタイ人なんて存在しないですよ」と言い、9月のタップロン・ハーデスワークアウトとの試合で「身体の硬さがあるし、蹴りは痛いしミドル一発ブロックしたら腫れたので」との経験を活かすつもりだ。
ならば、もらわないような戦い方をするのかと言えばそうではない。「当たったら倒れると思っていますが、腕の一本くらいはいいかなと思っています。今回はそうなる。ビビッてばかりいないで自分から行くときは行く。もし1Rと2Rをとられたとしたら、3Rは絶対に行きます。どうせ負けるなら全開で行きます。行く時は絶対に行くので、そこを楽しみにしていて欲しいです」と、腕の一本くらいはくれてやるとの覚悟で行くとした。
コンディションは「めちゃくちゃいいです。でもいい時ほど不安はありますけれどね。練習でのキレはめちゃくちゃいいし、動きはめちゃくちゃバッチリ。体重もバッチリです。スピードとパワーのトレーニングをいい感じのバランスでやっています」と、全てが“バッチリ”とのこと。
今回の試合が格闘技界に与える影響はとの問いには「これは凄まじい影響だと思う。羨ましい、悔しいと思っている人は多いでしょう。思わない人はほんまのファイターじゃないと思いますね。ペットはレジェンドなので、それが日本に来て見られるのは奇跡のようなもの。これに影響されないファイターはどうかなと思いますね」と胸を張る。
そして「最近RISEでやれるだけで嬉しいってファイターが増えているような気がするんですよね。僕はなおかつ勝ちたい。日本を背負うつもりだから諦めないで全力で戦っていきます」と、このチャンスをモノにすると言い、「天心君の後は僕しかいない。天心君はテレビに出たりいろいろやっていますが、僕は僕のやり方で盛り上げていきたい。天心君の代わりではないので、天心君は天心君、原口は原口です」と、来年4月にRISEを卒業する那須川天心の代わりにではなく、自分のやり方でRISEを盛り上げて引っ張って行きたいと語った。